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グローカルイースト視点
アジアQZS/IGSO軌道モニタ
高橋冨士信fj鷹@gmail.com

中国BDSS情報:一帯一路構想のもとBDSS増強打上げ計画進展中

2018年01月17日 | ファーウェイ社Mate9機QZSS/ GNSS 受信
一帯一路構想(China’s Belt and Road Initiative )のもとBDSS増強のための打上げ計画が進展しています。GPSWorld WEB誌は先週・今週とBDSS増強について将来方針と実施状況を華々しく掲載しています。

先週号
http://gpsworld.com/directions-2018-beidou-builds-diversifies-expands/

今週号
http://gpsworld.com/china-launches-twin-beidou-3-navigation-satellites/

両記事ともに中国から欧州を結ぶ「一帯一路」構想のもとでと強調しています。BDSSの最初の開発・打上げ段階ではBDSSとガリレオの信号形式の酷似:


についての理由は不透明でしたが、いまは堂々と中国と欧州の間を結びつける「一帯一路」を宇宙で実現し、製造業の産業革命インダストリー4.0やIoTに活用して行くことを明言出来る段階に中国は入ったと言えるのでしょう。科学技術政策を10年・20年単位で打ち立て、それを実際にスケジュール通りに実現してゆく力を中国は有しているといえます。

同時並行でスマホなど地上系のGNSS/BDSS受信セグメントとしてのユビキタス・モバイル・IoT端末の開発・製品化では韓国・台湾と並ぶトップレベルに到達してきており、未来産業においてその巨大化は日本企業などを圧倒しつつあります。

わが国の情報通信政策においても宇宙・海洋計画と総合化して、宇宙・海洋・地上産業・情報通信政策として抜本的に立て直す必要が迫られているのでしょう。現在進行中のQZSS計画の実用化こそは、まさにその第一歩となるべきものでしょう。省庁縦割りなどを理由にした一本化された政策責任の不在状態を抜本的に見直すことが求められています。

ALL Japanでの取組みの強化しか対応方針は無いといえるでしょう。

ファーウェイMate9はQZS-4でRawData&RINEXまで対応

2018年01月15日 | ファーウェイ社Mate9機QZSS/ GNSS 受信
ファーウェイMate9についてはかなりの大画面と高解像度により、3年前から使用してきたNexus9に代わっての日常フル使用スマホにMate9がなっていたために、QZS-4受信対応についての確認を忘れていまして、遅れていました。

ファーウェイMate9は再起動すればQZS-4受信対応になります。3-2年前から使用の、Zenfone3 LaserもZenfone2 Intel版も基本的には再起動すればQZS-4受信対応になるようです。

スマホのQZS-4対応確認で困っておられる方は、スマホ再起動で確認してAndroiTSにてQZS-4対応の可否が判断できると思われます。

ファーウェイMate9はQZS-4でRawData&RINEXまで対応しているこを確認できましたので、その主要なスナップショットをFactDataにて記録します。

まずは確認デファクトでありますAndroiTSとU-centerのスナップショットです。

問題なくQZS-4(J195)の対応確認AZEL表示の問題はありません。

次はRaw data関係です。

Google謹製のGNSSLogger.apk、国産G-RitzにてQZS-4対応が確認できました。Android7機でもQZSS系ではRaw dataが効かないCovia社Que機やRaijinとは違い、きちんとQZSS系でRaw data系が機能するファーウェイMate9は、当方には貴重なスマホといえます。モニタリングだけでも目一杯なのでRaw data系の方が手が回らないのが実情ではあります。
国産G-RitzはRaw data系では貴重な21世紀型の国産スマホアプリです。21世紀型のアプリで欧米勢と張り合えるのは、大変誇らしいところといえます。

次は欧州系のRaw dataアプリ関係です。GEO++とPreciseGNSSアプリです。

問題なく動作確認はできています。欧州勢は独が中心の製造業の第四次産業革命インダストリー4.0の基幹アプリとしてRaw dataアプリに力を入れていますので、フォローアップが重要ですが、なかなか手が回らないのが実情ではあります。

