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ぽぽろんろんがらくた小屋(廃屋)

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久々のJPC♪

2006-04-15 21:29:28 | classical musics
今日は東京は田原町、パーカッショニストの聖地(笑)であるJPC(Japan Percussion Center)に行ってきました♪
しかし今日はちょっと大変でした。中央線が工事の関係で快速・特快が全て取り止め、各駅停車だけだったんです。
当初は神田まで一本で行っちゃう予定だったのですが、さすがに各駅は疲れるので中野で地下鉄に乗り換えました。
この地下鉄、1回乗り換えが必要だったのですが、初めて降りた駅だったので…迷いました(爆)
乗り換える路線の矢印を追いかけていったらいつの間にかそれが無くなって、突き当たりの改札近くでウロウロと。
さまよったあげく、元来た道を戻っていったらなんと!いつの間にか階段が出来てる!!(違
完全に階段を1つ見落としてましたもよーです。それもいちばん重要なのを…

そして、田原町。
今ってJRから直接地下鉄に乗り換えられるのはいいのですが、改札から出る時にsuicaじゃ地下鉄の精算機通らないから、駅員さんに精算して証明書もらわないといけないんですね。
で、次にJR乗る時にJRの駅員にsuicaと証明書を渡してsuicaを使えるようにしてもらう(じゃないと、前回出た時の履歴がsuicaに無いから)。
これなら、普通に切符買い直して乗り換えた方がめんどくさくないかも?(苦笑)

まぁ、こんなことはいいや。JPCですよJPC。
田原町の3番出口からすぐ近くなのですが、相変わらず場所が分かりにくいです(^^;)
でも、一応国際通り沿いにも看板とか出てましたね。あれが無いと絶対に通り過ぎますよホント。
さて、何の変哲もないビル(笑)の4F~6FがJPC。各階にテーマがあって、4Fが「ドラムシティ」、5Fが「エスニックシティ」、6Fが「パーカッションシティ」となっています。
今日のメインは6F。ティンパニマレットの手持ちが寂しいのでその補充です。
「やっぱり竹バチがいいよね~」なんて思いながら見てみたら……、案外高かった(^^;)
いいヤツはひと組1万以上するんですね。8千円くらいかと思ってました。久しぶりだったので相場をはき違えていましたよ。
とりあえず、そんなのを固さ違いで3組購入。脇にある楽譜コーナーを見たら大好きな「マリンバ・スピリチュアル」(三木稔)の譜面があったのでついでに購入。
もちろん私にはこれのマリンバは弾けませんが、太鼓の方は何回かやったことがあるんですよ。いつやっても興奮しちゃいますよねこれ(笑)
会計時、店員さんから「会員になった方が安くなりますよ?」と言われ、会費はかかるけど今回だけでペイできてしまうということだったので入会してきました♪

この後、5Fに降りて「エスニックシティ」へ。
ここはいつ来ても楽しいですねぇ♪
ラテンやアフリカの民族楽器がゴロゴロ転がっています。ひとしきりここでも遊びました。ちっちゃい卵形のシェイカーをお遊びで買っていこうかとも思いましたが(ほら、イースター近辺でもあったし)、ちっちゃくてかわいい楽器があれこれあってキリが無さそうだったので今回はガマン(苦笑)

帰りは銀座線で渋谷まで行っちゃって、HMVでCDを見て1万円ほど買い込んで(さっきのガマンはどこ行った…)、井の頭線~中央線経由で帰宅。帰り道にある本屋さんで「鉄腕バーディ」の最新巻も出ていたので買ってきました。


さてさて、明日は朝から一日中外出なので早めに寝てしまおうと思います。
雨なのがちょっと鬱陶しいなぁ。練習台背負って傘持ってはかなり動きにくくて大変なのよね…

パーカッショニストならこれを聴け♪ベルリオーズ「幻想交響曲」

2006-04-06 00:56:03 | classical musics
とっても久しぶりのこの企画(というか、クラシックネタ自体がご無沙汰だったというお話しも)、何でこれを採り上げていなかったのか自分でも分かりませんでした(苦笑)
私がクラシック界でいちばんの変態作曲家だと思っている(笑)ベルリオーズの代表作、「幻想交響曲」です♪

古典派からロマン派への橋渡しをしたベートーヴェンが交響曲第9番(いわゆる「第九」)を作曲したのが1824年、このたった6年後の1830年に「幻想交響曲」は完成しています。たった6年後ですよ!!
シューマンの交響曲第1番1840年ブラームスの交響曲第1番1876年、などと並べてみると、ベルリオーズの管弦楽法がオーパーツのように思えてしまいます(笑)。もちろん、国の違いもありますし、ブラームスはもともと古典派的傾向が強い作曲家なので単純な比較は出来ませんけどね。
ただ、私にとってベルリオーズのアレンジ能力っていうのはすでにマーラーリヒャルト=シュトラウスの時代まで先を行っちゃっているんです。それくらいスゴイと思ってます。
ただ単にハープ2台使ってるとか最初にチューバ(正確にはオフィクレイド)使ったとか、そういうことじゃないですよ。各楽器の使い方・重ね方等々が非常に効果的で洗練されていて上手い!ってことです。

そんな中でのパーカッションですが、やっぱり特徴的なのは第3楽章以降ということになりますね。
第3楽章は言うまでもなく「遠雷」を描写する部分、4台のティンパニを4人の奏者で演奏するところですね(4人未満でやれないことは無いですが)。半音で音をぶつけたりして音程感を無くすことでうまく「効果音」的役割を果たしています。クレッシェンドの頂点で音の組み合わせが変わることで立体感も出ています。
そしてこの楽章、それ以外にティンパニの出番がほとんど無いんですよね。当時ペダルティンパニなんて無かったことを考えると当然のことなんですけど(「遠雷」のために4台のティンパニが特殊な音の組み合わせになっているため)、スゴイのはこの長い楽章でティンパニが無いことの寂しさを全然感じさせないんですよね。
第2楽章から考えるとティンパニが無い時間ってさらに長い。
この曲では、ティンパニって必要なところに必要な分しか使われていないんですよ。そしてそれが非常に効果的。
近代になってティンパニにペダルなんてものが付いたりして音変えが楽になると、やたらめったらティンパニが使われたりするようになります。それはそれでとっても楽しいのですが(笑)、この曲を聴くと「これが原点にして究極だよな」とか思うことも。
以前に紹介したベートーヴェンもティンパニの1つの究極形ですね。私自身、古典派は苦手なので実はあまりベートーヴェンも得意では無いのですが(汗)、それでもベートーヴェンのティンパニは面白い♪これは自信を持って言えます。

