帰ってきた“いつまでかけるか”

マイペースに日常を暮らす。

小説「近未来式時計」第2章~イッテンまで~その3

2013-03-16 08:28:54 | 小説
「そうそう。」と言って、ニジ-ネの父は
そこで急に思い起こしたのように、ある懐中時計を取り出して
「ちょっとばかり見てくれよな。」と可憐に渡した。
「俺が、その昔買った時計なんだがね。」可憐は時計職人としての自分は
まだまだヒヨコだと思っていたが、それでも、その時計に何かを感じた。
「実は俺もお嬢ちゃんと同じように何かあると思うんだ」
でも、これは時計職人を目指しているキミにだったら、と言って
可憐に、その懐中時計を預けると言ってくれた。