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ムラカミの公開制作的ブログ

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世田谷美術館の2階展示室にて私の初期の仕事が展示されています

2025-04-19 15:05:01 | 日記

世田谷美術館の2階展示室(収蔵品展)で開催(2025年4月19日~7月13日)の「世田谷でインド」という展覧会にて、私の極めて初期の仕事が少し展示されています。そのことについて触れておこうと思います。

世田谷でインド | 世田谷美術館 SETAGAYA ART MUSEUM

世田谷でインド | 世田谷美術館 SETAGAYA ART MUSEUM

横尾忠則の版画集《聖シャンバラ》、田沼武能のインドの子どもと家族の写真、インド旅行に着想を得た池田良二の版画、インド部族芸術展(1988年)で出品された作品など、世...

世田谷美術館 SETAGAYA ART MUSEUM

 

この展覧会の会場の順路終わりに、コーナー展示というのがされます。今回の内容は「田窪恭治のイヤープレート2009ー2018」です。

田窪恭治さんはフランスのノルマンディ地方の古い教会再生プロジェクト、金刀比羅宮の仕事などで知られていますが、それ以前には金箔を貼ったオブジェなどの作品を制作していました。世田谷美術館が出来た頃は、そうした仕事から建築物に関わる表現へと変化していく始まりのようでした。

そうした折、千葉県行徳のアトリエ(元 古い木造の漁師の仕事場)からの引っ越し(江戸川区内へ)もあり、その建物のファサードを記念する作品がつくられました。この作品は「日常=時間の層へ」と名付けられたのですが、その制作は世田谷美術館の公開制作で行われたのです。この作品制作は、後の教会プロジェクトへの試行でもあったでしょう。

私は行徳のアトリエの正面を撮影し、それは引きがなくて広角レンズでも一枚では収まらなかったので分割して2枚撮影し、それを繋いて田窪さんに渡しました。それがこの作品のスケッチの元となっています。

その後、世田谷美術館の公開制作では、その制作日には撮影に出かけ、その制作工程を撮影しては現像・プリントし(当時はフィルム撮影です)、翌日には美術館創作室の壁面にプリントを掲示して、そのプロセスを分かりやすくしました。

それは、私としてもこれから行いたいと考えていた記録撮影の仕事のテストケースでもあったのです。そうして作品は完成し、10枚セットのバライタ印画紙を手製本した写真集?を5冊作り、その一部が世田谷美術館にあります。今回の展示では、その写真集?と併せて当時の田窪さんの公開制作での様子が分かるように画像を用意しました(これはフィルムからスキャニングしたものです)。

私の初期の仕事が垣間見られる機会でもあります。ご覧いただければ幸いです。

 


「勝手な巡礼散歩・野にあるように」2017年トキ・アートスペース(神宮前)

2025-03-25 11:53:12 | 日記

更新が大幅に遅れて恐縮です。不定期更新なのでご了承ください。

前回は以下のリンクの通り、2016年に行われた「藤沢今昔まちなかアートめぐり」での展示作品についての画像内容だった。

 

2016年「藤沢今昔まちなかアートめぐり」での展示作品について3 - ムラカミの公開制作的ブログ

前回(以下リンク)からの続きである。2016年「藤沢今昔まちなかアートめぐり」での展示作品について2-ムラカミの公開制作的ブログこれから昨日の展示での画像を、数回に分...

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この作品を紙出力し、壁面展示を行うには藤沢の会場で適した場がなかった。また、藤沢宿からの発想で作品を制作していくものの、発表の場については藤沢宿に限定する必要もないと考えていた。むしろ都内の空間で展示することで、藤沢から切り離して見るのも場の関係性として興味深いとも考えた。

展覧会は都内渋谷区神宮前にあるトキ・アートスペースで、2017年12月25日(月)~12月31日(日)に行った。展覧会タイトルは「勝手な巡礼散歩・野にあるように A Spontaneous Walk Along a Pilgrimage Route: Out in the Field」と名付けた。特にDM等には明記しなかったが、トキ・アートスペースの企画展である。

現在、トキ・アートスペースの展覧会アーカイブのサイトでは、この展覧会の情報に不正確な点がある為、ここにリンクは貼らない。

展覧会の内容コメントについては以下の通り。

昔々、依知の里の草堂で念仏を唱えていた一遍上人は、相模川の東の空に妙見大菩薩が現れたという。当麻山無量光寺のはじまりの話。その草堂は現在の瑠璃光寺と言われ、そこからしばらく歩いて対岸に当麻山を望む相模川の土手の上に立った私は、ここが古から交通の要衝であったことに思いを馳せる。2011年の春、この地から藤沢遊行寺までの歩行が、これ程何度も繰り返すことになるとは思いもせず、「一遍上人 旅の思索者 栗田勇著(新潮文庫)」を読みすすめながら、とにかく歩き始めた・・・

 

展示記録は以下の通り。

出力に使用した紙は、エプソン純正ロール紙(A3ノビ幅)で、巻物を壁に添付していくような感じのインスタレーションとした。実際には分割して両面テープ使用で壁面に貼っている。一本のロールで壁面に貼ろうとしたが、困難過ぎたので予定を変更した。

