まちかど逍遥

私ぷにょがまちなかで遭遇したモノや考えたコトなどを綴ります。

青森周遊 盛美館を見に行く。

2017-06-22 23:55:01 | 建物・まちなみ
十和田ホテルに泊まりたいねーと話していたら、洋風建築めぐり講座のMさんが青森行きのエアチケットに
1泊分のビジネスホテルと3日間のレンタカーが付いたお得なフリープランを見つけてくれたので、
別途十和田ホテルを1泊追加して一緒に行くことにした。

伊丹行きの朝のリムジンバスは時間前に行ったのに満席で焦った!ちょっと早めに行動していてよかった。。。
いや~しかし、伊丹はほんと楽チン!関空の第二ターミナルは拡張されてさらに時間がかかるように
なったから、もう極力避けたい。人間楽を覚えると戻れないね(爆)

さて飛び立って1時間半ほどで青森空港に到着。青森空港は平らな台地の上にあり、崖の下側から
アプローチするので、まだ高いところを飛んでいると思ったらいきなり地表が目の前に現れる。
地方空港はロケーションもいろいろで空からの風景も面白いなぁ!ターミナルがこじんまりしているのも好きだ。
まるで駅のように気軽に飛行機に乗れるもんね!公共アクセスの問題と航空運賃がもっとお手軽になれば
もっと使えるんだけどなぁ。

私たちは空港からレンタカーでGO!現地でのプランはじつはほとんど打合せできておらず、飛行機の中で
ちょっと話しただけ(苦笑)。とりあえず、Mさんチェックの「盛美館」を目指して走り出す。
広々した空と雪の残る岩木山を見ながらのドライブは最高~♪

・・・しかし、空港から30分のはずがナビの誘導で1時間以上かかってたどり着いたのは、弘前城だった。
はぁ!?なんで!?
駐車場の呼び込みのおばちゃんに尋ねてみたら、全然場所が違う、そんなとこ行く人いないよ、
こっちの方がいいよ、と。はいはい、弘前城や藤田家もすごいんだけど今は盛美館モードなんだよ。
ナビで電話番号検索したのだが、載っていたのが観光協会の番号だったのかもしれない。。。
弘前は数時間の立ち寄りではもったいないので、また別の機会にじっくりと。

さらに20分ぐらい走ってようやく盛美館に到着!広大な庭園と併せて「盛美園」となっている。
お金を払い敷地内に入ってみると、1階が和館で、2階が洋館らしい。


2階の縦長窓には家紋が。


1階はすべて和室。お庭に面した続き間の座敷と、茶の間のような囲炉裏のある和室が1つある。
茶の間の自在かぎは茄子をかたどったもので素敵なデザイン!


広大なお庭は大規模な回遊式池泉庭園であるが、建物まわりは明るく広々とした洋風のイメージ。
繊細な組子のらんま。


書院の格子はくもの巣がモチーフ!?面白いデザインだなぁ!


また1階の水まわりが変わっている。階段の脇に手洗い場と大小のトイレがあるのだが、なぜか座敷よりも
ゴージャスなのだ!扉はなく開放的(笑)。陶製小便器と足置きは無地でシンプルながら、そのまわりの壁は
何やら妙な柄。これはしっくいに大理石風の模様が描かれているのだ。


こちらの大便器は漆塗り!?床もそうだろうか、ピカピカ光り輝く!
まわりの壁もやはり白い大理石風ペイントである。

ペイントされている部分以外は全体が光沢を帯びたしっくいの艶出し仕上げで、宝山寺獅子閣で見た
光り壁と同じだな。

ここは脱衣所??ここも松をかたどった風流な下地窓があって特別感のある空間だ。




2階へ上がる階段は洋風の手すりが取り付けられ、壁の腰張りはこれまた擬石模様の漆喰である。


絶対に本物の大理石に見間違えないだろうこの落書きレベルの稚拙さが、明治を感じさせる(笑)


ところで・・・公開されているのは1階のみで、肝心の2階は立入禁止だった。えぇ~っ、そうなの!?
どうやら床など老朽化していて一般公開には耐えられないようだ。
写真が展示してあったのを見ると、レリーフやシャンデリアや、結構派手な装飾があるようで、
見てみたかったが残念。。。




お庭へ出てみるとこの建物の奇妙さがよくわかる。
一階は建具が開け放たれ、室内と濡れ縁とお庭が一体的な空間となる典型的な和館の造りなのだが、
その上に、壁主体の洋館がドン!と載っている。


さらに、カプセルのような特徴的な塔屋が角部分にあり、その壁ラインは濡れ縁をゆうに越えている。
その直下は軒の直交部であり、木の柱が一本あるのみ。何とも心もとない。。。


これも和洋折衷というのか、和洋併設というのか???横並びで併設されているのはよくあるが、
和館と洋館では構造が違うので上下にというのはあまり見ない。アンバランスで危うい感じ・・・
これも明治だ。


しかし100年も前に建てられたこの建物がこれまで無事に残っていることを思えば、見かけよりも
意外に強度があるのだろうか。面白いなぁ~


盛美園の向かいには巨大な茅葺き屋根の清藤家本邸がある。清藤氏は北条氏の家来だったという由緒ある家で
盛美館は24代目のご当主が隠居するために建てた別邸だという。


続く

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