癒しの泉

もともとは映画好き、最近は舞台好き(特に宝塚♪)の趣味ブログ★宝塚の中では宙組の真風涼帆さんにハマってます!

ホテルスヴィッツラハウス②~今後が楽しみな宙組子ばかり!~

2021-05-10 15:43:11 | 宙組

昨日に引き続き、ホテルスヴィッツラハウスの感想の続きです!

さぁ、いってみよー!

 

■ニーナ・デュボワ: 潤花

今回、宙組トップ娘役に就任する潤花ちゃんにぴったりのお役でしたね!

トップ娘役が潤花ちゃんになると決まるまでお芝居も歌もほとんど見たことなかったのでどんな雰囲気になるのかまったくの未知数だったんだけど、これが予想以上に良かった!

 

完全に私の好きな映画の女優さんタイプの娘役さん。素顔も美人なんだけど宝塚のお化粧がめっちゃ似合う!目力があって、一見気の強そうな感じなんだけど中身は等身大の女の子そのもの。そして笑顔が本当にかわいい!!

んで、お芝居が好き。声がまずいい。落ち着いてて台詞回しが自然で。まっすぐでストレートに響く嘘のないお芝居。

衣装もよく似合ってる。赤い羽付きの帽子が似合うよね〜あのときの衣装が一番好きなんだけど、最後プロポーズされる時の全身白も好き。映画から飛び出してきたようなクラシカルさ。

初日映像で好きなタイプだな〜と思ってハリウッド・ゴシップを見たらお芝居と純心な笑顔にきゅんとしちゃって、スヴィッツラ配信を見る頃にはやっぱりいいわ〜ってもうかなり好きになっちゃってました。(笑)

真風っちとのコンビ感もアダルティで今までとは違った一面をどんどん引き出してくれていいですね〜

まどかちゃんとは初恋寄りのカップル像が多くて初々しい頃の思い出が蘇る感じだったんだけど、潤花ちゃんとは色々経験した上で出会う男と女で、わりと最近の恋愛模様を思い出す感じ。これがもうすごくリアルに響いてくる。

ニーナの「恋と仕事をうまく両立できないのよね」の台詞とかさ〜うん、わかるわ〜!しかもロベルトとはヨーロッパとアメリカで離れ離れでいわば遠距離恋愛というか、いや一度別れて友達以上恋人未満って感じかな…いや私も日本とアメリカで遠距離恋愛を約6年やってたもんで、うわ〜ロベルトもニーナもよく頑張った!!!ってなんか感慨もひとしおでw(私のことはどうでもいいw)

てか、ロベルトにアプローチされてよくアメリカに行けたな!と、もはやニーナに尊敬の念を抱くほど。あんな人に出会ったら離れたくない!って思っちゃうかもw

そういう意味では自分のやりたいことにまっすぐで芯の強い女の子像がぴったりハマってましたね。

親友のパリでの活躍を嫉妬する姿もめっちゃ人間臭くて。
こういう時期って人のことばっかり羨ましくなっちゃうんだよね・・・って、なんかとにかくわかるわ~ってなりました。

あと、ダンスが得意と言われる潤花ちゃん、踊ってるところをまだそんなにしっかり見れてないんだけど、踊ってる時の表情が本当に楽しそうで生き生きしててもうニーナそのものでしたね。

アルマから本番前日に言われる台詞とかもすんごくあったかくてトップ娘役就任をみんなから祝福されているような演出。景子先生あったかいわ〜ロベルトも完全に真風っちに当て書きでしたが、ニーナもまた潤花ちゃんにしっかり当て書きされてましたね。

まか潤コンビと私は呼んでるけど、この2人が今後どんな役やカップル像を作り上げていくのかワクワク。

ニーナは等身大のバレエダンサーの役だったけど、次のアイリーンは一癖も二癖もありそうな役。

どんな引き出しを見せてくれるか楽しみにしてます。


■ヘルマン・クラウスナー:芹香斗亜

今回、一番切なかったのがこのキキちゃん演じるヘルマン。

ららちゃん演じるアルマとしどりゅー演じるラディックと3人で同じ音楽院で学び、ヘルマンはアルマ のことが好きだったけど、アルマはラディックと両思いで、ヘルマンは諦めて、今はユダヤ人であるラディックがドイツから脱出するのをアルマと一緒に画策している、という状況。(認識合ってるかな?)

これさ、好きな人が自分には振り向かないことわかってて、でも音楽のために、芸術のために、自分の命を投げ打つ覚悟で親友のヘルマンを助けるわけですよね。

思うんだけど、アルマはラディックのこと、音楽抜きにしても好きだったのかな~なんて・・・
もちろん、彼の作り出す音楽抜きに彼のことは考えられないのかもしれない。

アルマの台詞で「彼の音楽を聞いたら・・・彼を思い出して」みたいなこと言っていたから、アルマにとってラディックの音楽は彼の一部でありそれも含めてラディックが好きなんだろう。

でもさ、ずっと近くでアルマのことを見てきたヘルマンじゃだめなの?

ヘルマンに音楽の才能があったらアルマは好きになったの??とか色々考えちゃった。

いや、もちろんヘルマン自身が納得してればいいんですけどね。彼にとっては恋愛より音楽を後世に残すことの方が大事なのかもしれない。

でもさ、アルマを見つめる表情や、ラディックを助けた後にラディックがアルマを抱きしめてるときに歌う歌がもうなんかとてつもなく切なくて・・・あの歌めっちゃ良かった。胸が締め付けられました。

SAPAのノアときと似た状況なんだけど、SAPAのときにはちゃんとイエレナと結ばれたのがうれしかったけど、今回はスパイの罪を一身に背負う姿がとにかく切なかったな。

それと、ロベルトにスパイ容疑摘発されて言い合うシーン、良かったな~

こういうまかキキ見たかった~なんか久しぶりじゃない?

アナスタシアはほとんど絡みなくてちょっと寂しかった。今回はガッツリ、でも敵対して憎み合うとかじゃなく、ちゃんと自分たちの信念をぶつけて、解決策を探るという、めっちゃ大人!