QZSS4衛星体制が動き出しましたが、Raw data系においてもQZS-3が抜け落ちていることが、非常に残念でもったいないことです。QZS-3はRaw dataの校正においても、たとえば比較アンカー基準の役割を期待しております。

以上、Mate9でのQZS-4関係の初期的な報告です。ご参考までに。

最強Raw dataスマホはP10(Kirin),S8(Exynos 9),Pixel 2とかなり気になること

2017年12月06日 | ファーウェイ社Mate9機QZSS/ GNSS 受信
https://developer.android.com/guide/topics/sensors/gnss.html#analyzeの表から最新のスマホRaw data状況をみると:
GPS,GLONASS,GALILEO,BeiDou,QZSSの全てに対応できている強力なスマホはファーウェイP10(Kirin), サムソンS8(Exynos 9), グーグルPixel 2ということが分かります。

そして気になることは、今秋の新型である例えばファーウェイMate10などいくつかのモデルは昨年冬のモデルMate9などよりもGALILEO,BeiDouを抜きにしてゆくように対応衛星が少なくなっていることです。

これはGoogleの方針通りなのか、あるいは危機感を示しているのか、そのどちらかはまだ分かりません。一番すぐれた情報源であるPDAdb.netをしっかり検索してウォッチして行く必要があります。

GPS,GLONASS,GALILEO,BeiDou,QZSSの5衛星系が2020年を目標に強化されるわけで、特に東アジア上空を中心に受信可能衛星合計数は40機を越えることが想定できます。スマホ測位精度は受信可能衛星数が20機もあれば十分です。特に顕著なのは中国BDSSと欧州Galileoに対応する新型スマホが減ってきていることです。上がっている衛星数は両者とも増えるのに、外国に売りに出すスマホに対しては見えない受信できないステルス状態にするのでしょうか。

中国圏内や欧州圏内など自領域圏内のみで地域販売するスマホモデルだけでは、特別にGALILEOやBeiDouを課金型でスマホ受信できるようにする可能性が考えられます。中国国内の事情はよく分かりませんが、欧州では以前から高精度衛星測位には課金するとの話が聞こえてきました。

GoogleのRaw dataの仕組みがキャリア位相までしっかり動き出せばセンチメーター級の精度は可能となるでしょう。そこでスマホに高機能の課金型アプリを載せてしまって、基準局やサーバ側にて利用精度と受信使用量に応じた課金をする仕組みはスマホの得意とするところであり作り込み易いことは確かです。Googleは時空間情報で稼ぐPlayStoreとなってAmazonの次のエコシステムを狙っているわけです。

例えば欧州でなら、1回1時間の時空間高度利用が1ユーロとして、1000万台の高精度時空間RawData対応スマホが年に平均100回高度利用したとして年に10億ユーロという計算にはなります。欧州農家の1件あたり年間100ユーロの負担なら自動運転トラクターでの利用も納得して頂ける....この見積もりに全く根拠はありません。

とりあえずは欧州系の:
https://play.google.com/store/apps/details?id=jocs.fr.gnss_ppp
https://play.google.com/store/apps/details?id=jocs.fr.gnss_tortcm
https://play.google.com/store/apps/details?id=de.pilablu.test.PreciseGPS
の欧州系3アプリを実践的に調査する必要を感じます。

ユーザにテスト的・期限的に使用させて、将来の課金ユーザになってもらうようにしてゆこうという中国や欧州のGNSSエコシステムのビジネスモデルの準備が既に始まっているのかもしれません。中国の動きはなかなか見えませんが。

GoogleのRaw dataエコシステムの目標は少なくとも当初は世界規模でのものであったはずです。しかし巨大市場たる中国に排除されていることはGoogleにはボディ・ブローのように効いてくる厄介なことでしょう。

