外国人のための『みんなの日本語学校』

このブログでは学習者からの様々な日本語に関する質問をとりあげ、分かり安く解説をしました。

「学生である」と「本がある」はどう違いますか。

2011年01月20日 | Weblog
東南アジアの学生の質問
「学生である」と「本がある」はどう違いますか。
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初級で「犬がいる」「本がある」を習います。生物は「いる」無生物は「ある」を使います。
その知識で「学生である」を見ると意味が分からなくなるのでしょう。
初級には「である」はでてきません。「で」と「が」の助詞の使い方や存在を表す「ある・いる」
の違いではありません。文体の違いです。日本語の文体には3つあります。
書き言葉の文体には「です・ます体(polite style)」、「だ体(plain style)」、
「である体(expository style)]があります。
①~です/~ます(丁寧語で会話によく使う文体です)
②~だ     (普通体で新聞・雑誌・小説などによく使う文体です)   
③である。   (説明文で教科書などによく使う文体です)
☆私は張です。/私は張だ。/私は張である。は文体が違っても意味は変わりません。

以下は文体の文末表現です。
【名詞】です・ます体/だ体/である体
①学生です。/学生だ。/学生である。
②学生でした。/学生だった。/学生であった。
③学生ではありません。/学生ではない。/×
④学生ではありませんでした。/学生ではなかった。/×
【な形容詞】
①便利です。/便利だ。/便利である。
②便利でした。/便利だった。/便利であった。
③便利ではありません。/便利ではない。/×
④便利ではありませんでした。/便利ではなかった。/×
【い形容詞】
①大きいです。/大きい。/×
②大きかったです。/大きかった。/×
③大きくないです。/大きくない。/×
④大きくなかったです。/大きくなかった。/×
【動詞】
①行きます。/行く。/×
②行きました。/行った。/×
③行きません。/行かない。/×
④行きませんでした。/行かなかった。/×
【その他】
①~でしょう。/~だろう。/~であろう。
 文章を書くときは「だ体」で書けば最後まで「だ体」で書くのがルールです。
途中で「です・ます」を混ぜてはいけません。

よく間違える例
1月21日(金)晴れ                                
今日、学校へ行った。日本語の授業はむずかしかった。知らない言葉が多いのだ。
でも、勉強すれば、少しは分かるようになるでしょう。

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