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目指せ!ブーマー

PBAスタイルのボウリングに魅せられたある男の独り言

感覚的なことなど

2005年06月15日 18時14分38秒 | ボウリング
ボウリングが上手くなりたいと思い、PBAの映像等を何度もスロー再生し、TVの前でボールを持ちながらあれこれ試すことがあります。
リリース直前・直後のリストの動きや肘の動きなど、目で見て形を真似してみて、翌日センターで実際にボールを投げてみますが、うまくできたためしがありません。

大抵はあきらめ、前日に試そうと思ったことは一切忘れ、自分自身で理解できる判りやすいイメージを新たに頭の中に描きながら練習を再開するのですが、後でビデオに撮った映像を見ると、真似しようとしてもできなかったことがその後の練習でできていることがあります。

判りやすい例では、例えばスイングの途中で肘を入れるという動きをやろうとした場合、意識して肘を曲げようとすると曲げるタイミングが遅くなってうまくいきませんが、ボールの下側にフィンガーを持っていく意識で投げると自動的に肘がベストのタイミングで入るなど、形から入ってもうまくいかないことが、感覚的なイメージとして捉えてやってみると、結果的にできるようになったりすることがあります。

理想のフォームで理想のボールを繰り出すためには、自分自身で理解できる正しいイメージ・感覚を見つけ、それらを頭で考えずに自然なこととして表現できるようになることではないかと考えています。
正しいイメージ・感覚を探すためには、自分のフォームをビデオで撮って後で確認する作業は大変有効だと感じます。
自分ではやっているつもり・できているつもりでも、客観的な第三者の視点で見るとできていない、あるいは間違ったことをやってしまっているということも結構あり、間違った感覚が一度身についてしまうと修正が難しいため注意が必要です。

感覚といえば、以前はリリース時のリストの状態(カップの角度、フィンガーの位置など)がどのようになっているのか、ビデオで確認しないと判らなかったのですが、今年4月頃、ある日突然ボールを投げながらリスト部分がリリース中にどのような状態になっているのか、手に取るように判る感覚が芽生えました。目から鱗が落ちるような衝撃的な体験で、それまで制御しきれなかったアクシス・ローテーションを自分の意思で思い通りに近いレベルで変えることができるとか、ボールの上側半分だけをフィンガーで引っ掛けて回転を掛けるなどの細かい制御を自分の意思でやれるようになりました。
「ついに掴んだかっ!!!」と思ったのですが、翌週にはその感覚がまったく無くなってしまい、ひどく落胆しました。どうやってもその時の感覚を思い出せないのです。

ですが最近、ボールの回転が直ってきたら徐々に当時の感覚が蘇ってきました。初めて衝撃を受けた時ほどの鮮明さはないのですが、それでもかなりはっきりと、リリースの短い瞬間のリストの動きなどが判るようになってきました。
師匠にこのことを話したところ、余計な力が抜けて最低限の力しか使わないようになるとそのような感覚が出てくるとのこと。
さらにその感覚を研ぎ澄ませると、リリース時に薬指を先に抜いて中指を後から抜くとか、その逆など、相当細かい制御も可能になるそうです。
なるほど、ボールの回転を直す過程で余計な力を抜くことが重要だという基本的なことに改めて気がついたことで、結果的にその感覚も蘇ってきたのかと理解しました。
ただ、また細部でモヤッとした部分があって鮮明さに欠けるので、まだ若干余計な力が入っているようです。

よく「力を抜け」と言われますが、その言葉の本当の意味を理解し、また実践することは非常に難しいことだと思います。ですが、それができるようになれば、そこには今までとはまた違った世界が待っているのではないかと思います。

ボールの回転

2005年06月14日 15時40分31秒 | ボウリング
だいぶ時間が経ちましたが、ようやく回転が直ってきました。
色々試行錯誤してみましたが、結局何も余計なことをせず、カップリストをロックして力を抜いて普通に投げればセミローラーのボールになるということがよく判りました。
リフトで回転数を上げる場合、サムが抜けてからであれば指で引っ掛けようが何しようがスピナーにはなりません。むしろ強く回すとフルローラーになりますね。
サムが抜ける前に手首がターンしたり指で引っ掛けて回転つけようとすると確実にスピナーになるということが理解できました。
ただ、曲げようという意識が強いときは若干手首のターンが早めにスタートするので、時々怪しい回転になることがありますので、まだまだ油断はできません。