そう、今回ロベルトもだけど、このヘルマンも超大人な男で懐が大きくてかっこよかった。自分の欲のためだけに動くんじゃない、周りのことも考えた上で答えを出すところ。

その二人が最後バレエが終わった後にこの件にどう決着をつけるか決断するところ。
熱い抱擁!そして見つめ合う表情がとにかく熱い!
めっちゃよかった~景子先生にまたまた感謝しかない。こういうトップと2番手の関係性をしっかり描いてくれるところ、ほんと好きです。

キキちゃんは切ない役が続いているから次は明るい役が見たいな・・・と思いつつ、次はモリアーティなんだよなw
でも久々の悪役だし、ホームズと直接対決絶対あるだろうからかなり楽しみにしてます!


■アルマ・ミュラー:遥羽らら

ららちゃんがこんなに超絶美女を演じてくれるなんて!初日映像を見たらもう大歓喜!!金髪でスタイルもよくて衣装がどれもこれもめっちゃ似合う!タバコ吸うところもカッコイイし、これぞザ・美女!!!なんか、峰不二子いけるんちゃうか!?とか思っちゃいましたw

この時代、女性も結構タバコ吸ってたんだよね、きっと。マリリンモンローとかも吸ってるの観たことあるんだけど、なんか好きだわ~(タバコはヤニと匂いが嫌いだけど、吸ってる姿は大好物です)
子役とかが多かったのでららちゃんのこういうお役見れてうれしかったな~

ラディックとヘルマンの間で揺れるアルマの表情が本当に良かった。ラディックに抱きしめられた後に見せる、ヘルマンに向ける複雑な表情。きっと彼女にも色んな葛藤があったんだろうなと思わずにはいられない。

あと、ちょっとコメディなシーンもありましたね。アルマに思いを寄せるチャールズとのやり取りは笑わせてもらいました。特に最後の方の「あら、まだいたの」のとこ!

ららちゃんのこんな役、これからも見たいです!!

 

■ユーリ―・バシリエフ:桜木みなと

振付家でありダンサーでもあるユーリ―!今回、めちゃめちゃ色気たっぷりでしたね~
こんなに踊るずんちゃん初めて見たけど、振りの一つ一つから色気が放出されているようで、これはファンの方たまらんやろうな~と思って見てました。

前半はイライラしていたのに、ジョルジュと再会したらもうずーっと笑顔で幸せそうでよかったな~と。確かに、ジョルジュはイケメンだった!

ユーリ―中心でバーでダンサーたちが歌い踊るシーンは暗くなりがちなストーリーの中で明るくなれる瞬間でした。

ストーリー的にサスペンスの本筋には絡んでこないところがちょっともったいなかったのと、最後のニーナとのシェヘラザードは踊ってるところをもっと長く見たかったな~

でも、最後、ロベルトとニーナが再会するところ、ニーナをユーリ―がエスコートするんだけど、そのあとにちゃんとジョルジュもいてよかった!と幸せな気持ちになりました。


■ラディック・ブリーチェク
 ネイサン・ヒューズ
 :紫藤りゅう

天才ピアニストのラディックとロベルトの元上司のネイサンを演じていたしどりゅー!
それぞれ色の違う役をしっかり演じ分けてましたね。個人的にはラディックが好きだったな~

それにしてもどっちも出ているシーンが少ないのがもったいない!もっとそれぞれの役で深めたシーンが見たいなと思いました。全部やってたら時間が足りないだろうからしょうがないんだけど!特に、ロベルトの元上司のネイサンについてはもっと見たかった~
昔のロベルトがどうだったかとか、スパイキャッチャーとしてどういうことを教えたかとか。
ラディックについてはヘルマン、アルマとの音楽院時代が気になる!

サイドストーリーやりませんか?劇団さん??

 

■エーリク・カウフマン:瑠風輝

もえこちゃんのエーリク、めっちゃ好き!!!主人公の相棒役、めっちゃ好きなの!しかも真面目で仕事に一直線で女を知らないあの感じ!24歳なんだっけ?

アルマがチャールズに色目を使ってるときにものすごい目でアルマを見ていたのが印象的でしたw

テキパキと仕事をこなし、ロベルトが逮捕しようか渋ってるときにズバズバ進言するところもいいですね~ロベルトに「君も一度女に溺れてみるといい」って言われてるところも、なんかわかってるのかわかってないのかって感じで、エーリクはむしろこのままでいてほしいな、なんて思ったりw

もえこちゃんのお芝居、すんごく好きなんですよ。滑舌いいし、役をしっかりつかんでいる感じ。そしてなんといっても、ロベルトと並んだ時のスーツ姿がもう絶品!!!

ロベルトとエーリクでなんかバディものみたいんですけど!

もえこちゃん、見るたびにかっこよくなってて、宙組の中でどんどん気になる存在になってきてます。こういう下級生の成長を感じられるのって宝塚の醍醐味だよな~

しかも、もえこちゃんがやってるお役って星組時代に真風っちがやってたようなお役でもあるので、それもあってか、めちゃめちゃ懐かしく見てしまって、今回のまかもえコンビがすんごく好きになりました。

もえこちゃんの将来、楽しみですね~♪


■ジョルジュ・ヤーコブ:泉堂成

ジョルジュが初めて登場したときとか、バーでダンサーたちが踊ってるところとか、とにかくキラキラしててこれは誰や!?と観終わった後プログラムで確認したところ、泉堂成くんということが発覚!しかも105期生!?ついこの間初舞台に立った子たちがもうこんな大きな役をもらうのか!とびっくりしちゃいました。時が経つのは早いね~

とにかく笑顔が眩しく踊ってる姿キラキラしてたので、今後も追って見ていきたいな~
こういう輝く若手を見つけられるのはこれまた宝塚の醍醐味ですね。

 

その他、柚美さん演じるマーサウェリントン子爵夫人の貫禄とマダム感はさすが専科でしたね~

まっぷー演じるペーターは安心安定の心の安らぎでした。あんなホテル泊まりたいわ~ロベルトとのやり取りが良くてほっこりさせられた。

さおちゃんのリチャードはネイサンの回想で出てきたところから、ん?とちょっと怪しいなと思ってたんだけど、やっぱり何かありましたね。

春乃さくらちゃんのシルヴィと聖斗亜くんのオットーの場面は泣かされました・・・この二人も下級生なのにすごいね!今後注目したいと思います。


ホテルが舞台ということもあって一人一人の背景がちょっとずつ描写されて、それぞれが複雑に絡み合っていく模様がよかった!!

