GIRLS BAND「RAP」

女性4人からなるハードPUNKバンドです。
1984結成ー1988年解散。
現在最も再発の望まれるバンド。

何故今頃「RAP」なのか?

2006-10-29 20:13:05 | RAPの思い出
RAPは88年に解散している。
2006年の今頃になって、あちこちで再発が望まれているのは
一体何故なのだろう?
僕も正直、とあるブログを発見するまでは
RAPというバンドの存在を記憶の奥にしまいこんでいた。
それが・・・

1つは彼女達のメッセージが
今の時代に求められているというものがある。

RAPの曲に「マタニティー・ブルー」という曲があるが
さらっと聴いた限りだと単なる「反核ソング」に思える。
しかしよくよく歌詞を追ってみるとこう歌っている。

>いつもNEWSは目を そむけたくなるような事件を告げる
>いつも何処かで信じられない悲劇繰り返される

>髪を伝って流れ落ちる私の憂鬱
>とめどなく溢れ息も できない 私の不安

>シェルターの代わりににも なれない我が身 もどかしい

>夜毎 見る悪夢 私 子宮めがけ
>ナイフで切り裂く妄想に駆られ・・・
>未来のない子の ために歌う(いのる)

インタビューでROUGEは
「母なる強さを身につけたい」といつも言っていた。
だが、ROUGE自身、現在に至っても子を産じていないそうだ。

このマタニティブルーの「黒い雨」は
放射能汚染を比喩しただけではない。
親でさえ子供を守る事の出来ない世界。
虐めや虐待、社会的な問題、
そして親自身の経済的な事や子育てをする為の環境の不備。
これらが現在の少子化に繋がっているのではないだろうか?


個人的なことだが、僕の妻も僕も、子供を産み育てる自信が無い。
子供は好きだし欲しいけれど、守りきれる自信が無いのだ。
産みたくても産めない(子供を作れない)悲しみ。
ROUGEは、そう歌っているようにも思えて仕方が無い。

RAPを取り巻く業界人

2006-10-25 18:29:48 | RAPの思い出
アルバム「HESTERIA」ライナーノートより


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「テクニカルノート」



アルバムの内容、とくに表現の内容については

多分、なにがしかの言葉がメンバーの方から

あると思われる。

まして、それは僕の領域ではない。

ここではテクニカル的なことについて記しておく。

以前の3枚の33回転シングルは全て

ティアックTASCAMシリーズの8chテレコを回して制作された。

その理由は、ひとえに僕の我儘からで

こうしたネコも杓子も16chを使っている昨今、

メンバーが一年間8ch使用に耐えてくれたことは特筆してよい。

 という事で、今回は晴れて16chを使用した処女作品である。

そのところどころに「16chを必要とした理由」を

かいま視ることが出来るのは嬉しい。

もっとも、最近の僕は

オーバー・プロデュースを嫌っていて、今回のように

メンバーからサウンドギミックを強要されるなど

思いもよらぬ事だった。

まぁ、これもRAPの意気込みのなせるワザであろう。

エンジニアの吉田君には、ここで謝意を表しておこう。

アリガトウ。                   MOMOYO 



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「フツーの男とフツーの女が知り合うように

ぼくはRAPと出合ったーと言っていいだろう。

フツーの男と女は、どういうわけか今や

とんと見かけなくなった。

よって、ぼくらの出会いは大変な価値がある。

フツーの人が少ない。みんなどこか狂っているよ。

だからと言ってみえすいた

狂気じみた音楽表現をすればいいのではない。

子供ダマシのゲームは、

つまるところなんの役にもたたない結果をもたらすだけなのだ。

それでは我がRAPは!?

大丈夫!RAPはフツーなのだ。

なんら奇をてらうこともなく直線的な音楽を届けてくれる。

素敵なことは まだまだ、ぼくらの周りに沢山あるし

ちょっと考えたいことも沢山ある。

RAPはそういうものを さり気なく

聞き手に伝えようとしているのかも知れないと思う。

みんな夢に逃げないで素敵な夢をみてくださいね 

                   森脇美貴夫          



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これからは、また本当に歌うべきものを

持ったバンドがパワーを発揮してゆくことだろう。

その意味でRAPの前途はとても明るい!