え~と、話を戻しまして。
続く第4楽章と第5楽章、これは2人の奏者が2台ずつに分かれてティンパニを演奏します。
第4楽章は1人分の音を2人で分けているような気がしないでも無いのですが(笑)、この2つの楽章のかけ合いは聴いて楽しいやって楽しい♪
第4楽章は1stティンパニがG-D、2ndティンパニがB-F。第5楽章は1stがG-C、2ndがH-E。それぞれの奏者の上の音・下の音が長短の三度で重なるので、2台のティンパニで和音を奏すると、四度や五度でキレイに重なるのとは違った重さを感じます。これが気持ちいいのよね~♪
第5楽章最後なんてホント麻薬やっちゃったみたく「アヒャヒャヒャ」な状態になっちゃいますよ(危ない危ない^^;)。

ティンパニの話ばかりしちゃいましたが、この曲ではバスドラやシンバルも効果的に使われています。
この2つの楽器は「第九」でどどーんと使われたわけですが、やっぱりどうしても「トルコ行進曲の伴奏」的役割が強かったです(それでもこれだけ大々的に使ったことだけでもエポックメイキングだし、ティンパニのオクターヴ使用とかやっぱり「第九」はすごい曲なんですけどね)。
「幻想交響曲」ではさらに進んで、独立したパート・楽器として使用されています。特に第5楽章のバスドラは楽しいですね~。3連符の3つ目を連続して叩くとか確固たるリズム感が必要とされますが、ハマるとこれまた気持ちいい♪

…あ、「幻想交響曲」パーカッションと言えばでしたね、忘れるところだった(ぉぃ
この鐘、聴く方としては「どんなの使うんだろ?どんな音するんだろ?」ってワクワクしちゃいますが(パーカッショニストだけですか?それは)、やる方としては「あるものでやるしかない」ので案外悲しいときもあるんですよね(苦笑)
たいがいはチューブラーベル(いわゆる「のどじまん」の鐘ですね)でしょうけど、妙に音が伸びすぎたり明るすぎたりすると雰囲気に合わなかったりします。結構難しいです。
指揮者が鐘の音にこだわりがあったりするとさらに大変です。「なるようにしかならない」のを分かってくれなかったりするとさらにさらに大変です。「あんたが楽器用意しろ」と言いたくなります(笑)


そんな「幻想交響曲」、オススメ盤は月並みですがこちらを♪

ベルリオーズ:幻想交響曲
ミュンシュ/パリ管弦楽団

このアイテムの詳細を見る


このCD、私はつい最近買ったのですがその迫力にビビリました。
音がデカいとかそういう単純なものではなくて、オーケストラとして迫ってくる音の圧力が凄くて音量以上のものを感じました。
もちろんそれだけではなくて、第1楽章や第3楽章での情感というものもたっぷりと聴かせてくれています♪
ミュンシュということで音源はもちろん新しくはありませんが、それでもノイズ等が聞き苦しい部分はほとんどありません。
パーカッション的には、第4楽章最後のスネアは予想外の音がして最初ビックリしました(笑)
鐘は非常にクリアで、そしてアタックのハッキリした金属的な音ですね。チューブラーベルでしょうが、木槌じゃなくてもっと固いもので叩いているんでしょうか?
ここ数年、チューブラーベルに触れていないのでちょっと(だいぶ?)判断力が鈍ってます(苦笑)
ティンパニ含めオケ全体的に粗雑な部分もありはしますが、それも含めていい雰囲気を作り出している感じですね。
ぜひ聴いてみて下さいな♪


過去の関連エントリーです。
パーカッショニストならこれを聴け♪ベートーヴェン交響曲第5番ハ短調
パーカッショニストならこれを聴け♪ハーティ版「水上の音楽」
パーカッショニストならこれを聴け♪ニールセン交響曲第4番「不滅」

オリンピックでこんな曲を聴けるなんて♪

2006-02-26 18:31:48 | classical musics
最近仕事でいろいろとストレスを抱えておりまして、家に帰るとバッタリと。なかなかしんどかったですが、やっとエントリーを上げる体力が復活しました(苦笑)

ということで。
さぁて、この週末はスポーツの話題と言えば荒川静香さん一色だった訳ですが。
DVDが1日で5000枚売れたとか、演歌界の荒川がどうとか、バッテン荒川は日本人だとか、いろんなところで荒川さんが盛り上がっております。

さて、フィギュアスケートと言えばBGMによくクラシックが使われますよね。
荒川さんの使ったプッチーニの「トゥーランドット」はもう今頃バカ売れでしょう(笑)
で、今回私がフィギュア女子シングルで聴いていた(つーか演技見ろよ)中で「へぇ~」って思った選曲がこちら。
レスピーギのバレエ音楽「シバの女王ベルキス」(以降「ベルキス」)です!
…「トゥーランドット」じゃないのかって?私、イタリアオペラは苦手なのです(苦笑)
そして「ベルキス」を誰が使用したのかって?んなもん低血圧の私に早朝の出来事を聞くだけムダです(ぉぃ

レスピーギっていうと「ローマの噴水」「ローマの松」「ローマの祭り」のいわゆる「ローマ三部作」がメジャーですね。
あるいは、クラシックに興味無い人でも「リュートのための古風な舞曲とアリア第3組曲」の「シチリアーナ」はどこかできっと聴いたことがあると思います。多分聴くと「あ~っ」となるのでは。

一方「ベルキス」ですが、これはマイナーな曲でした。
私が高校生の頃に吹奏楽コンクールで採り上げられるようになって(というか結構なブームになって)知名度がグンと上がった印象です。
私の高3の吹奏楽コンクール自由曲も実はこの曲だったりします(^^ゞ

私が高校当時は、「ベルキス」と言うとこのCDしかありませんでした。

レスピーギ:シバの女王ベルキス、変容
サイモン/フィルハーモニア管弦楽団
バレエ組曲「シバの女王ベルキス」

「変容」(管弦楽のための主題と変奏)