ホテルが舞台のストーリーは好きなものが多いな。

さて次はシャーロック・ホームズにショーもあるぞー!!!

ワクワクしながら待ちたいと思います♪

 


ホテルスヴィッツラハウス①~真風涼帆に当て書きされた唯一無二の珠玉の舞台~

2021-05-09 11:33:10 | 宙組
久しぶりのブログ投稿です。

ホテルスヴィッツラハウスのライブ配信見てから、書きたい欲がウズウズ…

私生活が毎日バタバタしすぎてまとまった時間が取れず・・・
(2児の育児は想像以上にテゴワイ・・・はい、初っ端から言い訳ですw)

アナスタシアも書けてないし、SAPAも中途半端なとこまでしか書けてないしどうしようかと思ったんだけど、書かないと後悔する!と、えいや!で書き始め。
(アナスタシアも絶対どこかで書くぞ!!!)

長文、乱文になりそうですが、お許しを!


※以下、ネタバレ含みます!!

 

 

 

 

 


ということでホテルスヴィッツラハウス

いや~ライブ配信見れて良かった~~~!!!

東京のブリリア公演、行きたくてしょうがなかったのに、なんせ期間が短いしチケット取れないしで泣く泣くあきらめた・・・
今は土日しかムリなんやーーーー!!!!!
そしたら、緊急事態宣言で梅芸は中止になっちゃうし、ブリリアは映像撮ってないらしいと聞いて、このまま配信も円盤も出なかったらマジでどうしよう・・・
と絶望しそうになっていたところ、ライビュとライブ配信やってくれるとの劇団の手厚いご対応。

本当にありがたすぎました。
一日の配信のためにセットも組んでくれて、稽古もしてくれて。本当に手厚すぎます。

でもさ、覚悟はしていたけど無観客・・・
いや、もうね、ほんと・・・拍手がないのツラすぎた。
こっちは画面越しに死ぬほど拍手送ったけど・・・
ジェンヌさんたちに届いたかな。。届いているといいな。。。

今まで見てきた舞台がいかに当たり前のものではなかったということに今一度痛感させられました。
これからは舞台一つ一つ、一瞬一瞬を大事に丁寧に観て感じて拍手を送っていきたいなと。

次は絶対劇場行くからね!待っててね!!


ということで、肝心の本編の話ですが・・・

一言でいうと見たいものが全て詰まっていた舞台。
今、欲しているものが全てそこにはあった!

とにかく、とにかく!!真風っちが最高すぎたーーーーーーー!!!

初日からTwitterの感想がなんかすごいことになってたし、初日映像もめちゃめちゃヤバくてすでにHP削られてたけど、、、

いやーもう全ての場面が、一挙手一投足が洗練されててとにかくかっこよすぎるんだ!
なんで男役が好きなの?と言われた時の模範解答のような真風ロベルト様!!!

これよ、こういうの宝塚でしか見れないでしょ!?っていう。
もう、かっこよすぎてため息でるし、体熱くなるし、ゴクリってしちゃうし、ニヤニヤしちゃうし、とにかくたまらんかったーーーーー!!!!!

細かすぎる好きなポイントは後ほど。

あと、ストーリーも好みで、伏線の張り方、回収の仕方、構成、人物の描き方、景子先生が描くヒューマンドラマ、好きなんですよね。
派手な盛り上がりというよりは一つ一つが丁寧に構築されてる。
人間の弱さもちゃんと描いてくれてて、そしてなんといってもトップと2番手をしっかり対立・言い合って衝突させどうやって着地させるかまで描いてくれる。
ヒリヒリする場面ではあるんだけど、これぞヒューマンドラマっていうのが好きなんだな。

あと、戦争ものだとどうしてもドイツ/ナチスが悪く描かれるけど、今回、ユダヤ人とドイツ人が両面とも描かれていたのが良かったな。
ドイツ人側にも一人一人ちゃんとストーリーがあるんだよね。
勧善懲悪なんて現実にはありえない。
そういう人間愛にあふれたところ、好き。

観終わってから気づくこともあって、ロベルトとニーナの「私がもしドイツのスパイだったら~」のくだりの場面。
ロマンティックで好きなんだけど、最後のリチャードの話を聞いてから思い出すと、ロベルトがリチャードみたいになっちゃう可能性もあったわけで、それをロベルト自身が分かっているからこそ、最後の方でエーリクに「君も一度女性に溺れてみるといい」的なセリフになるわけだなと。
それだけロベルトはニーナに惚れていたんだな~と思うと余計にムヒムヒしちゃうんだけどw

あと音楽もよかったな~
個人的にプロローグがめっちゃ好き。
演出もいいしドキドキワクワクする。
そしてなんといっても後半のLives in the theaterは涙なしには見られない!
もう歌詞があかん・・・ファンの気持ちを代弁してくれてるような歌詞。

そう、「客席の片隅で舞台に恋した」んですよ!
いや~もう思い出すだけで泣けてきちゃうな。
芸術を愛する人に突き刺さる舞台ですね。


では全体の感想はこの辺にして、続いて役ごとの感想!


