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看護師国家試験の過去問解説

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107回午後・問115〜117

2018-09-04 07:59:36 | 107回過去問の解説

次の文を読み115〜117の問いに答えよ。
Aさん(72歳、男性)。妻と2人暮らし。朝6時に、妻が一緒に寝ていたAさんの様子がおかしいことに気付き、救急車を呼んだ。Aさんは病院に搬送された。病院到着時、ジャパン・コーマ・スケール〈JCS〉Ⅱ-10。右片麻痺および失語がみられる。Aさんのバイタルサインは、体温37.0℃、呼吸数20/分、心拍数110/分、血圧150/90mmHg。身長160cm、体重60kg。頭部CTで明らかな異常所見はなく、頭部MRIを行う予定である。

◆脳梗塞
脳梗塞は、3つのタイプに分けられる。
ラクナ梗塞は、主に高血圧によって起こり、細かい血管が狭くなり詰まる。
アテローム血栓性脳梗塞は、硬化動脈硬化(アテローム硬化)で狭くなった太い血管に血栓ができ、血管が詰まる。
心原性脳塞栓症は、心房細動によって心臓にできた血栓が血流に乗って脳まで運ばれ、脳の太い血管を詰まらせる。



115 妻から聴取したAさんに関する以下の情報のうち、治療方針を決定するために最も重要な情報はどれか。
1.5年前から禁煙していた。
2.最近、眠りが浅いと言っていた。
3.今朝5時にトイレから戻って来た。
4.健康診査を2年間受診していなかった。

◆治療方針
脳梗塞が起こると、時間の経過と共にダメージが広がるので後遺症も大きくなる。
血栓溶解療法は、血管に詰まった血栓を、組織プラスミノーゲンアクチベータ〈t-PA〉で溶かし、血流を再開させる方法である。
発症後4.5時間以内に投与すれば、大きな効果が期待されるので、治療方針を決定するために最も重要な情報は「発症した時間」である。
妻の情報から、発症した時間は、今朝の5時から6時の間である。


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「理解度の判定」
*問題をもう一度読んであなたの理解度を正しく判定してください。


115 妻から聴取したAさんに関する以下の情報のうち、治療方針を決定するために最も重要な情報はどれか。
1.5年前から禁煙していた。
2.最近、眠りが浅いと言っていた。
3.今朝5時にトイレから戻って来た。
4.健康診査を2年間受診していなかった。

<チェックボタン>
赤レベル:問題文に理解できない所がある。
黄レベル:問題文を再確認したいと思う。
青レベル:問題文を理解している。


116 Aさんは、左中大脳動脈領域の脳梗塞と診断され、組織プラスミノーゲンアクチベータ〈t-PA〉による血栓溶解療法が行われた。入院から2日後、右片麻痺は残存しているものの、ジャパン・コーマ・スケール〈JCS〉Ⅰ-3と改善がみられた。多職種カンファレンスで経口栄養を検討したが、言語聴覚士による評価では、Aさんは誤嚥のリスクが高いと判断され、経鼻胃管による経管栄養を行うこととなった。
 Aさんに行う経管栄養法について適切なのはどれか。
1.白湯から開始する。
白湯は、開始食ではなく、栄養剤注入後の栄養チューブを洗浄するために使用する。

2.開始前に胃残渣を確認する。
開始前に胃残渣を確認することで、チューブ先端が胃内にあることを確認する。

3.経鼻胃管挿人中は嚥下訓練を中止する。
経鼻胃管挿人中であっても嚥下訓練は可能である。

4.1日の目標摂取エネルギー量は2,200kcalとする。
脳梗塞による胃の機能低下を考慮すると、当初は胃からの栄養法に慣れる程度のエネルギー量を目標摂取量とすべきである。
特に、経腸栄養を始めたばかりでは、投与量が多いと下痢を起こしやすいので、投与予定量の1/2〜1/3程度から開始するのが適切である。
不足分は、静脈栄養で補う。


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「理解度の判定」
*問題をもう一度読んであなたの理解度を正しく判定してください。


116 Aさんは、左中大脳動脈領域の脳梗塞と診断され、組織プラスミノーゲンアクチベータ〈t-PA〉による血栓溶解療法が行われた。入院から2日後、右片麻痺は残存しているものの、ジャパン・コーマ・スケール〈JCS〉Ⅰ-3と改善がみられた。多職種カンファレンスで経口栄養を検討したが、言語聴覚士による評価では、Aさんは誤嚥のリスクが高いと判断され、経鼻胃管による経管栄養を行うこととなった。
 Aさんに行う経管栄養法について適切なのはどれか。
1.白湯から開始する。
2.開始前に胃残渣を確認する。
3.経鼻胃管挿人中は嚥下訓練を中止する。
4.1日の目標摂取エネルギー量は2,200kcalとする。

<チェックボタン>
赤レベル:問題文に理解できない所がある。
黄レベル:問題文を再確認したいと思う。
青レベル:問題文を理解している。


117 入院3日の20時、Aさんは覚醒し、点滴を触ったり、経鼻胃管を抜こうとしたりしており、落ち着かない様子である。
 担当看護師が最初に行う対応で適切なのはどれか。
1.身体拘束を行う。
2.早めに消灯をする。
3.バイタルサインを測定する。
4.向精神薬の使用を検討する。

◆担当看護師の対応
AさんはJCSがⅠ-3(自分の名前が言えない)であったが、問題文の覚醒の状態はJCSがⅠ-1(だいたい清明であるが今ひとつはっきりしない)と思われる。
したがって、落ち着かない様子は当然なので、解答以外はすべて必要がない。
この問題では「バイタルサインを測定する」のが解答となるが、ここに看護師の業務の何を入れても正解となる。

<状況設定問題は、このような「当たり前のこと」を見抜く問題だと捉えてください>

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「理解度の判定」
*問題をもう一度読んであなたの理解度を正しく判定してください。


117 入院3日の20時、Aさんは覚醒し、点滴を触ったり、経鼻胃管を抜こうとしたりしており、落ち着かない様子である。
 担当看護師が最初に行う対応で適切なのはどれか。
1.身体拘束を行う。
2.早めに消灯をする。
3.バイタルサインを測定する。
4.向精神薬の使用を検討する。

<チェックボタン>
赤レベル:問題文に理解できない所がある。
黄レベル:問題文を再確認したいと思う。
青レベル:問題文を理解している。


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