私が「Chandos」というレーベルを知ったのもこれでしたね。
吹奏楽のベルキスブームに乗ってかなりこのCDは売れたのではと思ってます。

曲はアラビア風の音階を多用したエキゾチックな感じと不協和音の混じり合う、なかなか刺激的な音楽となっています。
とは言っても曲自体は結構聴きやすく、組曲も非常に特徴的な曲でまとめられていて面白いので、もっと早くから有名になっていてもよかったのではという気はしますね。

■1.ソロモンの夢
出だしの夜のシーンも神秘的だし後半の愛のメロディーもなかなかに官能的なわけですが、真ん中、王が行進する時の金管がたまらなくカッコイイのですよ♪
低弦のユニゾンを前置きにして金管の奏でるメロディは荘厳で王の威厳をビリビリと感じさせます。ホルンのハイトーンが特にステキ。
最後にはフィナーレのメロディも登場し、最後の華々しさを予感させていますね。

■2.ベルキスの暁の踊り
朝っぱらからなかなか色気のある音楽です(^^;)
やはり西洋人は起き抜けからセクシーフェロモンを振りまいているものなのでしょうか(笑)
冒頭のフルートソロも、最初は健康的な音階を奏でますが途中からアラビアっぽくなると途端に色っぽくなりますね。
ところどころに朝の爽やかさを感じさせる雰囲気はありますが、全体的には官能的なイメージでまとめられています。

■3.戦いの踊り
やっぱ最初の太鼓がたまらない(笑)
冒頭のティンパニもたまりませんが、そのあとにクラリネットの伴奏リズムを刻む太鼓がもうっ!これがもうっ!!o(>_<)o
戦いの太鼓」と指定されている楽器は何を使うか不明ですが(笑)、大小のバスドラムを使うことが多いでしょうか。
上記CDの演奏が影響しているのか、ミュートを付けて余韻を少なく詰まった音でやっているところが多いかも。
ここの変拍子で踊りまくるクラリネットとのコンビネーションが絶妙ですね♪
後半も興奮状態の中お互いがぶつかり合うような打ち込みの嵐がよいですね。聴いているだけで興奮しちゃいます(笑)

■4.狂宴の踊り
「狂」宴とはよく字を当てたもので、不協和音の飛び交う中をハイテンションに踊りまくります(笑)
中間部トランペットのソロは、確か本来は舞台裏から演奏するように指示されていたと思いましたが、コンクールでうちがやった時はベルを専用に作った箱に突っ込んでミュートとは違う「遠くからの音」を出すように工夫したようなしなかったような(どっちだよ)。
このソロ以外は終始ドンチャンやってますが、最後は金管バンダまで登場してホント「大団円」という言葉がよく似合うめでたい雰囲気で終わります。


さて、この曲にはパーカッションオケ版もCDが出ていたりします。

パーカッション・オーケストラ
北野徹とパーカッショングループ大阪

サラサーテ/温隆信:ツィゴイネルワイゼン
大栗裕/武藤好男:大阪俗謡による幻想曲
J.S.バッハ/武藤好男:トッカータとフーガ ニ短調
レスピーギ/武藤好男:組曲「シバの女王ベルキス」


先日、CD屋さんで見つけて「おっ?ベルキスや大阪俗謡がパーカッションで!」と即買いしたんです。
で、家に帰りテーブルに置いたらなぁんかものすごく見慣れた景色に映ったんですよ。
「もしや!」とうちの棚を漁ってみたら…

やっちまいました…

…衝動買いは今後控えたいと思います(苦笑)
ちなみに、こないだ買った方は見てのとおり未開封ですので、どなたか欲しい方がいらっしゃいましたらお譲りします(笑)


余談ですが。
クラシックを普段聴いちゃってると、フィギュアスケートBGMでのムリな繋げ方が気になって仕方なくなってしまいますね(苦笑)
村主さんのラフマニノフとか、「全楽章から引っ張ってくる意味はあるのだろうか?」とか演技と関係ないところが気になっちゃったり。
あと、安藤さんの次だったでしょうか。グラズノフの「四季」を使った人がいたのですが、これもかなりあちこちからつぎはぎつぎはぎやっていましたね。もうね、つなぎ目が不自然で集中して見れないのよ(苦笑)
フィギュア見るならクラシックには疎い方がいい」というのが、今回の結論?(^^;)

パーカッション・ミュージアム♪

2006-02-12 19:54:25 | classical musics
ども、実家から帰って来ました。
私が昨日水戸まで行った目的はこちら!



ちょっと文字が見えにくいかもしれませんが「現代音楽を楽しもう-XIX パーカッション・ミュージアム」と書いてあります。
現代音楽を楽しもう」というシリーズは、作曲家・池辺晋一郎が企画してずっと行われている水戸芸術館の老舗企画。今回で19回目ですね。
去年は須川展也氏を迎えてのサックス作品集で、私はこの時初めてこのシリーズを聴きに行きました。
(これもよかったなぁ。特にベリオの「セクエンツァVIIb」には音量の幅・表現力の幅などなど圧倒されまくりでした)
そうしたら、その時のプログラム最後に「次回はパーカッション」というような予告が書いてあったのですよ。
「これは行くしかないでしょ!」と親に予約を頼んでおいて昨日の演奏会に至ります。

さて、「パーカッション・ミュージアム」とは読売日響主席ティンパニストの菅原淳さんが中心となって活動しているパーカッションアンサンブルグループ名です。
プロフィールを見たら、皆さんあちこちの団体で活躍されてる現役バリバリのパーカッショニスト集団でした。
昨日のプログラムはこちら。

■ケージ:居間の音楽
■北爪道夫:森の声
■池辺晋一郎:雨のむこうがわで
~休憩~
■福士則夫:クラッピング・リズム
■池辺晋一郎:テンテンイダテン
■バーンスタイン/菅原淳:「ウェスト・サイド・ストーリー」より4つの情景
 ・プロローグ
 ・サムウェア
 ・マンボ~チャチャ~出会いのシーン
 ・アメリカ
~アンコール~
■グリーン:シロフォニア


ちなみに、池辺作品が2曲も入っているのは企画・司会が池辺氏であることと無縁ではありません(爆)