思えばまだ回転をあまり掛けられなかった頃の投げ方に近い感覚です。
当時よりは格段に回せるようになっていますが、結局はタイミングですね。
だいぶ回り道していますが、ようやく一歩前進できそうで嬉しいです。

回転が直ってきたら、新たに手のひらの中指の付け根の辺りにタコができました。
ボールを引っかき上げずに手のひら全体で押すイメージになってきたのですが、この部分がボールに当たって痛いです。
特にリコシェなんかはCGの部分に「Columbia 300」というエンボスのロゴが入っており、ギザギザしているためすごく痛いです。
師匠に報告したところ、「そこにタコができるようになったのは以前と比べて少しはまともなボウリングができるようになった証だけど、本当に力が抜ければそのタコも消えるよ」とのこと。
しばらくは今のイメージが定着するよう投げ込みを行い、次のステップへの準備を進めたいと思います。

故障・トラブルについて

2005年05月12日 23時53分47秒 | ボウリング
一般的にはスポーツとして認知されているとは言い難いボウリングですが、真剣に取り組むと結構体の故障・トラブルに見舞われることになります。7kgもあるボールを振り回すのですから、体に負担がかかるのはあたり前です。
私の場合は常に試行錯誤しながら投げ方を模索しているので、その時点のリリース・フォームによって負担のかかる部分にトラブルが発生します。

ボールを曲げ始めた頃に一番つらかったのは手首と親指の筋です。
スイングの時にボールの重さに負けないよう、カップリストをがっちりロックするのですが、最初はボールが重くて耐えられず、それをこらえている内に手首の筋を痛めました。
その際、自然とボールを強く握っていたため、親指の筋も軽い腱鞘炎になってしまい、ドアノブをひねったりペットボトルの蓋も開けられない状態で、1ヶ月あまりほとんどボウリングはできませんでした。
その後投げ続けることで腕の筋力がついたこと、サムのリバースピッチを3/8あったのを1/8に減らしたことなどもあり、以降は楽にカップリストを作って振り回せるようになり、故障も直りました。
他のボウラーもそうかも知れませんが、右腕の筋肉がかなりついたせいで、右腕と左腕で別人の体と見まがうほど太さが違います。

次にきつかったのは右肘です。
スイング中にカップリストでタメを作った状態をキープしてさらに肘を入れ、リリースの瞬間にブロークンリストにして一気にボールを下に振り落とすのですが、その時の動作が大きすぎるため、右肘が間接と逆方向に強くしなりすぎ、肘の間接部分に激痛が走るようになりました。
その後肘をできるだけ入れない投げ方にしたため自然とその症状は治まりましたが、今でも速いレーンでボールを曲げようとすると肘が逆にしなりすぎて痛みが走るスイングをしてしまう時があります。

その他、指のトラブルは結構あります。
親指の先端内側にボールをよく落とす人がなるタコがあります。自分ではボールを落としている認識はないのですが、スパッと気持ちよくサムを抜いていないみたいで、どうやら握りを緩めながらサムを抜くタイミングを調整しているみたいです。また、サムが抜けきる前に回転をかけにいってしまう場合も時々あって、その時はサムのべベルの部分が親指の先端に当たるのを自覚することがあります。いずれにの場合にしても直さなければいけません。

それと小指の先端内側のタコも結構痛いです。
フィンガーでボールに回転をかける投げ方をずっとしていたので、薬指と小指が連動してボールを引っ掻いていたようです。人差し指先端内側にもタコはありますが、サイドローテーションをかける関係で多少小指側からボールが出て行くため、人差し指よりも小指側に負担がかかるようです。
普通はサイドローテーションを強くかける場合は小指を折って投げるべきなのですが、私の場合、小指を折るとスイング中にボールの安定感がなくなるような気がするのと、リリースのとき力が加わらないような気がするのであまり折って投げないです。その為に小指が邪魔でボールに当たってしまいます。

今年のGWは4月29日~5月8日まで、カレンダー通りの休みで100G投げているので、どのタコも立派に成長し、またフィンガーもかなり太くなってグリップに捻じ込まないと入らない状態になり、正直最後の方はボールを持つことが苦痛でした。

