早歩き

訳あって、１日１時間の早歩きウォーキングを課されている隊長。

れれボンと一緒だと早歩きしないで終わるので、それとは別に七色だけ連れて歩くことにした。

まずＡ地点まで車で行き・・・・　車で行くんかいっ　

駐車場から歩き出し、人や犬が歩いていなさそうな道をＧＯひろみ！


　「　隊長。前方、誰もいません。異常なしだっちゃ　」

快調に進む。

今まで気が付かなかったけれど、平日の昼間にウォーキングしてる人やジョギングしてる人って結構いるんだね。

人とすれ違う度、七色の神経がピリピリしているのをリードで感じる。

途中、匂い嗅ぎするには最適な場所を通る。れれボンが居たら間違いなくここで寄り道するんだろうけど、今日は休憩なしね。



　「　ちっ。けちだっちゃ　」


七色が不満を募らせると、ろくなことにならないので、おやつを与えて　ごまかした　ご機嫌を取った。



　「　おやつは心のオアシスだっちゃ。　」


簡単に　ごまかされたかのように見えた七色だったが、

いつもは後ろからついて来る　れれボンがいないので、背後から来る人にビクっ。車の音にピリピリし。ちょっとの物音にパニックになり、

後ろを振り返るなり、尻尾を隠して逃げようとする。

　もお～！七色、落ち着けっつ～の！　と引っ張る七色を押しとどめたが、もう七色の耳は日曜日になり、機能してはいなかった。



　「　隊長。ななタン　もうそろそろキレますよ。」


と、七色ぶっ飛びグルグルまでカウントダウンが始まる。


そして遂に歩道橋を上った時に、それは始まった。


　「　ななタンの堪忍袋の尻尾が切れたっちゃ　」　


階段でうさぎ跳びを繰り返した挙句、気が狂ったようにグルグル回り出した七色。　

抑えていたバカ犬の血が沸騰した瞬間だった。


・・・・・　疲れた。あたしゃ　もう疲れちまった・・・・


こんな散歩が続いた２日後、隊長はギックリ腰になった。




こうして、１日１時間早歩きは継続不可能となりましたことをここにご報告する次第です。
ウォーキングするにはいい季節なのに、七色にとっても、いつも老犬を引っ張る散歩しかしてないので、そのストレス解消になると思ってたのに、何もうまくいかなかったスポーツの秋にワンパンチ　

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