内容の方ですが、いやいや、今回も面白かった!!
何がって司会者池辺のダジャレが(ぇ

それはおいといて印象の強かった曲の感想を(笑)
まずはケージ。今回、芸術館のホールに入るとステージ上に次のような光景が広がっていました。



そうです。居間です。1曲目はこれが楽器(笑)
この曲は私もやったことがありますが、家の中にある道具を使って演奏するんです。今回も、トランク・紙コップ・やかん・干し納豆(笑)などを使っていました。
あと、右側写真のテーブル手前側に映っているのは、バスのおもちゃじゃなくてバッグ。あれを叩いたりとかフタを開け閉めして(窓の部分からパカッと上が開くんです)音を出してました。ちょっとこのカバン欲しかった(笑)
観客になって分かりましたが、日常風景の中で演奏者が無表情かつくそまじめに演奏している姿を見ると、だんだんと笑いたくなりますね(苦笑)
妙なシュールさを感じました。
ちなみに、本来はホール内で写真なんて撮るもんじゃありませんが、開場してすぐに入って中にほとんど誰もいなかったので、ブログのために速攻で撮ってしまいました(笑)
よい子の皆さんは真似しちゃいけませんよ~(^^;)

2曲目の「森の声」、これがめっちゃよかった♪
木製及び皮製の打楽器を使用した曲なのですが、様々な音程のウッドブロックの「カタカタ…」という音がホール中にこだまして、まるでホール中が鳴り響いているような感じ。特に水戸芸術館は上から降り注ぐ音響がいいですからねぇ~。
途中からはトムトム等の太鼓類も加わってさらに迫力が増します。もうパーカッショニストとしては恍惚です、脳内麻薬が分泌されまくり(笑)
この曲には、ステージ以外にもバンダ(別動隊。今回は2階客席にいました)がいて、ステージ上だけに集中しているとふと横から浮かび上がってくるバンダの音がまたいい効果を上げていました。

テンテンイダテン」もなかなか。
10人の奏者がタンタンタタタンと「テンテンイダテン」のリズムを刻み、そのベルトコンベア上を流れるようにパッセージが次々と受け渡されていく。
このパターンが徐々に変化して、5人対5人のかけ合いになったり、4人+2人+4人になったりと形を変えていきます。これがめまぐるしく変わって飽きさせないどころか目が釘付け(笑)
1回やってみたいですね、この曲。トムトム20台必要だけど(笑)

ウェスト・サイド・ストーリー」、実はいちばん期待していませんでした(ぉぃ
パーカッションアンサンブルでこういうオケ曲の編曲ものを行う場合、どうしてもメロディはマリンバたちになるのですが、どうしても残響で音がモワモワになっちゃうんですよね。曲を知っていないとメロディが拾いにくかったりします。今回もやっぱりその印象はありました。
ただ、それ以上にこの曲は面白かった、すごかった!
面白かったのは各楽器の使い方。
ただ単に原曲をなぞるのではなく、パーカッションらしさが出るようにアレンジが加えられていました。だから意表を突くところで意外な音が聞こえてきたりしてその度に「おっ!?」と引きつけられました。
また、「アメリカ」では小物担当の持ち替えがかなり激しかったので、それも見てて面白かったですね(笑)
ステージ裏の席の人も、上からのぞき込むように見てました(^^)
すごかったのは、演奏の一体感。
メドレーなのでテンポがいろいろと変わるのですが、その切れ目に一切のよどみ・ちゅうちょ・妥協が無い!
10人全員の意識がキッチリ揃っていて、指揮者もいないのにテンポの変わった最初からテンポ間のズレが全く無いんです。まさに圧巻。すっげーよこれ。
正直、鳥肌が立ちました。

シロフォニア」は一転、菅原さんのオチャメさを前面に押し出した演奏(笑)
アンコールが始まったのに、ステージ係が出てきて菅原さんの叩いているシロフォン(木琴)をガタガタいじってるんで「何だジャマだなぁ」と思っていたら、何とシロフォンのキャスターのストッパーを外してシロフォンをゴロゴロと動かし始めたんです(!)
で、菅原さんはそのシロフォンをステージの端から端まで動かしてもらいながら、まるで観客に挨拶回りでもするかのように演奏し続けたという(笑)
やっぱりパーカッショニストは何でも出来ないとダメですね(ってそーゆーことか?)

ということでパーカッションを満喫しまくった2時間でした♪
いやぁ~楽しかった(^^)v

帰りに出口のCDコーナーで、感動した「森の声」か「ウェスト・サイド・ストーリー」のがあったら買おうと思っていたらどちらもありませんでした(苦笑)
早いとこ出してはもらえないでしょうか、買いますから(^^;)

い、伊福部さんが亡くなられました…

2006-02-09 22:24:30 | classical musics
昨日から風邪っぴきですが、このニュースを書かないわけにはいきません。
今朝のネットニュースでいきなりショッキングな文字列が目に飛び込んできました。

「ゴジラ」作曲、東京音大元学長の伊福部昭さん死去(朝日) -gooニュース

伊福部さんは母校が誇る偉大な先輩です。というか、この人以外に誇れる人がいない(こらこら
聴いていると思わず血湧き肉躍ってしまうエネルギーあふれるオスティナート(繰り返し)のメロディやリズム。フッと流れる日本的な情感。原色で濃い存在感。
たまんねー(笑)
一度ハマったら抜け出せない強烈な中毒性を持つ音楽、それが伊福部昭の音楽。

彼の音楽で最もメジャーな存在となっている「ゴジラ」もやっぱり凄いですね。
ゴジラ、ゴジラ、ゴジラとメカゴジラ」(笑)なユニゾンでの変拍子オスティナートは、誰にも止められない前進力と圧迫感を感じていつ聴いてもドキドキしてしまう。
「ゴジラ」という映画はこの音楽無くしては語れないし、この音楽に負けない存在感を持つ「ゴジラ」という映画(ストーリー)も凄いと思う。
やっぱりすげーな、ゴジラ。
ハリウッド版みたいな茶番は永久凍土の下に埋まっていて下さい(笑)

さて、そんなエネルギッシュな音楽を生み出してきた伊福部さんをしんみりした音楽で送り出してはいけません。
今夜は伊福部さんの怪獣映画の濃ゆ~いエキスがぎっしり詰まったこちらでも。

