まちかど逍遥

私ぷにょがまちなかで遭遇したモノや考えたコトなどを綴ります。

週末山形旅 旧高畠駅舎

2021-01-16 23:15:50 | 建物・まちなみ
2019年の山形旅の続き。

瓜割石庭公園からほど近いところに、高畠石を使った建築がある。


旧高畠駅舎。
高畠鉄道は、1922(大正11)年に国鉄奥羽南線糠ノ目駅(当時)を起点として開通した。高畠駅は当初
終点だったが2年後に二井宿まで延伸された。人と貨物を運び地域の産業文化の発展に寄与してきた高畠鉄道は、
戦時中の合併により山形交通高畠線となり、戦後モータリゼーションの波を受けて1974(昭和49)年に
全線廃止、52年間の営業に幕を下ろした。


矩形の建物だが、柱型が出っ張っている上外壁の石は江戸切り加工されているので、立体的で陰影のある表情に
なっている。待合室の入口のひさしと、右側のアーチもバランスよく、とてもカッコイイ駅舎だ。


右側のアーチは事務所入口だったのだろう。「山形交通株式会社高畠営業所」のプレートが今も残っていた。




裏から見た高畠駅舎。


窓からのぞいてみるとガランとしていたが、出札窓口などもそのままの状態だった。「凸」型のらんまがおしゃれ!
窓の格子も美しいなぁ。


こちらは駅務室側だな。出札窓口の部分の床が一段高くなっているのは椅子を使ったからかな。右は荷物の窓口だろう。


裏には青々した緑地が広がっていた。ここはかつて何本もの線路が伸びたヤードだったのだ。
遠くに見える小さな建物、あれも高畠石でできているようだな。見に行ってみよう。


無数に咲いた小さな花が風に揺れ、まるで夢の中のお花畑。ここは現実の世界なのか・・・?


これは変電所だったらしい。駅舎と同じくとても丁寧なつくりになっている。
このほかもうひと回り小さい駅倉庫の建物があり、そちらはトイレになっていた。


これはヤードを渡る地下道跡なのかな?


そしてホーム跡に車両も保存されていた。ツートンがかわいい客車車両。


そして黒い凸型の電気機関車と、貨車。ホームや階段も高畠石積み


これらの車両が広いヤードで生き生きと動き回っていた風景・・・あぁ、見たかったなぁ。


高畠線の現役時代の魅力的な写真満載のサイトがあった。→こちら



駅前にあったこのガレージも高畠石でできているようだな。お祭りの準備だろうか、人々が何やら熱心に作業していた。


これは昭和前期に建てられた自動車修繕庫で、RC造だが、駅舎に合わせて高畠石を外側に貼ったものなのだとか。


今でも列車が来そうな高畠駅舎。登録有形文化財にもなり、地域のシンボルとして今も大きな存在感を放っている。


駅前のメインストリートには看板建築っぽい建物やちょっと目を引く商店建築などが立ち並んでいて、
駅の乗降客で賑やかだった時代をしのばせる。


続く

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