You have to begin to lose your memory,if only bits and pieces,to realise that memory is what makes our lives. Life without memorry is no life at all...Our memory is our coherance,our reason,our feeling,even our action.Without it, we are nothing...Oliver Sacksの書いた本の一説である。
20代の頃6年間付き合っていた彼から別れを告げられた。それは私にとって晴天の霹靂だった。別れを言い出すとしたら、それは必ず”私”から。なんと傲慢な女だったのだろう。別れて初めて、彼の存在の大きさを知らされた。
寝ても覚めても、会社に行っても、彼との思い出を忘れる事はできなかった。何度彼との記憶を私の中から削除したかったか。まるで、ワードの文章を簡単に削除して、ゴミ箱に捨てるように。Life without memorry is no life at all...
この言葉をしみじみと噛み締める。記憶は時の風化と共に薄らいでいく。でも、それは自分自身が確実にその時代を生き抜いた証でもある。