まちかど逍遥

私ぷにょがまちなかで遭遇したモノや考えたコトなどを綴ります。

木造と板柳に寄り道

2020-05-22 22:33:34 | 建物・まちなみ
2019年10月の鶴田町からの続き。

弘前からレンタカーで鶴田までドライブして、そこからさらに少し足をのばして木造まで。
「もくぞう」ではなく「きづくり」と読む。かくいう私も今まで知らなかったのだが(笑)。
JR木造駅前にある、この建物を見るのが目的である。


桜庭歯科。こんな田舎に・・・はっとするようなかわいい洋館だ。
全体に横目地が入っていて石造風の外観だがやはり木造(もくぞう)モルタル塗りだろう。
正面から見ると凸の字型で、おでこの部分に大きなレリーフが施されている。赤い色は後から塗ったもののように思われる。


しかし現在は使われていないようで、入りもできないし、外観を撮りまくる(笑)


側面もなかなかいい。同じ形の縦長窓が7連、5連、2連、3連、3連。
建物の側面に樋がずらりと並んでいるのも面白い。しかし陸屋根の場合普通こんな風にパラペットに穴をあけて
雨水を処理するだろうか??


おなかすいたな・・・選択肢はなく、桜庭歯科の隣のうどん屋でお昼を。


木造の亀ヶ岡遺跡では1887(明治20)年に遮光器土偶が出土し、重要文化財に指定されている(詳しく知らなかった汗)。
そして駅舎には巨大な遮光器土偶が付いていると友人から聞いていた。せっかくここまで来たからには
もちろん必見と思っていたのだが・・・何と、駅舎は改修中で足場とシートに覆われていた!!(涙)

ちなみに駅舎は木造ではなくRC造(ややこしい・・・)。


しかし・・・デカイ!!


このモニュメントは「しゃこちゃん」という名前がついており、高さは17.3㎡。本物は約34cmだから約500倍!?。
木造駅の無人化を契機として駅を中心とした活性化計画が立てられ、ふるさと創生事業を利用して
1992(平成4)年にしゃこちゃんが設置されたとか。列車が近づくと目が光るという、とんでもなくバブリーな、
いや、ワクワクするようなモニュメントなのだ(笑)。目が光っているところも見れなかったけど。。。


帰りに板柳にも立ち寄る。ここは以前冬に津軽鉄道に乗りに行ったときに、五能線の対向列車到着遅れのため
板柳駅で50分くらい停車して待たされた間に、途中下車してちょろっとまちを見に行ったことがある。
あぁ懐かしいな、真冬の津軽。あの時は列車も雪に埋もれていた。→列車待ちの間に・・・

そして、弘前の旧藤田家別邸和館の建物がもともと建っていた場所である。どこにあったのだろう。
もう60年近くも昔のこと、分かるはずもなく。。。

前回列車待ちの間に入った板柳温泉はまだあるかな・・・あった!


しかしもうやっていないようだ。あぁ、残念(涙)


まちをちょろっと歩くといくつか面白い建物もあった。これは工場建築のように見えるが何だろう。


「会津旅館」と書かれた、結構大きな旅館。切妻屋根ながら、軒下に洋風っぽい装飾をぐるりと回しているのが面白いな。


歯科医院の敷地内に建っていた蔵。鶴田の蔵に負けずとも劣らぬかっこよさ!


屋上屋を架けたようなデザイン。基壇部は石貼り、中段は漆喰塗り、数段の蛇腹があってその上は木組みを見せた真壁造り。
屋根が浮いたように見えるが、これはどういう効果があるのだろうか?


長い長い板塀は何のお屋敷かな?


どうやら酒造会社のようだ。竹浪酒造場。岩木正宗という銘柄のお酒の醸造元らしい。この建物もいいね!
しかし日曜でお休みか。


この石蔵はなんとドラッグストアになっていた。あっぱれ!


こんな看板建築も並んでいて、小さい町だがかつて賑わった時代があったことを感じさせた。


さて、一路弘前へ戻り、ちょっと町はずれの建物を車で見て回ろう。

続く。

コメント (4)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 秋晴れの鶴田へ | トップ | 弘前 車で近代建築めぐり »

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
度々申し訳ないです。 (以志橋福助)
2020-05-23 16:19:24
土蔵を見るとついついー。
土蔵の浮いた屋根(置き屋根)について、まじめに考えたことなかったもので。土蔵って、天井まで土で覆われているので、完全防火建築ですよね。置き屋根は、まず土の天井を守るために付けたのでしょうが、他にも雪が滑るようにつけた、太陽熱から中を守るためにつけた、土とはいえ抜けてくる内部の湿気を抜くために空間を作った、こんな感じじゃないかと。ですから、置き屋根と土蔵の間はスカスカしてます。火事になったら、真っ先に壊して落としたそうですね。ちなみに近所の土蔵では、天井までは土で囲ってない土蔵もありました。防火のためにはよくありませんが、穀物保存のためだけなら、湿気が抜けていい環境が保てるのでしょう。
写真の土蔵は漆喰で囲われているので、通気の意味からはよくないですが、鳥などの動物除けの目的もあるのかな。
返信する
以志橋福助さん、 (ぷにょ)
2020-05-24 02:48:41
いえいえ、コメントうれしいです!
置屋根というのは見たことあるものの近くでじっくり観察したことはなく・・・
浮いた屋根の下には土の天井があるということですよね?
(蔵の上部が開放されているわけではなく?)
密閉していないと鳥やネズミや虫が入りますもんね。

写真の蔵は、浮いた部分を塗りこめてあるのが不思議な気がして。。。
浮かせている意味がないじゃないかと(笑)

いろんな地方の蔵について書かれた本があればと思いましたが、
見つかりません。
返信する
こちらこそ (以志橋福助)
2020-05-24 16:18:54
そう言っていただけるとうれしいです。
置き屋根の土蔵は間違いなく天井は土で覆われています。それとですね、よく見る瓦屋根の土蔵も、数センチですが、瓦の下には土を敷いて葺いてあったような気がします。
私も、そんな資料があればほしいですねー。
返信する
以志橋福助さん、 (ぷにょ)
2020-05-27 00:27:50
普通の民家の瓦屋根も下地に土を置いてませんでしたか??
意識的に見ていなかったのでふと考えるとよく分からないもんですね・・・(汗)
返信する

コメントを投稿

建物・まちなみ」カテゴリの最新記事