宙-伊福部昭 SF交響ファンタジー
広上淳一/日本フィルハーモニー交響楽団

伊福部昭:
SF交響ファンタジー第1番、第2番、第3番
倭太鼓とオーケストラのためのロンド・イン・ブーレスク
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「ゴジラ」をはじめとする、伊福部怪獣映画音楽の超お徳用詰め合わせセットでございます。
3つの曲は次のような構成になっています。

■第1番
ゴジラの動機 - 間奏部 - 「ゴジラ」タイトル・テーマ - 「キングコング対ゴジラ」タイトル・テーマ - 「宇宙大戦争」夜曲 -
「フランケンシュタイン対地底怪獣」バラゴンの恐怖 - 「三大怪獣 地球最大の決戦」 - 「宇宙大戦争」タイトル・テーマ -
「怪獣総進撃」マーチ - 「宇宙大戦争」戦争シーン

■第2番
「奇巌城の冒険」タイトル・テーマ - 「三大怪獣 地球最大の決戦」キングギドラのテーマ - 「キングコング対ゴジラ」格闘音楽 -
「モスラ対ゴジラ」聖なる泉 - 「大怪獣バラン」タイトル・テーマ - 「三大怪獣 地球最大の決戦」山岳音楽 -
「キングコングの逆襲」逃走音楽 - 「キングコングの逆襲」エレメントX - 「サンダ対ガイラ」自衛隊マーチ -
「空の大怪獣ラドン」飛行音楽 - 「サンダ対ガイラ」自衛隊マーチ

■第3番
「怪獣総進撃」タイトル・テーマ - 「キングコングの逆襲」メカニコングのテーマ - 「キングコングの逆襲」愛のテーマ -
「海底軍艦」テーマ - キングコング対ゴジラ」キングコングの輸送 - 「キングコング対ゴジラ」格闘音楽 -
「海底軍艦」マーチ - 「地球防衛軍」マーチ

もうたまんねーよこれ。アドレナリン出まくっちゃうよ(笑)
映画自体を知っていればそりゃもうウヒョヒョと小躍りしながら満喫できますが、知らなくてもそこから溢れ出る伊福部さんの濃い原液がどくどくと体中に流れ込んできてお腹いっぱいになります♪
実際、私もほとんど映画は知らなかったりしますが(爆)、それでも充分に楽しめます♪


本当はもっと早く伊福部さんの音楽を紹介しようしようと思いつつなかなか文章がまとまらずにいたら、最初のタイミングがこういう日になってしまいました。そこがちょっと悲しい。

伊福部昭さんのご冥福をお祈り致します。

「眠りの森の美女」ワルツはちょっと大人の雰囲気♪

2006-02-07 23:12:16 | classical musics
クラシックをあまり聴かない人にとってはチャイコフスキーって交響曲の作曲家というよりはバレエ音楽の作曲家だと思うのです。
白鳥の湖」(以降「白鳥」)「くるみ割り人形」(以降「くるみ割り」)「眠りの森の美女」(以降「眠り」)のいわゆる3大バレエはどれも有名です。若干「眠り」は知名度が落ちますが(ぉぃ
特に私の世代なんかだと、幼少の頃にドリフがバレエコントで「白鳥」を愛用していたため、もうミニもとい耳にタコが出来ちゃってますよね(笑)

この3大バレエはオーケストラピットを離れて演奏会でもよく演奏されます。
たいがいは有名どころを抜粋された組曲を演奏しますが、まぁ中には全曲やったりするオケもあるようです。少なくとも私は今年の春に「くるみ割り」全曲をやる団体を知っています(笑)聴きに行けたらいいな~♪
で、それらの組曲ですが、これらには全てワルツが含まれています。
「白鳥」では第1幕の「ワルツ」、「眠り」も第1幕の「ワルツ」、そして「くるみ割り」の「花のワルツ」。そして「くるみ割り」と「眠り」は組曲の最後をワルツで締めています。
そう、チャイコと言ったらワルツ♪なんてったって「ロシアのワルツ王」ですから!

さて、今度のSフィルの演奏会でアンコールとして「眠り」のワルツをやることになりました。
3大バレエのワルツはどれも経験済みではありますが、「眠り」はいちばん演奏の印象が薄い曲です(爆)
何の時にやったんだっけ?大学オケ4年目か5年目の新歓イベントだったかな?とにかく、他2つと比べて簡単なイベントでさらっとやっただけので今イチ記憶にない…(苦笑)
何しろ、アンコールがこれだと聞いて使用楽器が浮かんでこなかった(汗
今回、ちゃんとした場で演奏できるのでキッチリやりたいところです。

ところで、最初に書いたように「眠り」ってちょっと知名度が落ちます。
序奏」のドラマチック性(これは本当にカッコイイ!)とか、「パ・ダクシオン」の優美さとか、他の2作に負けない魅力をたくさん持っているのにもったいないことです。
そしてワルツも、3大バレエのワルツの中でやっぱりいちばんマイナーです(^^;)
「花のワルツ」は言うまでもなく超メジャー曲。CMなんかでも使われたりしていますね。
「白鳥」のワルツも、「白鳥」自体が有名なので(ドリフ効果?^^;)やっぱり聴く機会が多いです。
それらに比べるとどうしても「眠り」って露出が少ない感があります。
でもこれがなかなかいい曲なんですよっ、奥さん!(笑)

第1幕でオーロラ姫(眠らされちゃうお姫さま)の誕生を祝って村娘たちが花輪を手に踊るこのワルツ、前奏はいかにも豪華で「王宮でのパーティが始まるぞ!」という期待を感じさせます。
Aメロに入ると優雅でゆったりと流れていくメロディになりますが、これが他の2作のワルツと比べるとちょっと大人の雰囲気を感じさせてステキ♪Aメロとしては3つのワルツの中でいちばん好きですね~。
それに比べるとサビはちょっと弱いのですが(苦笑)、でも中間部に入るとグロッケンがこれまたおいしい!
木管とのユニゾンでかわいらしいメロディをキラキラと奏でるのですが、もうここの主役はグロッケンですから!誰が何と言おうとグロッケンですから!!(必死)
木管はオマケですから下の倍音をちょっと作るくらいの気持ちでお願いします(こらこら
以上、パーカッションからの勝手なお願いでした(笑)
ワルツ全体は他の2作と比べると1回りコンパクトな作りですが、物足りなさを感じさせないなかなか優秀な設計となっています

