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高橋冨士信fj鷹@gmail.com

21.07.20 PPP-RTK方式高精度測位サービスをKDDIとSwift Navigationが業務提携して提供

2021年07月20日 | GNSS/QZSS情報
21.07.20 高精度な位置情報を低価格で―KDDIとSwift Navigationが業務提携「PPP-RTK方式」の高精度測位サービスを提供との情報が以下のURL記事上に公開されました.
https://www.itmedia.co.jp/mobile/articles/2107/19/news134.html

本格的に通信事業者が設置している5G通信基地局を,RTK電子基準点として活用する安価で高精度なGNSS測位サービスです.
5G技術は日本では「ドラえもん」に例えられるなど未来技術扱いになっており,まだまだ大衆レベルでの普及が遅れていますが,こうした先端的測位サービスの広がりによって,一気に巻き返してゆく必要があります.
サービスの概念図は以下のとおりです.QZSSみちびきがサービスの対象衛星になっているかどうかは明確ではありません.



PPP-RTK(精密単独測位)方式
 PPP方式とRTK方式の両方を組み合わせた方式だ。収束時はサーバに自分の位置を通知する一方で、所在するエリアの電子基準点の補正データを取得する(RTK方式と同様)。その後、測位端末は移動に合わせてサーバから配信される補正情報だけを取得し、誤差を随時修正していく。

 この方式では、測位端末は電子基準点のエリアをまたぐ度に自分の位置を送り直す必要がなくなるため、無線/データ通信量を削減できる。その上、電子基準点の設置台数が10分の1程度で済む。コスト削減と高速移動中の安定した測位を両立しやすいことが何よりのメリットとなる。誤差は数cm~1m以内と、純粋なRTK方式より少し幅は大きくなるが、PPP方式と比べれば小さい。

とのことです.

Docomo系では既に,2019年10月より以下の同様なサービスの展開を発表しています.
誤差数センチの測位ができる「GNSS位置補正情報配信基盤」、ドコモが10月から提供:
https://www.itmedia.co.jp/mobile/articles/1905/28/news121.html

また,ソフトバンク系では既に,2019年11月より以下の同様なサービスの展開を発表しています.
ソフトバンク、基地局を活用した誤差数センチの測位サービスを11月に開始
https://www.itmedia.co.jp/mobile/articles/1906/03/news135.html

こうして通信事業者各社が5G通信基地局を活用したRTK測位利用サービスを大いに競うようになることが,五輪後のわが国のGNSS/QZSS測位技術の巻き返しにとって肝要なこととなるでしょう.


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