というわけで皆様、昨夜の【日曜洋画劇場】版『ダークナイト』はご覧になりましたか?
なくてもストーリー進行上あまり差し支えないシーンは、ちょこちょこカットされていましたが、概ね不満はありませんでした。
でも、豪華クルーザーのマリンルックなアルフレッドさんが見られなかったのはちと残念……というのは置いといて、同じアルフレッドさんの
「世界が燃えるのをただ見て喜ぶ人間もいるんです」
という台詞は残しておいてほしかったですね。その一連丸々カットされていましたが、後の伏線やテーマを含んだ重要なシーンだと思います。
吹替声優さんに触れると、ブルース=バットマン役の藤真秀さん、今まで存じ上げなかったのですが、素晴らしかったと思います。
ジョーカーの大塚芳忠さんはさすがでしたね。でも、ゴードン役の立木文彦さんにはやはり違和感が……ごめんなさい。ゴードンさんの優しさの部分があまり感じられなかったので(そういうシーンがカット対象だったせいもあるけど)。
そして、このお二方レベルのベテランになると、やはり元の役や俳優さんより「ほーちゅーさん」「立木さん」を強く感じてしまうのです。まあ、それは受け取るこちらのせいでもあると思いますが。
観る前には、CMで緊張感が途切れたり殺がれたりするのは嫌だなあ、と思っていましたが、実際はCMになるとホッと息を吐き出す感じでした。あれだけ息詰まる作品を、テレビの前で2時間半じっと見つめていたら、心身が保たなかったかも知れません。
それにしても、何度観てもやはりすさまじい傑作です。日本語で改めて見ると、ジョーカーの極悪ぶりが更に際立つように思いました。そして、アルフレッドさんの存在が本当に救いでした。
「ヒーロー」がどんどん追い詰められるハードな展開、予定調和に到らぬ容赦なさには、観ている側がつらく、苦しくなるけれど、それでも残るものは絶望だけではない──
このブログで過去何回か書いた作品感想一覧を、以下にまとめておきます。
ついに公開!『ダークナイト』
『ダークナイト』(2008)~善悪の悲願
『ダークナイト』~二つの顔を持つ男
『ダークナイト』~彼らの関係
『ダークナイト』~ジム・ゴードンという人
それから8年後という設定の『ダークナイト ライジング』。ブルースやゴードンさんをどんな試練が待ち受けるのか、彼らが報われる日はやって来るのか──
いろいろ想像すると、やはり今から胸が苦しくなりそうです。
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