■ロベルト・フォン・アムスベルク:真風涼帆

真風涼帆のために作られ、演じられ、愛される役!
いや当て書きだからそりゃそうなんだけど、もう何から何まで完璧すぎて、しかもそのすべてに説得力がありすぎて、もはやひれ伏したい。
もう真風ファンとしてこんなに幸せなことはありません。
景子先生にひたすら感謝・・・
好きなところがありすぎてもう挙げるのにそりゃ苦労する・・・が、挙げていこう。

・まず幕開き
三つ揃えのスーツに紺のロングコート、ソフト帽、ってもう初っ端から最高すぎるやろ!
しかもまた、声がイイのよ~ロベルト。
落ち着いた声でちょっと低めで。余裕のある感じ。
大勢口でのダンス、曲も相まってプロローグ最高すぎる。


・ニーナと出会い不安そうな表情をする彼女にホワイトチョコのホットショコラ―デを勧める大人の男!その子の一日を悪い日にしない姿勢がなんという紳士!
しかもその後、女性を口説くのには甘いものって教えられたとかなんとか、最初から口説くつもりだったんか!!!ともう大人の余裕かましすぎてクラクラしちゃう。 


・ホテルの最上階のディナーをとナチュラルに誘い、ナチュラルに手にキスをしちゃうやーつ!
なんかもうナチュラルすぎて怖いんだが!!!もうこんな人に出会ったらホイホイしちゃうわ!
(私が出会うことは一生ないw)


・男役のビリヤードタンゴ!
いきなり上着脱ぎ始めてベスト姿!たまらーーーーーん!!!
あのストレートなラインがね、好きなんです。真風っちの肩から脚までのラインが!
んで、キューを跨ぐ振りが最高。んで締めのキメキメバッコーンの目つき。痺れまくった。


・バレエリハーサルの後、ニーナと一緒に踊り始めるところ。
お堅い職業なのにちょっと無邪気な笑顔が垣間見えてキューンとしてしまう。
しかも、意外と結構踊れるロベルト。稽古場で観たときデュエダンかと思ってたけどこの振り、劇中で踊るんや!となる。素敵な振りだったな~
多分さ、ロベルトはドラマとかお芝居とかそっち系の世界も好きだったと思うんだ。
けど、自分の将来を考えたときに自分には向いてないとかって思って諦めたのかな~だからその世界にいる人たちが眩しく見えるのかななんて思ったりしました。
そういう気持ちちょっとわかるので(役者志望とかではないけど)めっちゃ共感してしまった。


・「私がもしドイツのスパイだったら~」のくだりのキスシーン。
いや、もうなに!?めっちゃナチュラル!!!
なんていうか、今回真風っち、極限までリアルを追及してませんか!?
宝塚なんだけど、めっちゃリアルにありそうな感じで、手は添えてるけど見えそうなキス!
このドキドキが今後加速してしまう・・・
ほんでもって、上手いこと相手の質問をかわして、自分のペースに持っていく・・・
大人の男すぎる~こんな人に騙されてみたい・・・
でも自分が自分じゃなくなりそうだ。。
ニーナはすごいよ。こんな人に出会ったのに自分の夢にまっすぐになれるんだもん。


・エーリクからヘルマンをまだ逮捕しないのかと言われる場面。
あの紺スーツだけでもたまらんのに、そこでタバコを吸い始めるロベルト。
このタバコを吸う一連の動作がもうね、オ・ト・コ!
私キスシーンフェチだとずっと思ってきたんですが、今回タバコ吸いフェチだと思い知らされました。
あの、タバコ吸い始めて頬をすぼめて吸って、煙吐いてちょっと上向いたりするの、
もうかっけぇよぉおおおおお!!!
しかもこのときちょっとイラついてるのも、なんかイイんですよね。もはや何でもかっこよく見えてくる始末。
エーリクは八つ当たりされててごめんよwイケメンだから許してあげてw


・親友からの手紙で落ち込んで飲んだくれたニーナを部屋まで送って行って、話を聞いてあげて、慰めてあげてその後ベッドに・・・のシーン。
いや~もう心臓バクバクが止まりませんでした。体温の上昇を抑えられなかった。
まずね、ポロポロ泣くニーナを優しく頬を撫でるとこ。
手の甲側の指で撫でるの!めっちゃ美しすぎる!!
相手のことを愛おしいと思ってることが伝わりすぎてもううひゃ~~~~って感じで、その後ナチュラルにベッドに誘導、からの・・・カーデガンスルっからの、雄の目つき(なんなのっこの目は!!!)をニーナに向けつつネクタイを緩めるところ・・・
肩に手を添えて、ニーナのリボンをしゅるしゅる・・・しゅるしゅる・・・(エンドレス反芻)
そしてゆっくり身体を支えながら押し倒す・・・
そこに一切の焦りはない、美しくて絵画のような映画のような名シーン。
相手のことを包み込みながら大事にしながらこの流れ・・・
もう完璧以外の何物でもない。
なんなんでしょう。もうほんっとに!こんなの見たら現実には戻れなくなりそうだ・・・

・バレエ終演後の、ヘルマンとの熱い抱擁。
もう、このシーン大好き。あの固く抱き合ったときに、ロベルトが腕でぎゅっとして、そのあと目を見つめる二人の表情が胸熱すぎた。
分かり合ってる。この二人完全に分かり合ってる。そのまんま、信念を同じくするまかキキやん!
景子てんてー(T0T)ありがとう。。。もう感謝しかない。


・アメリカに行くことを決意したニーナにやんわりと振られるが、クリスマスカードを送ってもいい?と言うところ。
なにそれ、なんかいきなりかわいくないですか?
クリスマスカードっていうところがもうなんか、めっちゃ欧米の紳士だ~
うん、クリスマスは特別だもんね。
でもさ、ここで変にしつこく追っかけるわけでもなく、内心はめちゃめちゃ寂しいし離れたくないはずなのに相手の幸せを願って送り出すところ。
好きや~真風っちって結構こういう最終的に女性側の意思を尊重して決して束縛しないという役、めちゃめちゃ似合うよね。ダニーといい、ディミトリといい。
そしたらちゃんと女性は戻ってくるんですよ!!!
男性陣、ここはしっかり観といた方がいい!束縛してもいいことないよ!(誰目線w)


・ニーナと再会してエーデルワイスを送るロベルト。

出会った場所、このホテルで再会するというところが何とも粋で彼らしい。二人だけの"大切な思い出"がある場所。

最後に告白して、ニーナと抱き合った時のロベルトのなんとも幸せそうな顔が印象的で忘れられん。
お堅い職業だからこそ、こんなホッとできて自分自身のままでいられる居場所が彼にも必要だったんだろうなぁ。
この日のために1か月休まず働いたところもなんかかわいくて。もう最高でした。


・爽やかフィナーレ!!!
なんか白基調で夏を感じさせる衣装でよき。デュエダンはお芝居の続きみたいで!
今回は久々にリフトもあって幸せ感満載でした♪ダンスも合っていたので次のショーもますます楽しみ!


