「お縫い子テルミー」(栗田有起 集英社)を読む。
心地よい、あっさり感。あっけない程の清清しさ。
主人公「テルミー」に起こった、初恋と失恋、自立、自由が、清潔な文体で書かれています。
「テルミー」は、歌舞伎町に流れ着いた”流し”のお縫い子。
お縫い子だというのは、比ゆでも何でもなくて、本当にチクチクと手縫いでドレスを仕立てちゃうようなお商売。
そんな彼女が、バーの女装歌手「シナイちゃん」に恋し、彼の部屋に居候しながら、チクチクと生活を歩み出す。
テルミーのひと縫いひと縫いが、彼女の世界をも一歩一歩広げていく。。
テルミーは、きれいな布を一枚、いつも肌身離さず持ち歩く。その布が、自分に自信を与え、自分を自分ならしめるからだ、きっと。
テルミーは、シナイちゃんの刺繍のクッションを、恋の形見に失敬する。そのクッションは、一生流れつづける自分にとっての「枕」(=還るべきイシズエ)になるべきものだから。
そんなテルミーについての小話が、パッチワークのように紡ぎ合わされ、小さな世界が作り出されていました。
この世界、あっさりとした読後感からは予想できない程、なかなかじんわりと強烈でして。。
目をつぶると、他人の部屋でひとりぽっちで、テルミーがチクチク洋服を縫っている画が浮かぶようなのでした。
同時収録作品は、『ABARE・DAICO』。
こちらは小学生男子が主人公で、はじめてのバイトと、微妙な友情についてが、ユーモラスに描かれています。
こちらも上と同じで、文章が清潔ですねー。堅いわけじゃない、清い、んです。
心地よい、あっさり感。あっけない程の清清しさ。
主人公「テルミー」に起こった、初恋と失恋、自立、自由が、清潔な文体で書かれています。
「テルミー」は、歌舞伎町に流れ着いた”流し”のお縫い子。
お縫い子だというのは、比ゆでも何でもなくて、本当にチクチクと手縫いでドレスを仕立てちゃうようなお商売。
そんな彼女が、バーの女装歌手「シナイちゃん」に恋し、彼の部屋に居候しながら、チクチクと生活を歩み出す。
テルミーのひと縫いひと縫いが、彼女の世界をも一歩一歩広げていく。。
テルミーは、きれいな布を一枚、いつも肌身離さず持ち歩く。その布が、自分に自信を与え、自分を自分ならしめるからだ、きっと。
テルミーは、シナイちゃんの刺繍のクッションを、恋の形見に失敬する。そのクッションは、一生流れつづける自分にとっての「枕」(=還るべきイシズエ)になるべきものだから。
そんなテルミーについての小話が、パッチワークのように紡ぎ合わされ、小さな世界が作り出されていました。
この世界、あっさりとした読後感からは予想できない程、なかなかじんわりと強烈でして。。
目をつぶると、他人の部屋でひとりぽっちで、テルミーがチクチク洋服を縫っている画が浮かぶようなのでした。
同時収録作品は、『ABARE・DAICO』。
こちらは小学生男子が主人公で、はじめてのバイトと、微妙な友情についてが、ユーモラスに描かれています。
こちらも上と同じで、文章が清潔ですねー。堅いわけじゃない、清い、んです。
ところで、『テルミー』読まれたんですね! 感想を読んでいたら、読んでみたくなりました! うーん、でも読書計画があるので…先の話になるかもしれません。感想をアップしたら、そのときはトラックバックさせてくださいね!
知らせる前に気づいていただいて、うれしかったです。
読んだらゼッタイTBしてください! 感想ききたいですもん。