画廊空間の角には薄いベニヤ板を曲面でつなげて、会場を一巡するようにロール紙を貼った。この方法はベニヤ板が邪魔といえばそうなのだが、一巡する流れを表現することを優先した。また、この造作に凝り過ぎても意味が出てしまうので、極めて簡便な方法とした。本来はRホリゾントのような壁面への展示が望ましい。

実際に歩行したルートを地図上に示したものを、以下のように掲示した。これは当作品の意図を示すスケッチに代わるものである。

 

この作品は、自宅の廊下で出力した。通常の制作部屋では長さが足りなかったのだ。一番奥にエプソンSC-PX5V2が見える。「・・・公開制作的ブログ」というタイトル通り、制作環境の一部を公開してみた。狭い環境でもなんとかなるものである。

 

注:この頁は今後、若干、画像の追加や追記が行われる可能性があります。

 


2016年「藤沢今昔まちなかアートめぐり」での展示作品について3

2025-02-13 09:57:32 | 日記

前回(以下リンク)からの続きである。

 

2016年「藤沢今昔まちなかアートめぐり」での展示作品について2 - ムラカミの公開制作的ブログ

これから昨日の展示での画像を、数回に分けて公開していく。2016年「藤沢今昔まちなかアートめぐり」での展示作品について-ムラカミの公開制作的ブログ前回、「歩いて捨てて...

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●4 2016年10月2日撮影

 

●5 2016年10月4日撮影

 

画像は以上である。

次回に続く。

 


2016年「藤沢今昔まちなかアートめぐり」での展示作品について2

2025-02-12 10:37:31 | 日記

これから昨日の展示での画像を、数回に分けて公開していく。

 

2016年「藤沢今昔まちなかアートめぐり」での展示作品について - ムラカミの公開制作的ブログ

前回、「歩いて捨てていく方法」について失敗したことを書いた。それは2012年4月6日の撮影だった。20120406‗無量光寺から座間駅まで歩く「歩いて捨てていく方法」を試みる-...

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例によって相模原市の無量光寺から藤沢市の遊行寺まで、5日に分けて歩いた。撮影した画像を編集で削っていくのではなく、「歩いて捨てていく方法」はまだ不完全な状態での展覧会内容となった。プロセスを公開していくのも、表現だろうという考えもあったからだ。

 

●1 2016年9月25日撮影

 

●2 2016年9月26日撮影

 

●3 2016年9月27日撮影

 

次回に続く。

 


2016年「藤沢今昔まちなかアートめぐり」での展示作品について

2025-02-11 13:33:01 | 日記

前回、「歩いて捨てていく方法」について失敗したことを書いた。それは2012年4月6日の撮影だった。

 

20120406‗無量光寺から座間駅まで歩く「歩いて捨てていく方法」を試みる - ムラカミの公開制作的ブログ

昨年秋以降、ブログ更新が滞った。それは健康上の理由だったが、その後の幾つかの検査や治療によって概ね問題は解決した。かなりのブランクとなったが、ゆっくりと再開して...

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以後、何度か試みたものの、壁面展示で展覧出来るような結果にはならなかった。どうしても撮影量は多くなり、編集によって削っていく作業から抜け出せない。それでは目的だった「歩いて捨てていく」ことが実現出来ていない。20120406以降も、時間を見つけては無量光寺から遊行寺に向かって何度か歩いてみた。その度に、分からなくなっていく感覚が強まっていってしまった。

それは2016年の「藤沢今昔まちなかアートめぐり」での発表作品でも、まだ問題が未解決のままだった。しかし、会場の都合から壁面展示が難しい環境なので、夜の屋外で壁面投影する方法を試みてみた。この方法ならば、壁面長による作品数の数を無視出来る。基本的に関次商店の蔵の壁面に投影し、その後に藤沢宿のあちこちでゲリラ的に投影してみた。

この屋外での画像投影という手法が行えたのは、まちなかアート展でライトアップが行われ、日没以後もしばらく会場がオープンしていたことによる。

この制作(撮影)は撮って出しである。撮影はRAW撮りし、最小限のRAW現像でJpeg.化した画像を全て投影展示した。また、会期直前に撮影を行うことで、過剰な編集余地のないスケジュールにした。

展覧会オープニングでは地面に白い養生シートをひろげ、その上に小型プロジエクターで画像を投影した上を私が歩くという、簡単なパフォーマンスで制作意図を示してみた。

 

以下は、路地での投影記録である(2016年10月22日)。

関次商店の土蔵外壁への画像投影。上写真での投影された画像は、「・・・巡礼散歩」とは別に実験的に制作した河原での画像作品を投影しているところ。場所は以下リンク先の路地である。

 

Google マップ

 

 

時々小雨が降る、あいにくの条件となった。

「藤沢市消防局南消防署本町出張所」の壁に、関次商店の蔵の前から投影。

 

この展示作品は、全てオリンパスのEP-5に17mm F1.8を付けて撮影した。そして投影機材は、acer製の8インチタブレットとASUS製の小型バッテリー内蔵プロジェクターを用いた。

 

後日、ここで投影した画像を、渋谷区神宮前のトキ・アートスペースでも展示することになる。そのことについては頁を改める。