goo blog サービス終了のお知らせ 

DQ6の不満

SFC版ドラゴンクエスト6(DQ6)のどこが悪いのか、なぜ悪いのか、を論ずる

せいけんづき

2015年02月15日 | とくぎ
SFC dq6 ips sample



せいけんづき論



1 はじめに

ドラゴンクエスト6が、個性がない、単調、といわれる原因の一つは「せいけんづき」にある。
詳細は後述するが、端的にいえば、
 誰でも簡単に習得できて
 威力が強くてデメリットがなくほぼ誰にでも効く
ため、せいけんづきが効かないときだけ他の技を使う、という行動をとりがちになるし、
せいけんづきの威力が高いキャラ、武器が最強、という判断をとりがちになる。
これが、個性がない、単調、といわれる原因なのではなかろうか。



2 習得

せいけんづきは、終盤のザコ敵、ボス敵相手でも通用する、いわば、最強の攻撃手段である。
習得条件を比較してみたい

追加攻撃武器+もろばぎり : ムドー城のほのおのつめ+下級職の戦士★4
せいけんづき       : 下級職の武闘家★5
属性武器+属性攻撃    : ガンディーノ他(要マーメイドハープ)のゾンビキラー+ゾンビぎり(上級職のバトマス★2)

たしかに、追加攻撃武器+もろばぎりは、最速で手に入る最強の攻撃手段といえるものの、
ほのおのつめを装備できるのは、メインキャラでは、ハッサンとアモスなので、アモス加入前には、既にハッサンが同等のせいけんづきを習得しているので、
実質的にみて、最速の最強攻撃手段とは、いえない。
また、ほのおのツメ装備者以外、とくに、主人公は、ムドー戦後、ただちに、この攻撃手段を得ることはできない。
また、属性武器+属性攻撃を得るキャラは、その前に、必ず、下級職段階でせいけんづきは習得している。
従って、誰でも、簡単に、早い段階で習得できる最強攻撃手段は、せいけんづき、である。



3 威力とデメリット

集団攻撃手段となると、話は変わってくるが、基本的に、ボスは1体なので、ここでは、単体攻撃の威力のみを論ずることにする。
威力を比較してみたい

属性武器+属性攻撃    : ゾンビ相手に、ゾンビキラーでゾンビぎりなら、1.5倍×1.5倍。バイキルトOK、きあいためOK
せいけんづき       : 2倍。バイキルトOK、きあいためOK
追加攻撃武器+もろばぎり : 1.5倍+最高で0.5倍相当の追加ダメージ。基本ダメージはバイキルトOK、きあいためOK(追加ダメージに変化なし)。
追加攻撃武器+その他剣技 : もろばぎりより劣る。基本ダメージはバイキルトOK、きあいためOK(追加ダメージに変化なし)。
すてみ          : 2倍。バイキルト不可、きあいため不可
ムーンサルト       : 1.5倍。バイキルト不可、きあいため不可

命中率などを度外視すると、すてみ、や、ムーンサルト、その他剣技は、論外ということになる。
もろばぎり、との比較でいえば、デメリットがない、せいけんづきが圧倒的に有利である。
命中率は、どうか。
この点、ボスで全く効かない相手は7/49(17 14 11 7)
これに対し、ゾンビ属性をもつ相手は、ポイズンゾンビ、じごくのもんばん、デスタムーア最終形態のみなので、圧倒的に効かないボスの方が多い
従って、属性武器+属性攻撃が確実にせいけんづきを上回る場面というのは、ボス戦では3戦しかない、ということになる。

せいけんづきの命中率をどうみるか、評価が分かれるところではあるが、属性武器+属性攻撃が無意味になる場面よりは圧倒的に有利といえる。



4 結論 なにが悪いのか

まず、お手軽、という点が悪い。
せいけんづき、を上回る可能性がある攻撃手段は、属性武器+属性攻撃、のみ、だが、
相手が、ゾンビ、ドラゴンでなければ、話にならない。
その相手が出て来た時に、ゾンビキラーを用意しておいて、装備する、という判断が正当派の攻略法、
ところが、メインキャラで最も力の強いハッサンは、そもそも、ゾンビキラーを装備することができない。
ゾンビボスは、ポイズンゾンビ、じごくのもんばん、デスタムーア最終形態のみ。
じゃあ、主人公、アモス、テリーが、その時だけ、ゾンビキラーでゾンビぎりをするのがいいか、
といえば、本当に、微妙。
なにせ、ポイズンゾンビとじごくのもんばんと戦うときにはアモスもテリーもいないし、ゾンビキラーも手に入っていない。
ムーア戦は、1戦、2戦と、あるし、3戦のときも、ひだりて、みぎて撃破が攻略の中心なので、この手段が効果的だった、
と、感じる場面は、かなり限定的になる。
特殊な状況ばかりに注目すると、かなり、ややこしい攻略論になってしまうが、ようは、とりあえず、せいけんづきを打っておけば、最高の攻撃手段だ、
という状態に常時なっている点が悪い、といえよう。

次に、武器特性が無意味化する点が悪い。
もちろん、打撃以外の攻撃手段はある。
しかし、追加攻撃やら、属性攻撃武器やら、状態異常武器やら、複数敵攻撃武器などは、
打撃攻撃をする際にしか、意味がないのであって、決して飾りではない。
しかし、せいけんづきを上回る攻撃手段が、ゾンビ相手にゾンビキラー装備でゾンビぎり、する方法しか残っておらず、
それが効果を発揮する場面など、ほとんどない、という状況だと、
 かいしんの一撃ってなんだっけ?
 追加攻撃ってなに?
 属性攻撃ってなに?
 状態異常武器ってなに?
 複数攻撃できるんだっけ?関係ないや
 とにかく、攻撃力さえ増えてくれればいいから、それで、よろしく
という武器選択、そして、武器を装備できるキャラ選択になる点が悪い、といえよう。
例えば、ラミアスの剣を装備して、追加攻撃を発動させることに意味がある、と、感じたプレイヤーはいるのだろうか。
追加ダメージなんてどうでもいいから、せいけんづきの威力はどうなの? と、しか、考えないのではなかろうか。
計算したら、あきらかに、負けているのだから。



あとがき

DQ6は、ごった煮のシステムが、せっかくの特性を打ち消してしまっている、という不満がよく言われます。
その典型が、この、せいけんづき、ではないでしょうか。
すてみ、やら、もろばぎり、など、犠牲を伴って高いダメージを与えるとくぎ、
なんてものが、かすんでしまうくらい、せいけんづき、の命中率が高すぎるのは、大問題だと思います。
命中率的に、ザキ、とか、ザラキくらいの位置づけが適正なのではないでしょうか。
また、追加攻撃、状態異常武器なんてのも、全くその特性に気づくことなく、選択肢に入ることすら無く、
ただ、ただ、攻撃力だけを基準にプレイヤーに武器選択をさせてしまうことになりはしませんか。
さらに、かいしんの一撃率が高いことが売りの「ぶとうか」に、
それを無にしてしまう「せいけんづき」を習得させる仕様にしたら、
誰も、ふとうかの特性、良さに気づかないのではないでしょうか。
そして、もう一つ、
パラディンも、バトルマスターも、これを習得してしまうのは、なんとかならないでしょうか。
両者を使い分けたくとも、両者とも、最強手段が、せいけんづきなので、両者の特性の区別がつきません。
これだから、プレイヤーはがっかりして、職を転々とするハメになり、
いきつくさきは、勇者か、パラディンか、ドラゴンか・・・ということになるのでは?

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。