ということで、たくさん書いたけど、大人な余裕を感じさせる男でお堅い職業なのに、所々温かみを感じさせる表情やしぐさ、そして一瞬にして雄になるそのギャップにとことん落ちまくりました。。


真風っちだけで書きすぎたのでw、続きは次回。


まどかちゃんへの想い

2021-02-19 11:38:00 | 宙組

宙組アナスタシアの公演も残り少しとなりました。

宙組トップコンビまかまどが見られるのもあと少し


まかまど、そしてまどかちゃんへの想いを今書き記しておかないと後悔すると思い書き始めました。

(アナスタシアの感想もまだTwitterでしか呟けてないんだけどこれは千秋楽後にちゃんと書きたいと思います。)


私はスタンスとして、まかまどはもちろん好き。だけど星組時代からわかばちゃん、風ちゃん、あーちゃんなどと組んできた姿を見てきた身としては真風っちの隣がまどかちゃん以外あり得ないとまでは思っていない感じです。

まかまど就任前にうららちゃんかまどかちゃん、どちらがトップ娘役になるか?という話題で持ちきりだった時も個人的にはどちらになってもそのコンビでしか見られない真風っちが見られると思っていたのでどちらが絶対いいという気持ちはなかった。

どちらがなっても新しい化学反応見られると思っていた。


そしてまかまど就任が決まった。

一体どんなコンビになるんだろう?とワクワクドキドキしていた自分を思い出す。

ヴァンパイア・サクセションで一度組んではいてその時は歳の差カップルだったけど、この先どんな関係性で行くんだろう?と未知数だった。



そんな中、トップコンビとしてウェストサイドストーリーから始まった。

初めてまかまどというコンビの可能性をものすごく感じた公演だった。


コンビとしてこんなにもピュアな雰囲気を出せるのか!と。

大人の駆け引きを知らない、まっすぐな愛。


真風ファンとしては真風トニーがめちゃめちゃ新鮮でこんな引き出しもあったのか!と初めは戸惑いながらもその魅力に今まで以上にどんどん引き込まれていったことを覚えてる。

2番手時代は大人な色気があったり威厳のある役だったり、星組時代はヘタレや人外だったりそんなイメージが多かったけど、トニーはそのどれでもない、やんちゃだけど頭がちょっとお花畑で突っ走っちゃう青年で、こんな真風っち見たことない!こんな演技できるんだ!とかなり衝撃だった。

あれはトニーの役そのものがそういう青年像っていうのもあるけど、やっぱりまどかちゃんのマリアとだからっていうのも大きかったと思う。

まだ何も知らない夢見る少女だけどいざとなったらとことん強いマリア。

新しい引き出しを見つけるきっかけとなったのはまどかちゃんだったのかなと。



その後の博多座 黒い瞳もすごくよかった。

真風ニコライはお坊ちゃんだけど芯が一本通った青年。色気は封印。

まどかマーシャは本当に可憐で可愛くて、でも彼女もまた精神的に強い。

時代に翻弄されながらも成長して強くなっていく2人の姿が素晴らしかった。

最初の頃は個人的にこんな爽やか青年を演じるのか!ってちょっと戸惑ってたんだけど、だんだんそれがすごくクセになってきて、そういう役も真風涼帆の一部となっていくのがとても嬉しかった。



そして極めつけが今回のアナスタシア。

真風ディミトリは詐欺師だけど心根はまっすぐで、自分の幸せより他人の幸せを優先できる青年。

まどかアーニャは自分にまっすぐで目的に向かって行動できる芯の強さを持ちながらもどこか寂しさを抱えた少女。

喧嘩しながらも距離が縮まっていき気づいたら、あの人が心の中にいた的なね。


本当にね、まかまどはピュアがよく似合う。

心がまっすぐであることの説得力がある。

こんな真風っちを見られたのはまどかちゃんとだからこそだと思ってます。



そしてまかまどで一番好きだったのがデュエットダンス。


本当に幸せを具現化したかのような2人のダンスは見ているだけで涙が出ました。

私の中では異人たちのルネサンスのデュエダンが至高でもう世界で一番好き。

最後のアナスタシアではお互いを慈しむような幸せな表情。

その一分一秒を惜しむような2人に涙が止まらなかった。


2人のデュエダンを見ている時の幸福な気持ち…そんな宝物を残してくれただけで感謝しきれない気持ちでいっぱい。

本当にありがとう。



まどかちゃんはこれから専科を経て花組に行ったらどんな役を生きるのかな?

最近大人っぽくなったと言われるし、実際そうだと思う。

でも個人的にはまどかちゃんの武器はやっぱり少女力だと思ってます。

大人になりきる一歩手前の女の子が女性として強くなっていく、一番輝く時を演じるのが抜群に上手い。


もちろんそれ以外にもこれから色んな魅力をを身につけて唯一無二の舞台人になると思う。

その姿を側で見られないのはただただ寂しいけど、これからも舞台で輝き続けることを祈ってます。


きっと大丈夫。

安心していってらっしゃい!!



これ以上ないキャスト!宙組FLYING SAPA 初見感想②

2020-08-15 12:13:41 | 宙組

梅芸千秋楽から4日経ちますが、まだまだサパのことばかり考えています。。

しばらく抜け出せそうにありません。。(^^;)


ではでは、前回に引き続き、FLYING SAPAの感想書いちゃいます!

ネタバレを含みますのでこれから見ようと思ってる方はご注意ください!

 

 

 

 

 


今回は主要キャストと登場人物の関係について!


いや~まず言いたいのが、今回のキャスト、すべての役がビタっ!とハマってましたね。

どの役もこの人じゃないと!っていう感じで、他の人だと考えられない!!

FLYING SAPAをアニメ化とかしても面白いだろうなぁって思ったんだけど、

絶対に、オバクはこんなんじゃない!!ってなりそうだなぁと(笑)

やっぱり今回のキャストだからこそできた作品なんじゃないかと思いました。


ではさっそくいってみよ~!