表面的な感性に先走ることなく

今現在の自分の有り様を率直にステージに展開していく。

RAPはまだまだ、どんどん大きくなってゆくことだろう。



RAPをテレグラフから出せなかったのが

非常に心残りです。 

                      地引雄一  



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RAP-バンド名の由来

2006-10-24 19:35:51 | RAPの思い出
とある所でROUGEが語ったのは意外な由来だった。
RAPとは辞書の言葉の意味

(rap1
━━ n., v. (-pp-) こつんとたたく(こと[音]); 〔俗〕 非難(する); 叱る; 〔俗〕 告訴[処罰,逮捕](する); 〔俗〕 おしゃべり(する); )

・・・から転じた「井戸端会議」という意味だけでなく
「バンシー」という精霊の声から来ているという。


「怪物森羅万象」より

バンシー Banshee/Bean-Sidhe


◆ケルトの女妖精
バンシーはアイルランドやスコットランドなどにいる妖精です。
なぜか女性ばかりで構成され、男性は一人もいません。

◆泣き虫妖精
バンシーは女妖精という面の他に、死に臨んですすり泣く「泣き虫妖精」としての面があります。
地位の高い人間、名声のある人間が死にかけようとしているところに、どこからともなく顔色の悪い女性が集まります。彼女は家の周りをそぞろに歩き、そして大変大きな声で泣き喚きます。その声はこの世のものとは思えず、身の毛がよだつほど。空を飛んで空中から金切り声を出す者もいます。このようにひとしきり大騒ぎした後、対象が死ぬと彼女らは忽然と姿を消してしまいます。
このような姿から、しばしば彼女らは「死神(デス・ゴッド)」と同一視されました。しかし、積極的に生命を奪うわけではなく、死者の大切な何かを奪うわけではありませんので、その意味ではむしろ「死神」と言うよりは「死を告げる存在(デス・テラー)」に近いのではないかと思います。

◆バンシーと名誉
イギリスでもアイルランドでも、バンシーが登場することは大変な名誉です。「バンシーが出た!」という噂が流れるだけでその家屋の価値は一気に跳ね上がります。「バンシーが登場する」→「その家は名家と証明されたようなもの」という意味合いもあるのでしょうが、それ以上に幽霊やお化け好きな国民性が影響しているように思えます。「ミステリー・サークル」や「ネッシー」「心霊写真」と言ったものは、すべてこの国々が発祥です。
こうした面が影響しているのか、彼女らはしばしば「幸運の女神」としての役割も持ちます。だらしなく垂らした乳房に吸い付くことができれば、その人間はあらゆる望みを叶えることができます。また、バンシーだけでなく全ての妖精に言えることですが、人間と(いろんな意味で)交わることでその相手に霊感や才能を与えることもあります。

◆バンシーの外見
バンシーの外見は伝承によって違い、一定していません。若い女性の姿で出ることもあれば、まるっきり老女という場合もあります。顔を器用に隠しながら出るものもあれば、姿はなく声だけが周辺から聞こえてくるなんてパターンもあります。まあ、いろんなタイプがあるということなのでしょう。いずれにしても、目の周りは泣きはらしたように真っ赤で、ほほえみを見せることはほとんどありません。
ハイランド地方(スコットランド高地地方)のバンシーである「ベンニーア(ベンニー)」は人間に似た姿の持ち主ですが、よくよく見れば身体のどこかに「人間ではない」部分を持っています。例えば、鼻の穴が一つしかないとか、前歯がリスのように飛び出しているとか、指の間に水かきがあるとか・・・。このベンニーアは、一説によれば産褥(さんじょく)で死んだ女性の霊であると言われています。産褥とは産後に続く体調不良のことです。


◆「泣き女」とバンシー
泣くだけで危害を加えないなんて、まるで人間のようだ・・・と思った人もいるかも知れません。実は、その指摘は核心を衝いています。そもそも「死に臨んで泣く」という行動そのものが、人間の風習から来るものなのです。