Googleが主導するオープンイノベーションとは、中国に大量の高度の技術情報が一方的に流れているわけです。これが一方通行な状態ですから、だんだんと中国の技術レベルの高度化と欧州と連携したGNSSビジネスモデル動向が無視できなくなりつつあるのかもしれません。

また自前の測位衛星をもたないけれども、韓国企業で内製化された優秀なGNSS Raw data対応SoCのExynosを持つ韓国の動きもキーテクノロジーであるだけに目が離せません。

日本のスマホ市場はすでに外国勢にいいようにやられてしまっていますから、何をしたって自由ともいえるでしょう。試行錯誤で鍛えられた賢い先進的な手法や技術は、どこからであろうと使わせて頂きましょう。

日本に適したQZSSという地域衛星とGEONETという基準点の優れた仕組みと5Gの次世代モバイル通信基盤を高精度応用に本格活用できる宇宙測地・測位エコシステムを早めに準備・構築してゆく必要があることは事実でしょう。まずはQZSSという宇宙セグメントが、世界の主潮流に間に合うところまで来たことは本当に重要なことと思います。あとはAll Japanで内閣府主導で進めて行けるかどうかです。

いずれにしろGNSS/QZSSのRaw dataのスマホ受信を大規模に展開して、さらに高度に活用する技術は前提として絶対の必須条件です。この技術的条件整備や人材育成が遅れればスマホ同様の結末がGNSS/QZSS利用ビジネスにも待っていることでしょう。

まずはこうした必須条件や技術を育成し、わが国の納税者を納得させることができ、未来にも責任のある長期的なQZSS宇宙戦略とエコシステム政策を作り上げてゆく必要があるでしょう。

Mate9 J193&J194両Raw data受信回復を確認出来ました

2017年12月06日 | ファーウェイ社Mate9機QZSS/ GNSS 受信


ステルス状態から戻った後もQZSSのRawdata出力可能なファーウェイMate9ではQZSSが受信できなかった件につきまして、QZSS2衛星が本日12/06JST未明にMate9により受信できるようになりました。以下のようにJ193とJ194の両衛星のRaw dataの受信回復を確認出来ました。

まずはお決まりのMate9でのAndroiTSアプリでのレベルプロット&スカイプロットとわが国の大学謹製のG-RitZ LoggerのスカイプロットでQZSS受信を確認できました。


続いてG-RitZ Loggerでの受信データ状況を見てみますと、


左側はステルス以前です。右の2枚が本日早朝です、QZSSが受信回復しています。
中央は停留所のベンチにおいて静かにしていたもの、両側は手持ちで静止していたはずのものです。非常に微妙な手ブレでもステータスがCYCLE_SLIPを起すことはよく理解できました。ただ中央のベンチ置きでもSTATE_CODE_LOCKのままであること、また位相データの色の黄色と緑の区分けが、まだ当方には解っていないことが残っています。
このあたりは開発者の方々からの今後の情報に期待しています。

Google謹製のGNSSLoggerでもQZSSの受信回復が確認できました。


一番右のQZSSのグラフではJ194が仰角が低くなったために途中でグラフが消えています。

その他、Geo++とPreciseGNSSアプリでも受信回復が確認できています。


Geo++の左はステルス中のものです。QZSSの代わりにBDSSが受かっています。どうもMate9はQZSSが受かるとBDSSが受信しなくなるような傾向が見られます。

以上、取り急ぎのQZSS受信回復とRaw dataアプリ・ステータスを記録しました。



Mate9 J193&J194両Raw data受信を確認:GPS World Web版RawData大インパクト記事掲載

2017年12月06日 | ファーウェイ社Mate9機QZSS/ GNSS 受信
出勤前の取り急ぎです。
Mate9 J193&J194両Raw data受信回復を確認出来ました。ご尽力ありがとうございます。
後程フォローします。

またGPS World Web版の以下のURLにGoogle謹製のRawDataアプリ開発・解析ツールのインパクトある記事が掲載されました。
http://gpsworld.com/android-software-release-expands-gnss-analysis-tool-capabilities/