やはりあまり無理はしない方がいいですね。今週、ウィークデーはしっかりボウリングは休養をとっているので、その間に回復させ週末に備えたいと思います。

ボウリングのスタイル

2005年05月08日 09時20分46秒 | ボウリング
ボウラーには外を使ってショーットフックさせる人や、内から大きく曲げるボールを投げる人など様々なタイプがいます。
センターのスタッフがPBAの特集をしているボウリングの雑誌を貸してくれましたが、その中ではPBAのボウラーのタイプを以下の3つに分類しています。

・ストローカー
 アウトサイドからショーットフックで細かなラインを投げ分けるタイプ

・クランカー
 インサイドアングルから強めのロングフックを投げるタイプ

・ブーマー
 超インサイドアングルから強烈なロングフックを投げるタイプ

この中で自分がどこに当てはまるかを考えると、インサイドアングルを使ってロングフックを投げるという点ではクランカーなのかなと思うのですが、「強めのロングフック」と言うにはおこがましいという気がするので、インサイドを多用するストローカーなのかなとも思います。(細かなラインの投げ分けはできませんが)

このブログのタイトルにある通り、自分はブーマーと称されるロバート・スミスやトミー・ジョーンズのようなボールを投げてみたいという漠然とした憧れを持っていますが、自分の運動能力や体力的なものを考えるとまず無理です。
雑誌ではクランカーにクリス・バーンズやダニー・ワイズマンを定義していましたが、2人のようなボールが投げられるようになることが生涯の目標だと思っています。

ゴールデンウィーク

2005年05月05日 01時03分55秒 | ボウリング
GWの真っ只中、夫婦揃って連日センター通いです。
我が家は夫婦揃ってボウリングにはまっているので、その点大変ラッキーです。これで嫁がボウリングにまったく興味を示さない家庭だったら、とてもじゃないですがこんなにボウリングに時間を割くことはできなかったと思います。

昨日・今日と久々に師匠と3人で投げることになり、まさに特訓です。体が悲鳴をあげています。
ですが、1週間程前からスピナーにならない投げ方のコツのようなものを掴みかけているような感覚があるので、あきらめかけていた現状の自分の限界を超えられそうな期待感のようなものがあり、今、投げることがすごく楽しいです。

それらしきボールは一週間前までは1日(12G)で1~2球程度しか投げられませんでしたが、昨日あたりから1Gに1球程度は投げられるようになりつつあります。なんとかここ1~2週間くらいでその感覚をDNAに焼き付けたいところです。

うまく投げられない最大の要因は技術的なことというより精神的な問題だと師匠に指摘されました。
確かにビデオの録画を始めたりPAPの位置にシールを貼ったりすると、とたんにそれまでの投げ方ができなくなったりするところがあるので、言われて納得感があります。

現状の自分は基本的に手首をターンさせず、かつ指でボールを掻き上げないようにすればPAP(回転の中心点)の位置が低くなって縦回転が強くなるのですが、25枚目あたりからサイドローテーションをあまりかけずに外に向かってボールを転がすことに抵抗感があります。
頭ではそれをやろうとするのですが、いざスイングに入ると「このまま投げたらガーターに落ちる」とか「戻りきらずにノーヘッドになる」という恐怖感のようなものが一瞬よぎり、その瞬間脳の指令を無視して手が勝手にターンして回転数を上げようとします。
そして手の勝手な行動に気のついた脳がリリース中にその行動を制止しようとするため、何とも中途半端なボールになってしまいます。

「別にガーターでいいや」と心底開き直って投げられたときは、イメージに近いボールが投げられ、結果ポケットの辺りに良い感じで入っていきます。
が、それを続けられません。すぐにネガティブなイメージが頭をよぎるのです。
ひたすら投げ込んで成功体験を積み上げてポジティブなイメージが作れれば、おそらく苦もなく投げられるのではないかと考えているのですが、果たしてどうなることか・・・