 

■オバク/サーシャ:真風涼帆

いや~もうね、、、見たかった真風っちがそこにいました。

一幕の気怠くて何も興味のない、他人の夢に入っては起きるを繰り返す世界に
うんざりしていて、コーヒーとニュースくらいしか気を休めるものがないという
あの抜け殻のような目に生気のない姿・・・

似合う!!とてつもなく似合う!!!

アンニュイで何を考えているのかわからない・・・空虚な感じの雰囲気がたまらなくカッコイイ。

そんでまた、衣装が似合うんだわ!

個人的に好きなのが(全体的に好みなんだけど)、兵士時代の白いフード付きのコート姿と、

なんといってもボロボロのニット姿!!!

なんなんですか、あの包容力は(☆o☆)

あの肩幅・・・どこからどう見ても男…あんな包容力、そんじゃそこらの男じゃ出せないって!

ほんで、あんな姿でイエレナとシーツの中で・・・(モゴモゴw)だったり、

ミレナを膝枕してあげたり、もうね・・・目がいくつあっても足りん!!!

配信で1回しか見れてないのがもどかしい。舞台で穴が開くほど見たい!!!

そして1幕の空虚な存在からミレナと関わることで

過去の記憶や自分のアイデンティティに興味を持ち探求していく。

この1幕から2幕にかけての心情の変化、

そして最後に訪れる自分自身の過去に触れての感情の爆発、見事に演じ切っていました。

画面上からでも総統01との対峙シーンでは心の叫びが伝わって震えました。

こんなに感情の内面を大爆発させる役は「日のあたる方へ」以来かなと思うんですが、

あの時からさらに磨きがかかって、内面の複雑な葛藤が表情に滲み出ているようで、

それを見ているだけで気づけばポロポロとこちらまで涙が流れました。

いや~この演技はぜひ生の舞台で味わいたいなぁ。(東京取れるか…それが問題だ。。)


あと、1幕から2幕にかけてのオバクの変化も好きなんですよ。

この作品、演出的には宝塚らしくないと言われてますが、

人間関係の描き方は実に宝塚らしいな~と個人的には思いました。

SFという世界設定だからこそ、余計に宝塚的な人間関係が際立つなと。

オバクとミレナの関係性っていわゆる「Boy Meets Girl」的なピュアな話だと思うわけです。

実際、オバクは精神的には「4歳児」なわけで、

そこで初めて出会う、自分を別の世界に連れて行ってくれるミレナに

困惑しながらも興味を持っていく過程が実にピュアで観ていて微笑ましかった。

後半の旅の途中で休憩しているときにオバクがミレナにネックレスで手品をするところなんか、

もうなんか、ピュアだな~って。

なんだろ、もうなんかジブリ作品を見ているときのような感情?

オバクが確実に情緒的な感情を手に入れていることが緻密に描かれていたと思います。

過去を知るイエレナやノアが出てくることで内面的には複雑になっていくけど、

でも他の人に過去こうだったと言われて過去の自分を知っても、

それを現実として生きていなければやっぱりどこか他人事のようになってしまうんだろうな。

過去のことを聞いても何も感じない、憎しみなんかの感情も生まれない、みたいな台詞があったけど、

過去を、記憶を消されるとはそういうことなんだ、とオバクの寂しさはやりきれないですけどね。

(だからこそイエレナの視点で見ると大変辛く切ないんだけども…)

2幕に実際に記憶を取り戻して、サーシャとしての記憶がよみがえりますが、

ここのサーシャがまたよかった!!!

なんで、こんなに好青年を演じるのがうまいんだー!!!

もうね、こういう真風っちの二面性のある演技がほんと好きなんですよね。

いや~もうウエクミ先生、わかってらっしゃる!

こんなにビタっとハマる役に出会えるって本当に奇跡みたいなことですよね。

真風っちはロミジュリの死もそうですけど、役に恵まれてるなぁと思います。

真風涼帆といえば…という役がちゃんとあるっていうのは本当にありがたいこと。

間違いなくこのオバクも代表的な役になったのではと感じます。

 

■ミレナ:星風まどか

総統01の娘で自己破壊願望があり、サパに連れていけという少女。

こういう何をしでかすかわからない女の子、まどかちゃんにピッタリでしたね。

少女と大人の女性の狭間にいる不安定な感じが実によくハマってました。

今回、ほとんど笑わないし、葛藤してたり苦しんだり、そういう場面が多かったけど、

元気系の演技よりこういう演技の方が私は好きかな。

ツンケンしてるけど、どこか不安そうで、オバクの膝にもたれかかる安心した表情が印象的だった。

ミレナは地球時代の記憶が消去されてるから、オバクよりも記憶を保持している時間は長いとは思うんだけど、

その分、ブコビッチから総統01に変わっていったその姿を誰よりも近くで見ていて、

その孤独さを理解しているのはミレナだけだったと思う。

だからこそどうにもできない自分が嫌で死にたくなったのかなと。

でも最後は、ブコビッチに対してもちゃんと答えを出せたゆえのあの行動だったのかなと。

今までは実験に従うだけだったのが、最後にアクションを起こした。

あれをできたのはやはりミレナしかいない。娘としても、後継者としても。

ミレナもこの物語中でちゃんと成長してましたね。

最初の自暴自棄な姿から最後の一人の女性としての姿への変化、素晴らしかった。

あと衣装もよくハマってた!

娘役のタンクトップ姿も新鮮だったし、

サパへ行く途中のあのフード付きのちょっと変わったサバイバル服(?)みたいなのがめっちゃハマってた!

今回、みんな衣装いいよね~

ああいう衣装がハマるとSF作品として違和感なく世界に入り込める!

 

■ノア:芹香斗亜

サパで暮らす精神科医で反政府組織の一員。オバク/サーシャの過去(反政府時代)を知る人物。

穏やかでサパを目指すときも全員必ず連れていく!と正義感溢れた人物。

サーシャのことを忘れられず、総統01に復讐することに執着しているイエレナを側で見守りずっと支えている。

この優しくてあったかい役のキキちゃん、良かった~

個人的にキキちゃんのこういう優しい役、好きなんですよね。

なんだろ、本来のキキちゃんの人の良さが滲み出てる気がして。

ノアは過去が一番不明で、なぜ反政府組織にいるのかも明かされてはいない。

推測ですが、やっぱり精神科医として人の精神と向き合ってきた身としては、

総統01の精神をコントロールするっていう考え方にどうしても賛同できないんだろうなと。

そういう意味では過去の回想には出てこないけど、サーシャのパパ、ロパートキンとも

近しい関係だったのかな?なんて妄想してしまいますね。

 

あと、反政府時代のサーシャとノアの関係性がどうしても気になるので、

ここだけスピンオフで作ってくれないかな~なんて!(絶対無理そうですが)

舞台化しなくても脚本だけでもいいので!ウエクミ先生お願いっ!