この曲、パーカッションはティンパニとグロッケンの2つなのですが、これらが一緒に演奏されることが無いので1人でも出来てしまいます。
正直言うとこのグロッケンをエキストラにやらせちゃうなんてもったいないのですが、泣く泣く譲るしかないのでしょうね(^^;)

チッ(-。-) ←こらこら


さてさて、うちの3大バレエはこちら。古すぎてAmazonじゃ確認できないや(笑)

チャイコフスキー:3大バレエ -ハイライト
アンセルメ/スイス・ロマンド管弦楽団

チャイコフスキー:
バレエ組曲「白鳥の湖」、バレエ組曲「眠りの森の美女」、バレエ組曲「くるみ割り人形」
キングレコード


うん、これは縦の線が気になりますね(苦笑)
マスターテープが伸びてて、一瞬回転数がグヮンと下がるところもあったりします(^^;)
でも、こういうメジャーで演奏する機会があるな曲だと、自分で曲を把握しているし「いつでも買えるからいいや」とあまり演奏にこだわってなかったりします(笑)

今度の演奏を機会に、何かもう1枚買おうかな。

「タピオラ幻景」は冬の夜にピッタリ♪

2006-02-06 00:11:33 | classical musics
以前に舘野泉さんのお話しを書いたのですが、この時に吉松隆が舘野さんのために作った曲「タピオラ幻景」のCDが発売されていました。
昨日のオケ練習帰りに偶然見つけて即買い(^^;)
お金のご利用は計画的にね♪(笑)

タピオラ幻景」は5曲からなる小曲集。
プレイアデス舞曲集」は7つの星になぞらえて7曲ずつの舞曲集でしたが、今回は左手の5本の指になぞらえて5曲?にしたかは謎(笑)
フィンランド神話の森の神「タピオ」が棲む「タピオラ」。この美しく幻想的な風景へのイメージから作られています。

■1.光のヴィネット
ヴィネットとは「肖像」のことだそうです。
柔らかな光が差し込み反射するような印象の曲。
光は強くなり弱くなり、その色を変えていきます。
目をつぶって無心で聴きたくなる曲です。

■2.森のジーグ
複雑に枝を伸ばす木々のごとく、あちこちに音が広がっていきます。
リズムも頻繁に変化し、1つとして同じもののない木々の姿を表しているかのよう。
スタッカート主体で乾いた印象がします。

■3.水のパヴァーヌ
静かな水面と、そこから柔らかく広がる波紋。
そしてエネルギーを持って流れ出し、低い方へと落ちていく。
静と動のコントラストが美しい♪
5曲中でいちばん好きな曲です

■4.鳥たちのコンマ
森のあちこちから途切れ途切れに聞こえてくる鳥たちの声を描写した曲←ヒヨコはいないぞ
全体的にかわいらしい印象ながら美しさを感じさせる場面も。

■5.風のトッカータ
トリルの連続や走り続ける跳躍音が吹いては巻く風を連想させます。
その後、風はスケールで上下したりとその表情を変えていきます。
左手だけで弾いているとは思えない音の広がりを見せますね。
そして、1曲目の光の描写が戻ってきて終わります。


全体的には、上記引用エントリーでも書いたように「プレイアデス舞曲集」と似たような傾向を感じます。
もちろん、片手で演奏していますので音の数は少ないし、ダイナミックな動きも無いのですが、その分ムダなものを一切省いているので音と音の間に空気を感じる気がします。この透明な雰囲気に包まれるのは心地よい♪
そして、聴いているうちに左手だけの曲だということを思わず忘れてしまいます。
特に、空気がひんやりとした冬の夜にこれを聴くと心が落ち着きますね
つまり、今夜これを買って聴いてよかった♪ってことです(笑)


タピオラ幻景 -左手のためのピアノ作品集2-
舘野泉(Pf)

吉松隆:タピオラ幻景(舘野泉に献呈)
タカーチュ:トッカータとフーガ
ノルドグレン:小泉八雲の『怪談』によるバラード2(舘野泉に献呈)
モンポウ:プレリュード第6番
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このCDのいちばんの不満は「何でエイベックスから発売?」ってこと。
こういう金儲け主義を前面に押し出しすぎている会社は、頼むからクラシックの世界に足を突っ込まないでください。お願いします(笑)

「コッペリア」の粗すぎるあらすじとメモ書き。

2006-02-04 20:52:19 | classical musics
春の演奏会では、ドリーブの「コッペリア」から「前奏曲とマズルカ」が1曲目なのです。

ドリーブと言えば「コッペリア」。「シルヴィア」もありますが、知名度的には「コッペリア」でしょうね。私は「シルヴィア」の方が好きだけど(苦笑)
ドリーブと言えばこの2曲だけでクラシック界ではそれなりにメジャーな存在ですね。バレエ界だともっともっとメジャーでしょう。
「2曲だけかよ!」って思いますが、バレエ曲ってオペラと同じく一発屋さんが多い印象。
ジゼル」だけのアダンとか。「ジョコンダ」(というか「時の踊り」だけ)のポンキエルリとか。
そんな中、2発も大当たりを放ったドリーブさんはそれなりに偉いです(失礼な言い方だなぁおい^^;

さて、「コッペリア」といえば私にとっては掃除の音楽(笑)
小学校の掃除の時間の音楽が「コッペリア」だったんですよ。私の記憶が確かならば。
しかもドンピシャで「マズルカ」。未だにこれを聴くと、竹ぼうき持って校庭の落ち葉を掃いていた映像が軽~くよみがえってきます(苦笑)
演奏にはそんなの不要なので、とりあえず演奏会が終わるまでは記憶の底に沈んでいて欲しいのですが(^^;)

ということで、「コッペリア」も物語を知らなかったので調べてみました。



ペール・ギュント」と違って、かわいらしいお話しでホッとしました(笑)

舞台はポーランドのガルシア地方の農村。
スワニルダとフランツは恋人同士ですが、フランツは人形師コッペリウスの家の2階にいる少女コッペリアが気になって仕方がありません
そこで「プンプン!」なスワニルダはコッペリウスの家に忍び込みます。