Googleはエコシステム制覇の勝負に来たようです。

これも後程フォローします。

以上取り急ぎ。

スマホもRawDataアプリでもQZSS仲間入り、さて我が国の戦略はどうするのか

2017年11月28日 | ファーウェイ社Mate9機QZSS/ GNSS 受信
Mate9は来月にも予定されるAndroid8を待っているところですが、小さなアップデートがあったようで、Raw data対応ではJ193,J194は間違いなく仲間入りとなってきています。

アプリ側でもGeo++のRinexアプリも今月11月にアップデートがありQZSS対応が明記され、以下のように対応していることが分かります。


PreciseGNSSでも193と194での動作が確認できるようになってきています。そしてGoogle謹製のGNSSLoggerでは現在は午後の早い時間帯ではJ193とJ194が一番強く受かることが分かります。


GNSSLoggerログ取得画面上でも以下のようにJ193とJ194がはっきり表示されています。


欧州系と米国系のRaw dataアプリではQZSS仲間入りは顕著になっているので、おそらくGoogle排除の中国圏内でも、Mate9などKirin系SoCスマホ自体が中国トップ企業のスマホであるため、既に中国語のRaw dataアプリではQZSSはガッチリと組み入れられていると考えるべきしょう。完成度が高いものはマルチ言語化されて、近々Googleプレイストアに登場することでしょう。

Mate9もRawDataアプリも進化してQZSSが正式の仲間入りは結構ですが、Raw data系に関しては、スマホ本体はもちろんアプリでも日本側がほとんど主導権を取れていないことが明瞭になってきています。

おそらく日本側の唯一の強さは高須先生のRTKLibがスマホRaw dataリダクションで国際標準になってきていることです。

毎年RTKlibの夏のスクールが開催されていますが、来年あたりはスマホアプリと連動してRTKLibを動かし、さらにQZSS受信をメインターゲットとできるような環境作りを、国策とバザール方式の並立ですすめるような戦略と人材育成が必須になってきているのではと思います。

またスマホからのGEONETの実時間QZSSデータアクセスを可能として、わが国がGEONET/QZSSエコシステム作りの早急な対応戦略と戦術作りが重要ではないかと思います。

わが国はIoT時代になりつつある現在、GEONET/QZSSエコシステム作りを相当頑張ってもGoogleエコシステムとBDSSエコシステムのどちらか又は両方の配下のサブシステムになるのが精一杯だろうとは思います。しかしスマホ同様に無抵抗状態で一気にエコシステムを全部乗っ取られるよりは、マシではないかと思います。

当方がRTKlibの戦略的重要性がわかったのが、昨年、スマホRaw dataに突っ込んでからのため、当方にRTKLib利用の経験が皆無なのが、本件が砂上の楼閣の理由提案だとは、自分自身でよく解っています。さてどうしますか。

Mate9 GNSSLogger J193&J194両者のRaw data受信を確認

2017年11月19日 | ファーウェイ社Mate9機QZSS/ GNSS 受信
先週はMate9でGNSSLoggerによりJ194のみのRaw data受信を確認したことを報告しましたが、本日はJ194に加えてJ193の受信も可能となっていることを報告します。

Mate9 GNSSLogger J193&J194両者のRaw data受信を確認したFact dataを以下のように記録します。


先週のブログではJ194だけ受信できるのか不思議と記述しましたが、両者が受信できることが確認できましたので、とりあえずは問題は無くなったと考えます。

これで、今後予定されるJ199やJ195も同様にGNSSLoggerにて受信できる見通しが高くなったと考えます。QZSSの各社スマホでのRaw data受信の拡大に大いに期待しましょう。

しかしMate9は本来はBDSSの受信もカバーしているはずですが、偶然なのかどうなのかわかりませんが、J194が受信された頃から、BDSSがAndroiTSのレベルプロットには記録されなくなっています。中国スマホなのに受信できなくてもよいのでしょうか。太っ腹なら良いことです。