絶対、サーシャとノアって名コンビだったと思うんですよ…(すでに脳内妄想w)


それに個人的にイエレナの側にノアがいてくれてよかった…と心から思いました。

じゃないと、イエレナが辛すぎるよ…(ToT)

 

■イエレナ:夢白あや


いやー今回一番感情移入してしまったイエレナちゃん。

サーシャと過去、恋人関係にあり婚約目前だった時に悲劇が起こる。

その後、水星についてからは反政府組織としてサーシャやノアたちと活動するが、

サーシャが捕まり記憶が漂白されてからは、サーシャを探すとともに総統01の命を狙っている。

夢白ちゃん、本当に役を生きてましたね。

噛みつきそうなほど鋭くて全てを拒絶して復讐に生きるその姿・・・

また細いのが痛々しくて切なくて…

オバクが自分の過去を知るためにイエレナと寝るわけですが、

オバクからすると何の感情もなく単純に手段として寝てるだけなんだけど、

イエレナにとってはこれで少しでも思い出してくれれば…

って微かな望みにかけてたんだろうなぁ…と想像するだけでも涙が出そう。

でもその後も自分のことを思い出す気配は全くないわけで…

どうにもできなくてそうなった原因の総統01を恨むことしかできない・・・

うー辛すぎる。。。

イエレナは過去を背負って生きるとは?っていうことの象徴的存在だと思うんです。

過去を背負って生きるってこんなに辛いんだよ?

それでもこの方がいいの?って問いかけている気がする。

一見、オバクは記憶を消されてる分、楽なのかもしれない…

でもそれはそれで空虚で自分がわからなくて、何とも言えない寂しさがある…

イエレナとオバクは対比的な存在だなぁと思いました。

こんなに辛い思いをしているイエレナですが、

最後はずっと側で見守ってくれたノアと一緒になって子供もできる。

本当に良かった…

過去は確かに辛い、

でも捕らわれるのではなく前を向いていくとまた別の「希望」があるよ…というメッセージかもしれない。

 


そうそう、FLYING SAPAの終わり方について色々と議論の余地があるようです。

個人的な解釈としては、総統01をミレナが殺して一旦、決着はつきましたが、

オバクの中ではポルンカの違いを作らずある意味平和な管理社会と、

地球時代のまた争いが起こるかもしれない、けど違いを認めて生きる民主主義の社会と、

どちらが良いのか最終的な結論は出ていないのかなと思いました。

だからこそ、第三の道、水星を出るという決断をしたのかなと。

それが本当に彼らが言うように「希望」のある手段なのかは誰にもわからない。

現代を生きる私たちからすると無謀にも見える。

ただ、それを選ぶ「自由」があるということ自体が「希望」なんじゃないか、と私は理解しました。

まだ1回しか見てないから、もう1回見たらまたいろいろ気づくことがあるかも?

ミレナはミンナと融合した後、どうなったのかも気になるところですが、

ナレーションで「人類はミンナから解放された」とあったので、

てっきりミレナもミンナと融合したけど、そのあと分離されたのかなと単純に思いました。
(ただ、融合する技術はあっても人格を分離する技術もブコビッチが開発していたかは謎だ…)

そういう部分を脳内妄想して楽しむのもまたSFの楽しみの一つですね☆

 


ということで、長くなりましたので、

次回はその他のキャストについて書きたいと思います!

しばらくはサパの世界から抜け出せないな・・・

 

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ついに到達した!宙組FLYING SAPAの世界 初見感想①

2020-08-12 14:37:27 | 宙組

久しぶりの投稿です!!!

 

昨日、千秋楽を迎えた宙組 梅田芸術劇場公演 FLYING SAPA-フライング サパ-

今回はなかなか関西方面に行くことも叶わず、ライブ配信で観ました。

本当に本当にこの日が来るのを待ちわびてた!!!

千秋楽まで無事に公演できるのか・・・

今まででこんなに毎日緊張して過ごした日々はなかったな。

それは出演者の宙組生も同じで私なんかの比ではないほど、

毎日不安と重圧に押しつぶされそうだったんじゃないかな…

と千秋楽の挨拶で感じずにはいられなかった。。

やり切った達成感とどこかホッとした安心感とそんな思いが表情に出ていた真風っち。

本当に、本当に・・・千秋楽を迎えられてよかったね。

この言葉に尽きる。

東京公演もあるけど、まずは体も心もしっかり休ませて英気を養ってほしい。

 


さてさて、それではFLYING SAPAの感想を書いていきたいと思います!!

以下、ネタバレしてるところがありますので、
真っ新な状態で東京公演を見たいという方はご注意ください!!

 

 

 

 

 

 

まず、ストーリー!