ボウリングは難しいですね。今日できたことが明日できるとは限らないですから。



PS.リコシェ・リバウンドをドリルして投げてみましたが、曲がんないですね。シェルはかなり噛む感じなのでフッキングは角が出るのですが、ピンに向かってグイグイ喰い込んでいくような感じはありません。
ドリルする前にポリッシュしていることもあってかなり手前走りますが、下手するとそのまま突き抜けることがあります。フレア・ポテンシャルは中程度で、バックエンドのリアクションは比較的おとなし目です。
まさにスキッド&スナップという感じで一瞬鋭くフックしますので、ミディアム~ミディアム・ドライのコンディションで外を使うボウリングには向きそうな気がします。

スピードについて

2005年04月29日 01時38分56秒 | ボウリング
ホームセンターのコンディションは速く感じるため、自分の回転数では足りず、若干スピードをセーブしないとフッキングが甘くなります。
それもあって一投目のボールスピードは概ね21~22Km/hです。他所のセンターだと大抵遅く感じることもあり、若干スピードが上がって25~26Km/hくらいになります。

ストレートボールでスペアを取りに行くときは状況にもよりますが、33~40Km/hくらい出てます。
スプリットになったときはピンアクションを期待して全力投球することにしていますので、中のオイルがたっぷりあると42Km/hくらい出ることもあります。

ストレートのときは回転をほとんどかけないのでスピードはかなり出るのですが、一投目はボールを回そうとするのでどうしてもスピードが出ません。師匠からは「最低でもあと1~2Km/hくらいは速くしたいね」と言われていますが、スピードを上げると回転数が落ちてしまうので現状では対応できません。
スピードを出すには最後の踏み込みを大きくして完璧に止まる必要があるそうなのですが、師匠に言わせると私の最後の踏み込みは師匠レベルからすると無いに等しいとのこと。
スピードアップへの取り組みも同時にやった方が良いか尋ねたところ、「まだ早いでしょう」と一蹴されてしまいました。

昨年のジャパンカップは仕事があって行けませんでしたが、嫁が2次予選を見に行ってビデオを撮ってきてくれました。それを見るとPBA・JPBAのどの選手も皆スピードありますね。
遅いボールでも手元からピンまで2.5秒くらいですから、最低でも26km/h以上出てます。
ロバート・スミスに至っては2.0秒くらいでしたから、32km/h以上出ていることになります。
まあ、彼は別格としても、それほどスピードがありそうに見えなかったピート・ウェーバーですら、自分からすればかなり速いボールを投げるのにはちょっと驚きました。
このクラスの試合のコンディションは普段私が投げているセンターなどとは比べ物にならないくらい速いはずですので、それでこのスピードであれだけボールを動かすということは、やはり凄いとしか言いようがありません。

ボールスピードを調整するとリリースのタイミングが狂ってくるので、ただでさえまともに投げられないところでやり始めるとボロボロになりそうです。
いずれにしても何とかしないといけないので、あと2~3ヶ月くらいでボールの回転にある程度目処をつけ、次のステップに進みたいです。

ボールの寿命

2005年04月27日 23時44分55秒 | ボウリング
最初のマイボールを買うとき、嫁と「一個買えば一生使えるんだから、思い切って買っちゃおう」などと話していた記憶があります。ボールに寿命があると知ったのはマイボウラーになってからでした。

はじめはかなり動いていたボールが、200Gも投げると極端に動きとピンアクションが悪くなります。オイル抜きをするとだいぶ復活しますが、またすぐに弱っていき、その内お亡くなりになります。

一番たくさん投げたのはエボナイト社のキラー・インスティンクトというボールで、多分700Gは投げたと思います。もうとっくに引退させましたが、最後の方はどんなに回転をかけてもピン前で加速感が得られませんでした。
遅いコンディションで使えるかななどと思っていたのですが、実際に使ってみると手前の遅い部分でつかまってしまい、走りません。こうなると本当に使い道がないですね。

それよりも前に買ったモーリッチのオンスロットというボールは、おそらく500Gは投げていますが、オイル抜きをほとんどしていないのに今だにピン前でよく動きます。
コアは評判の良かったラベージシリーズと同じモーションチューンで粘り強い感じ。シェルは木目の細かいパーティクルで、かなりリアクティブに近い動きをします。
ツルツルにポリッシュすると結構手前で走り、オイルに案外強いのでキャリーダウン時にも使え、実戦向きで非常に重宝しました。