Mate9日本版のQZSS Raw data対応への尽力は大いに評価しますが、今後の行方が少し心配ではあります。

Mate9 GNSSLogger J194受信Raw dataログを記録

2017年11月13日 | ファーウェイ社Mate9機QZSS/ GNSS 受信
Mate9による GNSSLogger J194 Raw data受信ログ記録します。

11/13 午後6時過ぎのPlotです。この期間の一部のログを見ています。


使い物になるかどうかの評価は今後の課題として、おそらくQZSS衛星J194からの最初のスマホ受信によるRaw dataログとなるでしょう。
ログはテキストファイルですが、CSVを経由してエクセルにて見やすく表にしたものを左右2分割して記録します。

ログの左半分の画面コピー:




ログの右半分の画面コピー:


以上取り急ぎ。

Mate9にて最新のgnnslogger v2.0にてQZS-2(194)動作確認

2017年11月09日 | ファーウェイ社Mate9機QZSS/ GNSS 受信
Mate9にて最新のgnnslogger v2.0にてQZS-2(194機)の初歩的な動作確認はできましたので記録します。

当方はRaw data QZSSの実現が重要課題といろんな所でお騒がせしてきましたので、まだほんの1合目のさらに手前ですが手掛かりがでてきたものとワクワクしてきます。

Mate9は何故か193機は受信できないですが、いつからか194機は受かるようになったことは既に報告しました。

これまではMate9にはgnnsLogger V1.4をインストールしてましたが、いまひとつでしたので、アンインストールして試しに最新のV2.0をインストールしてみました。

https://github.com/google/gps-measurement-tools/releases/tag/2.0.0.1

からGoogle謹製のGnsslogger.apkをスマホやタブレット(アンドロイド7以上を確認のこと)
をダウンロードしてください。スマホにダウンロードすれば、本当にインストールしてよいかというような注意が出ますが、Google謹製ですので問題ありません。OKすればインストールが行われます。GnssLoggerの4色アイコンは自動的に出来ています。それをクリックするなり開くをするなりすれば動き出します。かならずGPSなどが多数受信出来る環境で動かしてください。

QZSSが受信できているスマホでV2のGNSSLoggerでうまくJ193や J194が動作しましたら、そのスマホ機種の価格ドットコムにGNSSLoggerという単語が入るタイトルで新規口コミスレッドを立てて頂けませんでしょうか。

このキーワードで口コミの一斉検索が可能となり、QZSS Raw dataのスマホ対応状況が機種で一覧できるようになります。

直接は関係ないことですが、最新のgnnslogger v2.0はアイコンからしてGoogleの4色にカラーリングされて美しくなっています。前のバージョンのアイコンはグレー一色の地味でしたから、大進化です。


まずは衛星選択メニューに、しっかりQZSSが独立してあることにうれしくなりました。


半信半疑でプロットをしてみました。すると以下のとおり最強SNでJ194が受かっていると教えてくれました。Jが良いですね。Jリーグ感覚です。その時のMate9でのV2によるプロット:


とAndroiTSでのレベルプロットは以下のとおりです。


どうもファーウェイのKirinという SoCはQZSを正式の仲間としてraw dataを扱っているのでないかと思えてきています。

QZSSの打上げと4機体制確立がGNSSのNMEAレベルからRawdata化への未来大潮流に間に合ったことを意味していると思います。昨年までの孤軍奮闘状態からすれば、今年度はQZSSは画期的なことだと思います。

GoogleのレポートでもSnapdragon系よりもKirinの方がRawdata対応をしっかり進めていると評価しています。3-4年前には到底考えられないほどに、中国スマホのARM系コアSoC技術は進化しているようです。

トップメーカサムソンのGalaxy系でのRaw data進化状況を知りたいところです。ここでもSnapdragon系よりもサムソン内製のSoCであるExynosの方がGoogle報告では評価が高いです。