このバンシーの解説を読むと
RAPというバンドの有り様が「なるほど」と頷ける。


RAPの魅力

2006-10-23 16:38:28 | RAPの思い出
先に書いたようにRAPというバンドの魅力は
何よりもその個性だと思う。
音的には、特筆する事は無いが
ROUGEの書く詩は文学的でありながら
決して抽象的ではなく、
語りかける口調ではなくとも心の奥深く沁みこんでいく。

思想や主張を押し付けられるでもなく
彼女の世界に誘われる。

その世界は何処か知らない異国へ迷い込んだようでもあり
また幼い頃の記憶のようでもあり
不思議な浮遊感に包まれた。

RAPの世界

2006-10-21 21:27:05 | RAPの思い出
RAPというバンドは、よくある女性ヴォーカルや
女の子バンドにありがちなラブソングは歌わなかった。
PUNKバンドらしい陳腐な反戦も唱えなかった。
彼女が歌うのは常に「悲しみ」
この世を憂いている御伽噺の世界。
なのに音はPOPでいて攻撃的だった。

美麗な外見とはうらはらな硬質な姿勢。
人当たり(耳障り)が良いようでいて、その切れ味は鋭い。
誰に媚びる事も無く内面へ内面へと向かう。
それはよくあるマスターベーション的なものではなく
その立場に遭遇した時に時には救いにもなるような・・・
ある意味、予言とか宗教的なものさえ感じてしまう事もある。

だからこそ「死を告げる存在(デス・テラー)」から由来する
バンド名を敢えて冠したのかも知れない。

RAP

2006-10-21 21:25:23 | RAPの思い出
80年代中旬、「RAP」という名前のバンドがあった。
いまでこそ「RAP」で検索するとジャンルのRAPばかりがHITするが
あの頃はRAPといえばギャルバンのRAPだった。
数あるGIRLS ROCKERの中でもRAPは光っていた。

レコードの売り上げやライブの動員数からいうと
大して売れていたバンドでは無かったように思う。
しかし存在感は、どんな大物でも敵わなかった。
どんなジャンルのバンドと対バンしようが
どんな箱で演奏しようが彼女達は輝いていた。

決して派手ではないステージング。
けれど僕は彼女達の一挙一動も見逃さないかのように
ステージから目を離す事は出来なかった。

ROUGE

2006-10-21 19:24:07 | RAPの思い出
RAPのメンバーの中でもROUGEは特別だった。
彼女は「歌姫」と呼ぶに相応しいヴォーカリストだった。
実は僕はRAP以前の彼女の歌を聴いた事がある。
多分、その頃彼女はローティーンだったかと思われる。
彼女は「コンテスト荒し」と呼ばれていた。
色々なバンドでコンテストに出場して入賞する。
その為に彼女はゲストに呼ばれる。
そういう実力の持ち主だった。

彼女は何故か、いつも黒いビニールの「ゴミ袋」を
ワンピースにしてステージに立っていた。
透き通るような高音でありながら線の太い声質。
何処でどんなバンドで歌っていても
それは変わらなかった。
だから彼女を忘れる事はなかった。

始めに~RAPとは~

2006-10-21 19:24:00 | RAPとは?
80年代に活躍した女性4人からなるハードPUNKバンドです。
1984年結成。
メンバーは

Vo:ルージュ
G :ニシキ
B :カオリ
Ds:ミサ

ハードでPOPな面とシリアス&ダークな面を併せ持つ多面的な音楽性、
心の内面に深く染み渡るような歌詞。 社会的なメッセージ・・・・
リザードのモモヨのプロデュースで
「WRAP」「TRAP」「RAPOUT」の3枚の3曲入りEPと
「HYSTERIA」というアルバムをリリース。
どの作品も当時のインディーズチャートの上位を占めました。

1988年解散。

現在その音楽性だけでなく社会的な側面も高く評価され、
再リリースの望まれるバンドです。