ペットシッターブログ

アウエ~な日々

動物を飼うということ

2009-05-21 | その他
古賀市の動物管理センターに行ってきました。


月に一度、センターで開催される子犬の譲渡会の事前説明会です。

この講習を受けなければ譲渡会で子犬はもらえません。


ずいぶん前から興味はあったのですが、なかなか都合がつかなくて。
やっと行くことができました。




平日のお昼だし、私を含めて10人ぐらいかな?と思ってましたが36組!!
広い駐車場満車で正直驚きました。

受講内容はありきたりな飼育方法...?ぐらいで想像してしてました。


...違いました。
まったく違いました。





人間の勝手な都合で殺処分される犬猫を間近で見ている方の説得力に脱帽しました。




センターに愛犬を持ち込んだ人たちの勝手な言い分...。

思ってた犬とちがう...
頭が悪い...
吠えてうるさい...
犬が病気になった...
子犬を産んだ...
番犬にならない...etc

持ってたボールペン投げたくなるくらい腹が立ちました。
かなりヘビーな内容で泣いてる受講者さんもいらっしゃいました。




犬猫を家族として迎え、共に生活すること。
しつけ方法と飼育環境の整備、終生飼養の心構え。
不妊・去勢手術の重要性をたたきこまれました。




受講が終わり、個別診断。

私は勉強のために受講するとあらかじめ伝えていたので個別診断は受けませんでしたが、少しだけ聞くことができました。




犬の飼育歴、現在他に飼っている動物。
住宅環境・家族構成。
年齢・職業・収入。
誰が犬を希望したのか。
誰がお散歩に連れて行き、しつけを行い獣医に連れて行き世話ができるのか。
留守にした場合のお世話の代理人の確保(知人・ホテル・ペットシッターなど)
10年15年先の家庭環境。
万が一の理由で飼えなくなった場合の引き取り先にいたるまで審査を受け、
センターの方の合格印がないと子犬はもらえません。



この講習を受講しに来られただけでも、犬を飼うことに対しての心構えのある方たちでしょうが
何人かの方は合格印はもらえず保留にされてありました。


とても厳しい審査でしたが、犬が飼える状況かどうかを客観的に見てもらえる貴重な場だと思いました。


『捨てられた可哀相な子犬なんだから欲しい人には全員あげればいいじゃん』


...これではまた同じことの繰り返しなんです。


これ以上不幸な運命をたどる犬猫をだしてはならないという職員の方々の強い信念が伝わりました。






知り合いが飼ってた。
ペットショップで目があった。
テレビ・映画に出てた。
芸能人が飼ってた。
この犬が流行ってた...。

ペットショップやブリーダーに行けば簡単に買うことはできますが
どれだけの人たちが正しい知識と愛情をもって飼うのだろう。



知識の無さの結果が全国ワーストワンという不名誉な殺処分の数です。


~平成20年度 殺処分数~

成犬  2212匹
子犬  1028匹

成猫  1488匹
子猫  4272匹   合計9000匹






今までペットシッターという立場上、飼い主さんに言えなかった・助けられなかった犬。
殺処分とまではいかなくても、不幸な環境で悲しい目をした犬。

正直一匹二匹ではありません。

シッティング中のあの子たちの顔が忘れられません。




犬猫の殺処分という、目を覆いたくなる現実が行われているこの現場での子犬譲渡の説明会。

あらためて動物を飼うという責任を思い知らされました。


職員の方がおっしゃった

『飼うことに自信のないかたは飼わないでください。飼わないことも愛情です』
...この言葉がとても印象的でした。

完璧な説明会でした。

今後の仕事にいかします。






来月の事前説明会は

6月3日(水曜日)午後1時~1時半受付。

講習会は1時半~3時半ぐらいです。

詳しくは動物管理センターHPで

http://www7a.biglobe.ne.jp/~wannyan-fukuoka/top.html

今から飼われるかたはもちろんですが、現在飼われてる方にも大変勉強になる講習会です。

*予約なしで受講可能です。