コトありで考えたこと

声の記憶  

サスペンスドラマを見ていたら、
聴覚の優れている女性が
昔、事件現場で聞いた犯人の声を覚えていて、
その声を警察の取り調べ室で確認して
「この声です」と証言したため、
犯人逮捕に至ったというストーリーだった。

もちろんフィクションなので、
十数年も前に一度だけ聞いた声を
覚えていられるわけがないよね、
と家人と話していた。

私などは、遠い過去に恋焦がれた相手の声も
もうはっきりとは思い出せないばかりか、
大好きだった亡き祖父母の声も覚えていないような気がする。

だが、不思議なもので、昔に聴いた曲の歌声は
今でもはっきりと記憶に残っていて、
特に一目惚れならぬ、一耳惚れした曲の歌手の声は、
一度聴いただけで記憶に残るほどの
衝撃を与え、その後もずっと耳に残っている。

たとえば、
サイモン&ガーファンクルの「スカボローフェア」の
歌声(これは二人の声だが)や、
オリビア・ニュートン・ジョンの「そよかぜの誘惑」の
オリビアの声や、
ジャーニーの「オープン・アームス」の
スティーブ・ペリーの声などは
絶対に忘れない。

ということは曲がつくと、声は記憶に残りやすいらしい。

多分、上に挙げた歌手たちの普段の話し声を聞いても、
記憶には残らないだろうから。

誰かの記憶に声を残したくなったら、
歌うといいのかもしれない。

 

(12月1日 紫乃 紀)

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