大学白書~本当の大学を姿が分かる

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K塾偏差値でC大中国語学科偏差値10アップについて探る

2009-09-27 10:41:17 | Weblog
差値というものはその算定においてはちゃんとした公式があるのだが、大学の合格ラインについての偏差値は各予備校ごとに方式が異なる。ただそれはいうなれば減価償却の方法が定額法か定率法かというようなもので、定率法によって算定する予備校は当然全大学を定率法により、一切の例外はない。しかし、それにしても各予備校のランク表を見ているとどうしても腑に落ちない点が数箇所散見するが、その中でも2010年度K塾のC大学中国語学科とフランス語学科の一般入試におけるそれは際立って不自然であった。特に中国語学科はと10ポイントの急激な伸びであった。もちろん志願者数だけでなく志願者層の学力レベルにもよるのであるが、一般的にC大中国語学科の志願者レベルが昨年のレベルからいきなり上智レベルに代わるはずはなく、そうなると志願者数が昨年の5倍以上にならないとこの偏差値10のアップというのは現実的にありえないのである。

まず志願者数の変化を見てみよう。200台半ば(昨年)→約400(今年)たしかに増えてはいるが昨年比たった1.5倍程度である。もともと文学部は学科ごとに細分されている大学が多く一学科単位の志願者数はそれほど多くない。したがって100人増加しただけでも倍率はそれなりに大きな変化として出てしまう。しかし1,5倍程度の変化で偏差値に大きな影響を与えることはありえない話だ。またここで特筆すべきは、C大文学部の中で中国学科と英文学科の偏差値が同じラインになってしまっている。C大に限らないことだが、もともと英文学科系の志願者層と中国学科系の志願者層では志願者層のグロスはまったく異なる。英米学科系は人文学系で最もメジャーであり中国学科系はいくら近年注目されつつあるとは言えどまだまだマイナーな分野であり、どの大学でも上位の偏差値をつけることは難しいのである。これを見たC大関係者は正直言って「やりすぎた!」という気持ちではなかろうか。多分想定していたのは50台中場くらいであったと思う。それなら英文系と比べて一応の格好はつく。しかし特に学問的に大した実績もないC大の中国語系がこの偏差値というのは明らかに「やりすぎ」だった。



さて偏差値がされたとなるとどこでどうされたのかということだが、「どこで」については「K塾でされた場合」と「C大関与(直接および間接関与)」の2つに分けられるだろう。K塾でされた場合は大学と予備校との癒着による不正操作となるだろうが、C大による場合はたとえばこんな手法が考えられる。C大が学力レベルの高いプロの受験生にK塾の受講生になって模試を受けさせる。その中でこの学力レベルの高いプロ受験生たちに、入試が終わったあとの予備校からの追跡調査で合否を満遍なく報告させる。そうするとC大中国語学科にはけっこうレベルの高い合格者が多くなり、また逆にけっこう学力があるのに不合格となった受験生がいるという状況を作れるのである。どうせ予備校の追跡調査などは自己申告に全て頼っている。したがって受験生が実際にその大学を受験しなくても合格と報告すれば合格者としてカウントされる。今は個人情報保護法の関係からも「本人曰く合格者」の素性を公表することもない。そうするとこの学科の元々の分母が少なく、また予備校の追跡調査に答える受験生はさらに限られているのでその動向は偏差値集計に敏感に影響を与えてしまう。かつてネットでC大の同窓会の一部が組織的にC大を賛美し他大を中傷していた投稿を繰り返し行いそれがネットでばれて大恥をかいたが、ネット工作員どころの話ではなくまさに本物の受験工作といえよう。

この10ポイントアップという異常な上昇によってC大だけでなく他の大学の偏差値についても疑問が生ずるだろう。K大の藤沢の僻地にある学部や京都のほうのR大などはその筆頭であろう。東京のH大なんかかなり怪しい。

そのやりかたはまさに新興進学校のやり方そのもので、嘘も百回つけば真実にという格言をそのまま実行している。K塾だけではない。Yゼミ、S予備などなど。偏差値を良く考えてみよう。