人形師の家に忍び込んだスワニルダは、コッペリアが実は人形であることを知りホッとします。
同じ頃、フランツはコッペリウスにコッペリアに会わせて欲しいと頼み込みます。
コッペリウスはOKしたフリをしてお酒を飲ませてフランツを眠らせてしまいます。
その後、コッペリウスはコッペリアに人間にする魔法をかけます。
すると、コッペリアが踊り出したではありませんか!
でも実はこれ、コッペリアのフリをしていたスワニルダだったんです。
コッペリウスはガッカリでしたが、スワニルダとフランツは仲直りすることができました。

そして、スワニルダとフランツは無事結婚式をあげることができましたとさ。
めでたしめでたし。


有名な「スワニルダのワルツ」は、スワニルダがコッペリアのフリをして踊る場面…ではなかった(汗
最初の方で、コッペリアばかり気になっているフランツの気を引くためにスワニルダが踊るワルツなんですね。今回は演奏しませんが。

で、今回やる「前奏曲とマズルカ」。
このバレエは、舞台がポーランドなのでマズルカが登場するんですね。あとはチャルダッシュとか(今回はやらないけど)。
このバレエ、3幕ものなんですが、ここの「前奏曲」は第1幕のものです。
短いですが美しいメロディが流れます。これは、人形とは思えないくらいにキレイなコッペリアを妄想して(笑)演奏すればいいのかな?

「マズルカ」は、第1幕で村人たちとフランツたちが踊る音楽
これまたご陽気に踊ります♪
ただこの後、コッペリアに夢中のフランツにスワニルダはプンプンになってしまうようですが(笑)

ストーリーが単純なので、演奏も裏を考えずに素直に楽しめばいいみたいですね(と、勝手に解釈しました)。
とりあえず、ティンパニの楽しみとしては最後のソロ3発♪
先生から「もうちょっと小さくして!」と言われるまでは出せるだけ出します(笑)
あとは、マズルカの主題に入る直前のトレモロクレッシェンドですね。弦が細かい音符で上がっていくのは消します(ぉぃ

うちの「コッペリア」はこちら~。

ドリーブ:コッペリア
アンセルメ/スイス・ロマンド管弦楽団

ドリーブ:
バレエ「コッペリア」抜粋、バレエ「シルヴィア」抜粋
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アンセルメ/スイス・ロマンドって、縦の線にあまりこだわらない印象があります。たまに凄い演奏にぶつかります(^^;)
聴き慣れるとそれが楽しかったりしますが(笑)
そんな中でこの「コッペリア」と「シルヴィア」は結構好きかも。
「チャルダッシュ」はもっと速い方が嬉しいけど、なかなか楽しい仕上がりです♪

よし、これでこの曲の演奏はバッチリだねっ♪ってホントかよ…(苦笑)

「ペール・ギュント」の粗すぎるあらすじとメモ書き。

2006-02-03 23:32:19 | classical musics
前回の話の続き。

よくよく考えたら、「『ペール・ギュント』ってどんなお話しなのよ?」ってのを全然知らない私(苦笑)
ちょっと調べてみました。



ペール・ギュント」、ひでぇ話だ(笑)

主人公のペールは、ウソつきで仕事嫌いの上に妄想好き。
父親は道楽者でさんざん散在したあげくにご臨終。
ただただ息子を溺愛する母親オーゼと貧しい2人暮らし。

ペールにはソルヴェイグという恋人がいながら、元カノであるイングリッドの結婚式で彼女をさらって山の中へ逃走。
そして嘆き悲しむイングリッドに飽きたらポイッ!Σ(=゜ω゜=;) マジ!?
その後、放浪し続けた先で山の魔王とやんややんややってから家に帰るとちょうど母親が死ぬ間際。オーゼは最愛の息子に看取られながらご臨終。

その後、アフリカに渡ってすっかり一人前のペテン師になって大もうけ(ぉぃ
モロッコでベドウィンの部族に迎えられ、酋長の娘アニトラを誘惑したつもりが逆に騙されたあげく財産を全て取られるハメに。

その後、また大金持ちになり帰郷する途中で船が難破。
命からがら帰り着いたペールは、彼をずーっと待ち続けていたソルヴェイグと再会。
彼女は彼を許し子守歌を歌い、そしてペールはその安らぎの中で息絶える。


ソルヴェイグにとって、こんな一生かけて待ち続けるほどペール・ギュントは魅力ある人間なのでしょうか?(苦笑)
一生好き勝手やり放題な男を女がひたすら待ち続けるなんて、婦人団体からクレームが来そうです(笑)
それとも、ソルヴェイグは裏切り者に引導を渡すためにひたすら待っていた……わけではなさそうですよね、さすがに(^^;)

とりあえず、「何でノルウェーのお話しにアラビアが?」という軽い疑問は解決しましたので、よしとしましょう。

で、今回私たちがやる曲の背景を見ると、ちょっと前回書いた印象とは違う点がちらほらと。。

■朝
これが調べてびっくり!モロッコ、というかサハラ砂漠の朝だったのね(^^;)
ちょっと曲がみずみずしすぎますぞ(笑)
砂漠をイメージしながらこの曲を演奏するのは何か違うような気も。
でも、水場もちゃんとある街で風が無い静かな夜明けならそれなりにフィットするかな?

…やっぱ正統的に北欧をイメージした方がよさそうな気がします(苦笑)

■オーゼの死
チェロ・バスがゴーッと入る部分は前回のとおりでいいかもしれないけど、低音が無い部分については、死ぬ前に息子の顔を拝めた穏やかな満足感みたいなものも表現したいところですね。
いやぁ、つくづくパーカッションが無い曲でよかったと(ぉぃ

■アラビアの踊り
これはベドウィンの娘たちの歓迎の踊りですからね
楽しくやれればいいかと。そんだけ(ぇ

■ソルヴェイグの歌
ペール・ギュントを異界に送る「異界送り」の曲だったのかぁ(ちょっと違うって…^^;
子守歌ってことですが「永遠の眠りにおつきなさい」って意味合いは(ねぇよ〆(--;)
いずれにしても、わがままペールに対して
「長い間走り続けてきたのね、お疲れさま。でももう無理しなくていいのよ、ゆっくりお休みなさい」
っていう広~い慈愛の心を持って演奏する必要はありそうで。
…って無理だろ、こんな男に(笑)
つくづくパーカッションが無い曲でよかったと(ぉぃ


そうそう、ペール・ギュントってもともとはノルウェーの伝説上の人物らしいのですが、元からこんな人物なのでしょうか?
だって個人的にはあまり共感できない(苦笑)
もともとはもっと憎めないキャラなんでしょうかねぇ?そして、こういう話を「ペールってバカだなあ」とか「すげーなぁオイ」と軽く楽しめちゃう国民性なのでしょうか?
確かに何度でも大金持ちになるペールのバイタリティはすごいと思いますが。
日本の昔話だととんち名人は出てきますが、ペテン師、しかも世界を股にかけた女好きとなるとなかなかいないような。
ここら辺は、風土の差なのかなぁ?


