まちかど逍遥

私ぷにょがまちなかで遭遇したモノや考えたコトなどを綴ります。

伊豆文邸と中瀬邸

2023-04-14 00:50:08 | 建物・まちなみ
松崎の続き。

伊豆文邸は松崎の美しいなまこ壁の景観を作りだしている主要な建物のひとつである。
前日は閉まっていたが翌朝自転車でふらっとやってきたらちょうど開いていて数人の人がいたので見学することに。


伊豆文邸は1910(明治43)年築。
通りに面した部分は戸袋のほかはすべて建具で、広い間口の商店建築だ。内側には幅1間弱の土間が回っている。
この日はここで灯りの展示か何かをやっていたが、私は建物の見学メインで。。


2階へ上がってみると、しっかりした8畳間が表側に3つ並んでいる。


いちばん奥の部屋はこんな鼠色の壁で不思議な雰囲気。これも数寄屋風と言うのか?落ち着いて重厚なのだが
使われている材料が変わっている。


落とし掛けにはイガイガの珍木が。襖には水墨画や書が貼られ、地袋の板戸にも墨絵が描かれていたり。


欄間はちぎれそうな古木のスライスを。


こちらの部屋の床柱もまた変木。ちょっと気持ち悪い・・・
天井の材も各部屋違っていてこだわりが感じられる。いかにも数寄者が作ったという感じだな。




裏へ出ると庭に面して美しい蔵が2棟建っていた。


内部見学できる建物は全部見ていく。こちらは川沿いの中瀬邸。


中瀬家も呉服屋で、この建物は1907(明治20)年に建てられた。奥の蔵がジオパークのビジターセンターと
観光案内所にもなっている。


ビジターセンターになっている蔵の扉には龍の鏝絵が。




みせの方に入ると伊豆文邸と同様幅1間弱の土間があり、みせの間で商品を広げて商売している様子の再現展示が。


外から見ると3階建ての高さの内蔵。ここも展示室になっている。


こちらは内蔵の窓の扉の鏝絵。扉が閉じられているため室内側に見えているのだ。金網があって撮りにくいが(汗)、
黒地に白でくっきり、精巧な鴨の絵。




廊下を奥へ。


主屋の2間続きの座敷は無料休憩所になっている。細かい組子の欄間が美しい。奥の人影は人形(笑)。


家紋である橘をかたどった焼き物の釘隠し。かわいいな!!


主屋と離れを結ぶ渡り廊下はこんな船底天井で、主屋から少し下がる部分の桁に湾曲した材を使ってある。


本当に舟のようだな!




これは別の場所だが、なまこ壁を補修作業中。なまこ壁を維持して景観を守るには傷みがあったらこうしてすぐ
修繕することが肝要だな。なかなかその費用が出ないところが多いのだろうが・・・


石積みの美しい水路。


2日間うろうろしてだいたい見れたかな。帰りのバスまで少し時間があるので「御宿しんしま」で立ち寄り湯。
大沢温泉では入れなかったがここで温泉も楽しめてよかった!


バスターミナルの近くで洋館らしき建物が見えたのだが、あぁ、確かめに行けなかったな。。。


さて帰りは、駿河湾フェリー乗船者限定で実証実験中の無料バスでで土肥港まで。

続く

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