色々ボールを買って投げますが、これほど長く使えるボールにはもう出会えないかも知れません。

現状の私の課題

2005年04月23日 03時40分01秒 | ボウリング
現在私が練習で取り組んでいることは「ボールを縦回転にすること」「ボールの回転を起こすこと」の2点です。
他にもやるべきことは色々あるのですが、一度にたくさんのことをやるのは難しいので、取り敢えず2つぐらいに絞って練習しています。

「ボールを縦回転にすること」は、回転数を落とさずにボールの曲がりを抑えるという意味合いがあります。
ボールを曲げた方が良いことは以前に書きましたが、やりすぎるとそれはそれで弊害があります。

普段練習しているセンターのコンディションは、21ccのオイルを42ftの長さ入れています。
おそらく一般的なセンターのコンディションとしては、オイルが長めで比較的ボールが曲がりにくいコンディションではないかと思います。
私はここでひたすら曲げる練習をしていたので、他のセンターで投げるとレーンがとてつもなく遅く(オイルが少なく)感じてしまい、立つ場所がなくなってしまうという状況でした。
知らない内にサイドローテーション(横回転)が強くかかりすぎる球質になっていたのです。

たまによそのセンターに遠征に行くと、速めのセンター(オイルパターンの長いセンター)でも40ftあるかないかで、極端に遅いセンターだと30ftちょっとしかオイルが感じられないところもあり、夕方や夜に行くと全体にオイルが削れているため、37枚目から投げてもポケットにボールを運ぶことができないという状況でした。
知らない内に遅いレーンが極端に苦手になっていたのです。

このままではホーム・センター以外ではボウリングができなくなってしまうので、ボールをもっと縦に回転させ、板目を抑えてタイトに攻めるボウリングを覚えなくてはと思うようになりました。
縦回転にすると曲がり幅は小さくなりますが、速いコンディションでも手前からレーンを噛みやすくなるため、ボールのスピードを上げてもしっかり曲がるようになります。
イメージ通りのボールが投げられたときのピンアクションは非常に良いです。

「回転を起こす」というのは、ボールの回転軸をレーンと平行に近づけるという意味です。
わかりにくいかもしれませんが、回転が完全に寝た状態とは、コマが回転しているような状態を指します。回転軸がレーンに対して垂直になっている状態です。
私はそれとは全く逆の状態に近づけたいのです。

私の球質は回転軸とレーンの角度が20~30度ほどある、いわゆるスピナーです(スピナーの説明を文章でするのは難しいので省きます)。

スピナーは回転が寝ていますので、一旦回転が起き上がってからフッキングを開始するため、曲がり始めのタイミングが一呼吸遅くなります。
また、スピナーは一回転あたりのボールとレーンの接地距離がフルローラーやセミローラーよりも短くなるため、効率が悪くなります。
回転を起こせばボールのトラクション(レーンのグリップ力)はもっと高くなり、速いレーンでもしっかりボールを曲げることができるようになるはずです。

しかしながら、1日あたり9~12ゲームほど投げますが、イメージに近い満足のいくボールというのは1日に1球か2球ぐらいしか投げられません。
体に染み付いたクセというのはなかなか直せないので、直るまでまだ時間がかかりそうです。

なぜボールを曲げる必要があるのか

2005年04月21日 23時45分42秒 | ボウリング
ボウリングはスコアを競うスポーツです。ボールがどれくらい曲がるかを競う訳ではありません。
ボールを曲げるということはそれだけレーンコンディションの影響を受けやすく、リリースのとき色々やるのでコントロールも難しいです。
ではなぜ苦労してボールを曲げようとするのでしょうか。

アメリカでボールの入射角度とストライク確率について研究した人がいて、実験の結果によると、ポケット(右投げの人にとっては1番ピンと3番ピンの間でストライクが出やすいポイント。普通はここを狙う。左利きの場合は1番ピンと2番ピンの間)に対して入射角度が6度の時が最もストライクが出る確率が高いそうです。(データを見るとほぼ90~100%の確率!)
多少ポケットからずれてもストライクになってしまうということで、ストライクゾーンが最も広くなります。

ところがまったく曲がらないストレートボールで入射角度を6度にしようとすると、隣のレーンの一番右あたりから狙わないと角度が得られません。
同じレーンの一番右からポケットを狙っても入射角度は2度にも満たないのです。