…な~んて悩んでてもしょうがないんで、ここは「ペテン師」の設定は忘れることにします(ぇ

これでこの曲の演奏はバッチリだねっ♪ってホントかよ…(苦笑)

グリーグ「ペール・ギュント」組曲への言い訳(ぇ

2006-02-02 00:29:21 | classical musics
今春の演奏会で、この組曲からの抜粋を演奏します。
なので、うちにあるCDをボケーッと聴いてました

ということで、個人的感想~。
「ペール・ギュント」組曲って、親しみやすいかもしれないですが、どうもグリーグを味わうにはちょっと物足りない気がするんですよね(ぉぃ
私の場合、最初に聴いたグリーグって学校の授業での「ペール・ギュント」(「朝」もしくは「山の魔王の宮殿にて」?)だったと思いますが、実はいまいちピンと来なかった記憶が…
中学で「ピアノ協奏曲」を聴いて初めて「すっげー!かっこいー!美しい~♪」って度肝を抜かれて、「グリーグってこういう曲を作る人なんだ!」と考えを新たにしたんですよ。
そして高校で「ホルベアの時代から(ホルベルク組曲)」に出会って完全にノックアウトされたという(笑)

そんなこともあって、私の中での「ペール・ギュント」の地位はちょっと低いんですよね~(苦笑)

なのでこの曲を演奏する側から見た場合、「あ、聴いたことある~」っていうレベルより上の感想をお客さんに残すのも難しいんじゃないかとも思ってます。
「いい曲だねぇ」くらいならまだできるかもしれませんが、「いい演奏だねぇ」ってなるとすんごく難しい気が
シンプルなだけに、音の乱れがバレバレじゃないですか。かといって分かりやすい見せ場もほとんど無いですし。
「やあ、案外大変だよなぁ」と他人事のように思ってます(ぉぃ


今回うちのオケでは、第1組曲と第2組曲から2曲ずつピックアップして演奏します。
」「オーゼの死」(以上、第1組曲より)と、「アラビアの踊り」「ソルヴェイグの歌」(以上、第2組曲より)。

ペール・ギュント」と言うと、やっぱり有名なのは「朝」ですよね。「ソミレドレミ…」ってア・カペラで歌ってみれば、クラシックを普段聴かない人でも何となく思い当たるフシがあるのではないかと思います。
次いで「山の魔王の宮殿にて」と、「みんなのうた」でも使われた「ソルヴェイグの歌」でしょうか。
「山の魔王~」は今回やらないのでおいといて、今回演奏する曲の第一印象をサラッと書いてみました。


■朝
出だしの木管、特に出だしのフルートとそれを支えるハーモニーでほぼ全部決まりますね、と思ってます。
後から弦で取り返そうっていうのは難しいと思っています。フルートとオーボエがひととおり旋律を演奏した後盛り上がってtutti(全員で演奏)になりますが、ここに来るまでにはほぼ勝負は決まっているという気がします。正確にはここに来た瞬間で決まる感じ?
太陽が昇って世界がパアーッと開ける感じをうまく伝えたいです。
あと、最後のホルンSoliも鍵ですね。あそこで朝日が差し込んだ後で少し暖かくなった空気を伝えられたらいいな♪
だから、この曲の出来にティンパニはまず関係ありませ〆ヘ(_ _ヘ)☆\(--;)ウソをつけ

■オーゼの死
ただ悲しいだけじゃなくて心にズーンとくる重さ・悲しさを感じさせられるかが勝負。
もう弾いてる方も人生に絶望を感じちゃうくらいの(笑)
弦楽器の皆さん、頑張って下さいね♪
チェロ・バスがポイントですね。動く気をなくすくらい重い音でズッシリと支えちゃって下さい。
弦楽のみの曲なので、パーカッションはありません。←何が言いたい

■アラビアの踊り
ここはパーカッション小物(主にタンバリン、トライアングル)が活躍しますね。
こういう民族的な音楽は、音程のない打楽器が1つのキーポイントです。
あとはオケ全体でpとfのメリハリをうまく付けたいですね。多分、結構極端にやってもOKかな?と勝手に思ってます。
そしてこの曲、ティンパニ無いんですよね。バスドラはありますが。
ということで私はお休m〆ヘ(_ _ヘ)☆\(--;)寝言は寝て言え

■ソルヴェイグの歌
メロディをどれだけ歌えるかですよね。ミュートを付けた第1主題はやっぱり秀逸だなぁ。
哀愁をたたえてちょっと色褪せた感じの第1主題と、付点音符でちょっと心が軽くなり潤いのある第2主題。それぞれうまく聴かせられればス・テ・キ♪
そしてパーカッションはありません。←何が言いたい


よしっ♪
これで「ペール・ギュント」のティンパニが気楽に出来ますn〆ヘ(_ _ヘ)☆\(--;)ざけんなコラ
って書いておきながら、エキストラの人次第では自分がタンバリンになったりするような気も…(^^;)

ちなみに、うちにある「ペール・ギュント」はこちら。

グリーグ:ペールギュント第1・2組曲、他
カラヤン/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

グリーグ:
「ペール・ギュント」第1組曲・第2組曲、ホルベルク組曲
シベリウス:
悲しきワルツ、トゥオネラの白鳥、交響詩「フィンランディア」
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可もなく不可もなく、というところですね。
やっぱりこの曲で感動を与えるのって難しいよねぇ?(^^;)


あと、過去のグリーグ関連エントリーです♪
「ホルベアの時代から」 ~私が最初にハマった弦楽合奏曲