ずっと遠くから見てた向こう岸。
対岸で戯れる人を
羨ましく見てるときもあったけれど
こっちの岸で楽しむ方法に慣れ過ぎた私は
橋を渡ろうとさえしなくなった。
それでも
「あの橋の上で会いましょう」
と約束をすれば
たちまち
なんの未練もなく
こっちの岸に別れを告げようとする。
久しぶりに橋の上に立つと
新鮮で
そこが心地よくなる。
長い橋もいつかは終わり
向こう岸が見え隠れ。
そこで
初めて迷いだす。
渡り切るのか
戻るのか。
私は手を引かれるままに
委ねようとするのに
答えは自分にゆだねられる。
どんなことでも
どんなときでも
橋の上に居続けることはできないんだなぁー。
大人になってわかったのは
それくらぃかもしれない。