南十字星からアジアQZSS(日)/IGSO(中・印)を眺める

グローカルイースト視点
アジアQZS/IGSO軌道モニタ
高橋冨士信 fj鷹@gmail.com

24.4.22 【貴重なQZS月面漏れ電波】 北斗三星座および四星座の春季クロス南IG十字座明確に 半年前の秋季クロス北IG合十字座と対称的

2024年04月22日 | アジアンQZSS(日)/IGSO(中印)軌道
24.4.22 GNSSの漏れ電波による月面測位法LNSSの研究が提案されています.この研究課題は重要であり,特に日本のQZS衛星系にとって貴重なアピールポイントであると思います.

現在のLNSS法の検討は欧米日の間で進められています.そしてGNSSとしてはGPS衛星群の漏れ電波を主対象に検討されています.よく知られていますように,QZSの円軌道半径はMEO系であるGPSの円軌道半径の2倍です.面積ですと,QZSはざっとGPSの4倍になります.漏れ電波は地球の背面から漏れてくるGNSS電波です.地球半径がざっと6400kmとして,MEOの軌道半径が約26,560Kmですから,GNSS衛星からの漏れ電波はその差約2万kmの幅のリング状範囲から漏れて出てくるわけです.一方,QZS衛星楕円軌道の長半径は約42,000kmですから,大雑把に3万6千kmの幅のリングから漏れてくるわけです.DOPなど測位精度に与える効果はQZSはMEOの2倍弱ですが,カバー面積的には4倍弱の効果が期待できるでしょう.
欧米日の範囲で月面へのGNSS漏れ電波の活用を構想するとすれば,日本の将来の7基QZS衛星群は貴重な役割を果たすことができるでしょう.

北斗IGSO衛星群を運用している中国やインドも同様なIGSOの漏れ電波の月面測位の活用構想は持っているでしょう.LNSS漏れ電波活用が月面大航海時代には大きな役割を果たすことが期待できるでしょう.

QZS/IGSO座群はグローカル・イーストが達成した21世紀の現時点にけるにおける衛星技術の到達点のひとつでしょう.西欧でもQZS/IGSO座群に挑戦し実現しているところはありません.QZS/IGSO座軌道群のデータリダクションを継続して,記録してゆく意義は大きいと考えます.その応用技術として月面測位技術への応用に未来を見たいと思います.

北斗三星座および四星座の春季クロス・南IG十字座が明確になってきました. 半年前の秋季クロス北IG合十字座と対称的であることも明確になってきました.
春季の三星IG座と四星IG座のクロスは,β角プロットだからこそ,ドキッとさせる南天の北斗十字座を発見できたわけです.引き続き,南天北斗十字座を追いかけましょう.一方,半年前の秋季クロスは北天の十字座といえます.光学星座では明確な北十字星は無いようですが,β角プロットでは北斗IG十字座は南天だけでなく,北天でもくっきりと見えていたわけです.


β角プロットは,QZS三衛星の雄大なβ角プロット描画や,北三・四座の直線的な南下,北五座の高緯度での反象限反転などの近未来時空間現象をにらんで,観察できます.
当面は以下のN2YOのURLを使用するようにします(アンカーKOREASAT-7).
https://www.n2yo.com/?s=42691|36828|37256|37384|37763|37948|41434|42738|42965|40547|41241|43539|44204|40938|40549|44709|44337|49336

N2YOサービスの画面コピーを利用したIGSO/QZS衛星軌道群の地表への射影の16時間分のIGSO/QZS群衛星軌道アニメGIFを記録します.
(1) IGSO/QZSS射影軌道の16時間分の10分毎のアニメGIF


(2) IGSO/QZSS射影軌道の昼間6時間分の2分毎のアニメGIF
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