宝塚では珍しいSFのお話ということで・・・

公演の解説が発表された頃からどんな風になるのか!?と、

映画、アニメ、漫画の中でもSF好き・異世界好きの私としては気になっていたのですが・・・

ストーリーとしては比較的わかりやすいSF設定でしたね。

設定としてはこんな感じ。

『全世界大戦で地球上に住めなくなり、地球を脱出した人類は水星に移住。

 過酷な環境のため生命維持装置「へその緒」をつけていないと生きていけない。

 「へその緒」は生命維持だけでなく、秩序を保つため人間の精神データを収集しており

 そのデータは政府が管理する中枢データベース「ミンナ」に集約され、

 攻撃的だったり反政府的な思考を持つ人間は未然に捉えられ記憶を漂白される。』


SFの話としてはよくある形だけど、やはり水星という舞台が斬新。

それも全世界大戦の原因が太陽の核融合反応が弱まったことが原因なのだから、

太陽に近い水星を目指すのは当然だな、ウエクミ先生よく思いついたなぁ~と感心してしまいました。

またね、「へその緒」が上手いことできてる。

これがないと生きていけないけど、その代わりに精神データを収集して思考を管理するよ、っていうね。

これってまさに、スマホで便利になっていくけどその代わり個人情報ちょうだいね、の究極の形。

皮肉もこめてるんだろうなぁとか思ったり。

管理されたくないなら壊せばいいんだけど、それだとこの世界では生きていけないよっていうね。

うーん、よくできている。

こうやって思想や文化を統一することで争いは一切起こらないポルンカ。


非常によくできた設定だと感心する一方で、一つだけ欠けている部分があるなぁと思ったことが。

思想や文化における「違い」を排除することは盛んに説明されていたけど、

フィジカルな面での「違い」を排除することに関しては何も説明がなかったな~と。

演出的にやはり難しいからか、それを入れると話がややこしくなるからか、

そもそも構想になかったからか、真相は演出家本人にしかわからないけど…

へその緒の機能により葉緑体の膜のようなもので人体を包む、的な説明があったから、

フィジカル的な違いを排除することもある程度可能な気がするけど・・・
(まぁ実際には舞台で表現するのが難しいよね。。。)


それはいいとして、ポルンカの設定をしどりゅー君演じるスポークスパーソン101や
すっしーさん演じるタルコフなどなど出演者が説明してたりするんだけど、
あまり説明台詞っぽくならず、それでいて例えなどが入ることでスッとすぐに理解できたから素晴らしいなと。

ポルンカの設定が頭に入ればもう後はこっちのもの。

というか演出家の手のひらでコロコロ~ですねw

なぜ、オバク、ミレナの過去は消されているのか?

本当はだれなのか?

サパには何があるのか?

謎がどんどん解き明かされていくと同時にこの世界にどっぷり浸かってしまいました。

最後、総統01とオバクが対峙するシーン、そしてそこで見せられる記憶の数々たるや・・・

もうね、、、精神的にエグられました…

出演者の熱演に感動するとともに、提示されたテーマの重さ、

そして簡単には答えは出させない、見てる側にも考えさせる姿勢に、

終わってからしばらくサパのことを考えてしまう。

それだけ精神的にズーンとくるインパクトのある作品。

でも、現実から目を背けちゃダメなんですよね、きっと。

「逃げちゃだめだ!!!」(唐突なエヴァw)

実際にFLYING SAPAの世界で起こってることは我々の現実世界ともリンクする部分があって、

過去がどんなに辛くても、悲惨でも、逃げずに受け止めて共生していくしかないってことなのかなと。

まぁ、そんなに簡単に答えは出ないっす。

実際に、ポルンカに近いような独裁体制の国ってあるしね。

それが全て間違いだとも言えない。

違いを認めて共生・共存していくしかないのかなと、自分なりに理解しました。

 


それにしても、ウエクミ先生が描く作品はいつも観終わった後「重いな…」となり、

わりとド直球に重いテーマを投げつけてくるんだけど、

先生はそういう路線がやはり好きなのかな~

SFだと重かったり哲学的なテーマの作品って多いけど、

わりとエンタメっていうオブラートに包まれて、

単純に面白い!けど考えさせられる!っていうのが多い気がする。

けど、先生はド直球で勝負してくる。

でもそういう作品、私は好きです。

宝塚ファンの中では好き嫌い別れるだろうけどね…

個人的には重いテーマを投げつけられて、

そこにどっぷりつかって考える時間が結構好きだったりするので

今回のFLYING SAPAも思う存分に終わってからもサパの余韻に浸って考えております。

他のSF作品とのリンクだったり、オマージュかな?とか考えるのも楽しいしね。


他の人も書いてたけど、総統01が考えてた「ミンナ」に貯めたデータベースを

ミレナの中で一つの人格に融合させるシステムって、

エヴァンゲリオンの人類補完計画と考え方的には一緒だよな~と。

現実の人間の醜さに絶望した科学者っていうのは、

そんな人間の欠陥を補おうと科学者としての技能をフル活用して

理想の形ってものを目指したくなっちゃうのかな。

でも、人間って完璧な世界では現実を現実として受け止められないんだとか。

これはマトリックス リローデッドで語られてるんだけど、

人間は不完全な世界でないと生きていけないらしい。人間そのものが不完全だから。

その不完全性こそ人間らしさだと認めて、あらゆる違いと共生していくことが

FLYING SAPAの最後でいうところの「希望」なのかな~とか考えたりしました。

SFは色んな作品との共通点や違いを見つけて自分なりに解釈するのが楽しいんだよなぁ~

ということで、完全にサパにハマっておりますw

まだ1回しか見れてないから、早く円盤がほしい!!!

 


ストーリーのことばかり書きましたが、他にも特筆すべきは音楽と映像!

三宅純さんのなんとも宇宙っぽい哲学的な音楽を聴いただけで

ポルンカにトリップできるところが素晴らしい。

そして逆に青木先生の作られた地球の曲がまた素晴らしい・・・

まっぷー演じるテウダやキキちゃん演じるノアが歌うんだけど、

なんか心が洗われるというか情緒的で心に響く。

対極的な音楽の使い方、素晴らしかった。

そして映像。こんなにうまく映像を取り入れた作品、宝塚ではなかなか見たことない!

リアルで残酷で生々しい、でもSF作品には欠かせない映像演出だと思った。

舞台でここまでやるの、ほんと恐れ入りました。

キャストについては書きたいことがありすぎるのでまた次回!!!

でも一言だけ…真風オバク、最高っした!!!見たいアナタがそこにいました。(詳細は後日w)

久々にこんなにブログで感想を吐き出せるのが楽しくてしょうがない!

 

宝塚でなかなかここまで骨太の作品には出会えない。出会えたことに感謝。

トップコンビに歌がなかったり、ダンスナンバーがなかったり、

演出的に宝塚らしくないと言われる本作ですが、

個人的にはこんなにどっぷり浸かれる作品にめぐり会えたこと、

それを宙組のみんなが演じてくれたこと、

そしてこの時期に無事に公演できたことすべてに感謝しかありません。

本作品の上演に関わってくれたすべての人にありがとう☆

 

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