日々好日

思いつくままの日記です。主に、経営、人生、ロータリークラブなどを話題とします。

ガバナー公式訪問

2006-07-07 01:19:51 | Weblog
いよいよロータリーの新しい年度が始まった。その第一回例会が公式訪問例会となった。さすがの小牧会長も緊張気味であったが、会長幹事会・例会・クラブ協議会と無事終了し、ヤレヤレと言う感じで一日が終った。今回、いろいろ事情があって小牧会長の幹事をお引き受けさせて戴いた。5年前にクラブ会長を経験させて戴いたが、会長と幹事とではこんなに気持ちが違うのかと言うことを肌で感じた。やはり会長と言う職は気が張るお役目だ。何もなければ、これで後はゆっくりと言いたいところだが、今年はそうはいかない。クラブ創立50周年を迎えて、記念事業、式典など行事が目白押しだ。小牧会長は商工会議所の副会頭をはじめ、多くの役職を抱え、今年は本当にお忙しい年になりそうだ。幹事として、小牧会長のために、そしてクラブのために少しでもお役に立てるように、努力をしたいと、改めて気を引き締めた公式訪問であった。

報徳運動とロータリー

2006-07-07 01:03:03 | Weblog
報徳運動の創始者である、二宮尊徳(幼名は金治郎)は少年期に両親と死別し、その後貧しい暮らしの中で勤労に励み、倹約を重ね、しかしかたわらで独学で勉学に勤しんだ結果、幅広い見識を持つようになり、全国各地の困窮した農村救済にその手腕を発揮するようになったと言う。
その救済のための行動や智恵を体系的な思想としてまとめたものが、『報徳思想』である。
報徳思想は単なる説法や空虚な理論ではなく、江戸末期の日本の農村の現実に即した実践的なもので、様々な生活様式として人々の生活に定着していったようだ。
その報徳の教えには、3つの柱がある。
1つは勤労。これは、『積小為大』と言う言葉に代表される考え方だ。大きな目標に向かって行動を起こすとしても、小さなことから怠らず、つつましく勤めなければならないということ。「今蒔く木の実、後の大木ぞ」という尊徳の有名な言葉が残されている。
2つめは分度。これは適量・適度のこと。分度をしっかり定めないままだから、困窮してしまうし、暮らし向きも楽にならない。家計でも仕事でも、現状の自分にとってどう生き、どう行うべきかを知るということが大切だという考え方だ。
3つめは推譲。推譲とは肉親、知己、郷土、国のため、あらゆる方面において、譲る心を持つべきだと言う考えだ。
分度をわきまえ、少しでも他者に譲れば、周囲も自分も豊かになるものだと言う教えである。
尊徳門下の岡田良一郎の指導による報徳活動の盛んであった掛川には、「大日本報徳社」がある。
そしてその正門には、片方に道徳門ともう片方に経済門と書かれている。
人間の欲を認めながら、しかし周りとたくみに調和させる。心も金も同時に豊に育もうというこの報徳の思想は、農村救済という枠を超えて、渋沢栄一、安田善次郎、松下幸之助、土光敏夫など多くの実業家に大きな影響を与えたと言われている。
ロータリーも、職業倫理道徳の高揚、顧客第1主義の実践が求められている。
そして、この報徳思想とシェルドンが説くロータリー哲学、職業奉仕哲学は根底にある考え方が実は大変近いものではないかと思う。
ロータリーが出来てちょうど101年経つのであるが、それよりもはるか昔に日本において素晴しい実践哲学があったことは大変誇りに思う。と同時に、このような哲学こそ、現在の経済ばかりが強調される世の中に対して、今最も求められる考え方ではないのだろうかと思う。