梅津和時 KIKI BAND " DOWSER tour 2nd Act"

1999年、梅津和時がアフリカ・ツアーに際して組織したグループ（梅津-as, b-cl, etc、鬼怒無月-g、早川岳晴-b、新井田耕三-ds）は、その後KIKI BANDと名乗りその後も継続して演奏活動を続けるようになる。結成から通算5 枚のCD作品をリリース。その雑食で何でもあり、シニカルにしてストレー ト、無骨にして官能的なその音楽性は音楽ジャンル／老若男女／地域性／民族人種を問わず多くの音楽ファンをシビレさせている。2005年、ドラムが新井 田からジョー・トランプに交替、KIKI BANDに新風を吹き込み、新たに録音された"Dowser"(ZOTT records)は、一皮むけたKIKI BANDの新たな出発点と言っていいだろう。梅津・早川・鬼怒がほぼ均等に作曲を手掛け、各ミュージシャンシップの元にKIKI BANDのものにしてゆく、というリーダー梅津の柔軟な協働作業の発想は、KIKI BANDのサウンドを、より自由で力強いものにしている。それはライブを観ていただければ一目瞭然。KIKI BANDのライブ未体験の方は騙されたと思って足を運んでいただきたい。ライブの帰り道に「騙された」とは、かなりの確率で思えないはずなのである。
沼田　順　ダウト・ミュージック主宰