ではどうするのか。ボールをピン前で急角度で曲げてポケットを狙うことで入射角度をできるだけ大きくしようという発想です。
十分な入射角度が得られれば、多少コントロールが狂ってもストライクになる確率が高くなり、結果としてスコアも打てるという理屈です。

ストレートボール(入射角度ゼロ)でもストライクは出ますので、コントロールが完璧であれば理論上300点は出せると言えますが、入射角度ゼロではストライクゾーンが極端に狭いため、実際にはストライクを何個も連続して出すことはとても難しいことです。
ストライクをいくつも連続させて高得点を狙うためには、ボールを曲げることは重要な手段の一つなのです。

また、ボール曲げるためにはボールに回転を与えますが、ボールが激しく回転していた方がピンアクションは格段に良くなります。
回転力を失ってただ転がっているだけの状態ですと、ピンアクションは極端に悪くなってしまいます。

ある程度の入射角度でポケットをクリーンヒットしてストライクになる場合、直接ボールがピンを倒しているのはわずかに4本だけです(1番、3番、5番、9番ピン)。
残りの6本は弾け飛んだピンによって倒されます。ですので、ストライクの確率をより高くするためにはボールに回転をつけてピンを激しく弾き飛ばす必要があります。

ボウリングで高いアベレージを出すためには、ボールに回転をかけ、ある程度ボールを曲げることが非常に有効な手段なのです。

シェル(カバーストック)について

2005年04月20日 23時08分27秒 | ボウリング
今、メインで使っているのはRotoGrip社の「RS-1」というボールです。
シェル(カバーストックとも言います)はパール・リアクティブという素材です。
ボールのシェルは大雑把にリアクティブ、パーティクル、ボリエステルに分けられます。

リアクティブというのはウレタン素材に可塑剤という添加剤を混合したもので、荒っぽい言い方をすると「非常に硬いゴム」のようなものです。
オイルに弱い半面、ドライゾーン(レーン上のオイルのない乾いた場所)では大きな摩擦力を生み、レーンをしっかり噛むという性質があります。
手前のオイルのある部分をレーザービームのように直進し、ピン前で鋭く曲がる、いわゆる「走って切れる」ボールです。現在主流の素材と言えます。

パーティクルとはリアクティブに細かいガラスなどの粒子を混合したもので、荒っぽく言うと「スパイク・タイヤ」のようなものです。
リアクティブのオイルに弱い性質を改善したもので、オイルのある場所でもリアクティブよりレーンを多少噛む感じがします。
反面、手前のオイルのある部分から曲がり始めることで、ボールに与えた回転力が少しずつレーンとの摩擦で奪われていくため、バックエンドのリアクションはリアクティブよりも小さくなる傾向があります。
つまり、手前のオイルのあるところで転がるような感じがあって微妙にボールが曲がり、バックエンドでそこそこ切れるというリアクションをします。
現在開発が進んでいる素材で、そのうちリアクティブに取って代わる時代が来るかも知れません。

ポリエステルは硬いプラスチックで、基本的に曲がりません。
スペア専用ボールとして使用したり、オイルが全然ない砂漠のようなレーンで投げなければならないような非常時に使用する人もいます。

冒頭私が紹介したパール・リアクティブですが、これはリアクティブにパールと呼ばれる素材を混合したもので、パーティクル系のようなイメージですが、性質はまったく逆で、リアクティブよりも一段とオイルに弱い感じです。

私は手前が走って奥で大きく切れるボールが好きなのですが、RS-1はまさにそういうボールです。
今まで使ったどのリアクティブボールよりも手前の走りっぷりが素晴らしく、バックエンドのリアクションは非常に大きいです。

走りが良いということはそれだけオイルに弱いので、キャリーダウン(手前のオイルがボールを投げることで徐々にドライゾーンまで伸びてくる状態)がきつくなると使えなくなりますが、回転をかける練習をするにはもってこいのボールだと思います。
あまりに気に入ったのでもう1個購入してしまいました。まだドリルしていませんが、部屋に保管してあります。

この他にも炭素系素材を混合したカーバイドや、パーティクルにパールを混合したパール・パーティクルなど、シェルの開発には各ボールメ-カーが凌ぎを削っているため、次々と新しいものが出てきています。
ここではとても全部は紹介しきれませんが、別の機会に触れたいと思います。