ROOTS/ルーツ（2016）

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70年代に社会現象とまでなった「ROOTS」がリメイクされ蘇りました。本国でも放送されたばかりですが、ヒストリーチャンネルが早くも上陸させてくれて嬉しい！
俳優陣も豪華で「THE TUDORS」のジョナサン・リース・マイヤーズがトム・リー役、「ROME」のジェームズ・ピュアフォイが農場主ジョン・ウォラー役、「ダウントン・アビー」のマシュー・グードが医師のウィリアム・ウォラー、「トゥルーブラッド」のアンナ・パキンがスパイのナンシー役、そして原作者でもあるアレックス・ヘイリー役をローレンス・フィッシュバーンが演じております。
そしてオリジナル版でクンタ・キンテを演じたレヴァー・バートンが製作総指揮を務めています。


簡単なあらすじ・・・（ネタバレ注意）
＜part1＞
アフリカのガンビア、マンディカ族に生まれたクンタ・キンテ。大学に進学し学者を夢見ていた彼は敵対する部族によって誘拐され、イギリス人の奴隷商人に売られてしまう。奴隷船に乗せられアメリカ、バージニア州にある農場に売られてしまう。何度も逃げようとしどんなにムチを打たれてもクンタ・キンテの名前を守ろうとしたクンタ。

＜part2＞
独立戦争で戦い捕まってしまったクンテは二度と逃げないよう足の指を切られてしまう。やがて同僚の奴隷であるベルと結婚し、娘キジーをもうける。キジーはウィリアムの娘から読み書きを教えられ快活な少女に育つ。しかし奴隷の逃亡を手伝ったとして家族から引き離されトム・リーの農場へ売られてしまう。キジーはトム・リーにレイプされ、不義の子ジョージが生まれる。

＜part3＞
後に闘鶏の調教師として名を上げたジョージはマチルダと結婚したくさんの子供に恵まれる。いつしか自由を手にすることを夢見ていたが、トム・リーの借金のカタとしてイギリスへと売られてしまう。そしてようやくジョージが自由を手にしたのは20数年後のこと。母キジーは亡くなっており、妻マチルダや子供はノースカロライナの農園に売られていた。ジョージを売るときに家族全員の解放証を書くと約束したのに誇りのかけらもない男トム・リー。

＜part4＞
ジョージの息子トムは鍛冶職人として家族を養っていた。トムは父ジョージに見捨てられたと思い恨んでいた。そんな時、目の前で妻がレイプされ奴隷に対する白人の非情さを知り、北部のスパイ、ナンシーに協力することにする。南北戦争が始まりジョージは知り合ったサイラスと共に北部軍として戦う。北部軍は白旗を揚げるが黒人だけが殺される。後に北部軍は南部各地で勝利を上げ、奴隷たちは解放される。逃げ延びたジョージを捜しに向かったトムは先祖の幻影の導きでジョージと再会する。


見ていて辛すぎて一気見とはいきませんでした。同じ人間なのに家畜のように扱われ、強制労働を強いられるなんて。
特にクンタ・キンテがムチを振るわれる姿や足を切られる姿は、あまりにも痛々しくて見ていられなかった。こんなことが実際にあったのかと思うと恐ろし過ぎる。
キジーも主人であるトム・リーにレイプされ、トムの妻もレイプされていました。当時は奴隷をレイプするのも当然の権利だったようで残酷すぎる。白人はどいつもこいつもクズに思えたけど、特にジョン・ウォラーやトム・リー、フレデリック・マレーがタチが悪かった。クンタをムチ打ちしたコネリーを仕留めたところや、最後にジョージがフレデリックに銃をぶっ放したところはスッキリ。
キジーの回以降はクンタやベルがどうなったのか語られることがなかったからとても気になった。キジーも息子ジョージが帰るのを待ちわびてただろうね。
クンタの教えがキジーそしてジョージ、トムへと語り継がれて、家族の絆があったこそ生き抜いてこれたのだと感じました。最後にはジョージたち家族が再会できて、自由を得て一緒に暮らせるようになったことが救いだった。
歴史ドラマを見ていると奴隷の話も出てきますが、これほどまで生々しく描かれているのを見たのは映画「それでも夜は明ける」くらいでした。
これまで独立戦争や南北戦争が取り上げられても背後に「奴隷」の存在があったことをよく考えなかったなと。
あまりに残虐で衝撃的な内容なので何度も見たいとは思わないけど、一度は見て欲しい作品です。
オリジナルもエミー賞ミニシリーズで作品賞など独占したそうですが、リメイク版ROOTSもリミテッドシリーズで作品賞獲れるといいなぁ。

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