ExynosとKirinという東アジア勢SoC優位の時代になりつつあるのかもしれません。

当方は同じことをAndroid7にしたMediaTeK SoC機であるCovia社Que機でも試していましたがgpsとGlonassしかプロットされていませんでした。


これから詳細をおいかけますがQue機でのGNSSLoggerのプロットです。Jはありません残念でした。



取り急ぎ。

HUAWEI Mate9のGNSS/QZS性能まとめ

2017年10月19日 | ファーウェイ社Mate9機QZSS/ GNSS 受信
いわゆる中華スマホメーカのトップメーカでサムソンに続く世界第2位のスマホメーカに上がってきているHUAWEI社のスマホの性能や状況を追いかける必要がGNSS/QZSS関係でも重要となってきていると考えます。

ネット上の一般状況はサムソンや中華スマホなんて信頼性が駄目などと、十把ひとからげに蔑み、もっぱらiPhone新製品ニュースばかりを一斉に持ち上げるNHK始め全マスコミの異常な属国的な報道風潮が国内では暴風のように吹き荒れています。奨学金で莫大な借金を背負う厳しい経済状況の学生でも8割がiPhoneに法外なお金を支払っているようなことが起きています。

しかし価格ドットコムの性能技術関係のクチコミを見ると、かなり冷静に技術評価がされており大変参考になります。

当方が今頃になってHUAWEI社に着目したのは、以下のURLでのAndroidのGNSS Raw dataへの対応状況でHUAWEI社のKirinというARM系のオクタコアのSocが最も積極的であることが分かったからです。
https://developer.android.com/guide/topics/sensors/gnss.html

この面ではQualcommのスナップドラゴンなどのSoCは落ちますね。サムソンでは社内製のSoCであるExynosの方が進んでいます。アジア系のSoCがインド系のGoogleとともに次世代GNSSスマホを牽引していることが分かります。

さらに韓国サムソンよりも中国系のほうがRaw dataに積極的なのは、韓国は自前の測位衛星系を持たないけれど、中国は既に20機以上の自前の測位衛星系BDSSを稼働させており、2020年東京五輪までにはBDSSを36機まで増強する意欲的なプランを持っているからでないかと思います。

ここに今回わが国が自前のQZSSを有したことの積極的な意義があると思います。ここ10年で弱体化してしまったわが国のモバイルナビ端末開発技術がわが国の意欲的なパワーユーザを巻き込んで、世界で唯一の楕円軌道測位衛星系に果敢に取り組んで力を回復する起爆剤になるのではと思います。

さて中国は大衆的なGNSS利用では、既にスマホへのNMEAレベルのBDSS受信機搭載とアプリ開発については大成功を修めたので、次のスマホGNSSターゲットはRaw data利用アプリによる測位高精度化の大衆化であるとの長期戦略が出来ているのでしょう。

こういった前口上は置いておきまして、当方が入手したMate9で得られたGNSS受信テストおよびRaw dataアプリテスト関係のスナップショットを記録しておきましょう。

おなじみのAndroiTSアプリとGPSFoxおよびGPSの状態アプリの画面スナップショット


U-centerアプリのプロットとログの主要画面スナップショット


Rawdata GNSSLoggerアプリ各画面とGEO++の先頭画面のスナップショット


Raw data Precise GPS Testアプリの各画面3枚とGEO++のRinexログのスナップショット



この例ではRaw dataでのBDSS受信は出来ていないが、BDSSは当方も受信できているので、書き添えておきます。

いままでのNMEA型を中心としたスマホGNSSとは別世界の、Raw dataスマホGNSSアプリの世界が現実の中華系スマホなどで動き出しており、サムソンでは10万円クラスのRaw data対応スマホが、たとえばMate9では新型のMate10が出たこともあり、4万円台でも入手可能となってきています。

おそらく中国国内ではスマホとともに、Raw dataを利用してRTKlibを高精度に動かすようなアプリ開発と、自動交通や農業利用やスポーツ応用などへの技術開発が進展していると思われます。