クーたんとココ君のお家

燕尾服を着た女の子クーたんと神戸から来たやんちゃ坊主ココ君の小さなドラマ。

思い出の品

2009-04-15 07:26:17 | Weblog
今日はネコの話ではない。悪しからず。
今月亡き母の15回目の命日を迎えた。
母は大正時代甲府市に生まれた。関東大震災を知っている世代だ。生前、地震の後東の空が真っ赤に燃えていたと話していた。この年代の多くの方々が経験したように、空襲により全ての財産を失った。その上、母は、結核によって、肺の4分の3を切除した障害者となった。また、50歳代前半に未亡人となり、学生の僕を世に出す為に、働きにも出た。しかし境遇に負けては居なかった。貧乏ながらも生活が安定してくると、趣味の世界を楽しんでいた。皮細工に人形作りなど等。その作品の幾つかは今も我家にある。皮細工を張った小箪笥は、居間に置かれて重宝しているし、タルのスツールにはニャンが良く座っている。今日載せた、農夫の親子の人形も母の作品で、僕のお気に入りの1品である。
しかし歳月の経つのは早いものだ。母が亡くなった当時中学生だった息子が、今は2児の父となっている。人形も皮細工も何れ息子や孫に受継がれ、家の宝になるのだろう。
天国の母が安らかに憩うように祈るのである。


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