ロシアの宇宙船が、軌道上のステーションに到着した。
世界初の女子高生宇宙飛行士二人が、ハッチをくぐり居住部へと進む。
ヘルメットを外し、長い髪を結んだゴムを外す、伊谷由奈夢(いたにゆなむ)と朝凪紗葉(あさなぎさえは)は、選ばれた二人だった。
「第一フェイズ完了」
紗葉は、任務の進行を手元の端末で確認した。
「いよいよ第二フェイズだけど… 心の準備はいい?」
由奈夢は壁を蹴る反動で紗葉に近づいた。
そう、この瞬間のために私たちは、ここに来たのだ。
くだらない世界。意味のない世界。
そう、この計画は地球人類の中から選ばれた数百名を外宇宙に逃がすのが目的。
もうすぐ偉い政治家や、その家族、一部の金持ちを乗せたシャトルが、このステーションにやってくる。
このステーションは、今いる制御室兼居住部を中心に、一方は外宇宙航行船に繋がり、そのもう一方は地球の主要都市全てを焼き尽くす事ができる攻撃システムに繋がっている。
本来は、全ての作業はオートで行われるはずだった。
ゴミどもを乗せたシャトルが地球を脱出した後、全世界は炎につつまれる。
すべて世界機構の中央コンピューターをハッキングしてわかった事。
ほかにもいろんな技術が隠蔽されていた。
そういった技術が一部のゴミにより独占されてたんだ。
日本の女子高生なめんな。
ARモニターの中にシャトル接近を知らせる表示が…。
この瞬間のために、計画を書き換えたんだ。
窓の外には、先程強制分離させたロシアの宇宙船が見える。
ここまで連れてきてくれた他の宇宙飛行士には悪いけども、男なんて必要ない。
世界機構が隠蔽した情報の中には、女性同士で子孫を残す方法もあった。
男の存在価値はゼロになったんだ。
男だけじゃない、争いばかりおこすくだらない世界にも…
ただ、ただ紗葉がいてくれたらいいんだ。
可愛い紗葉。
愛おしい紗葉。
私は紗葉にキスをした。
第二フェイズのスタートボタンを押す。
攻撃システムからまばゆい光があふれ、ゴミどもを乗せたシャトルを、ロシアの宇宙船を貫き地球に降り注いだ。
大人も子供も一瞬で蒸発した。
その光は、驚くほど神々しく美しいかった。
紗葉の美しい顔に光が反射する。
「泣いてるの?」
「ううん、うれしいの…」
……………………
デビットは、スティーブの腕に抱かれて離れてゆく地球と宇宙ステーションを見ていた。
世界機構のコンピューターに、偶然アクセスする事ができた二人は、計画の全ても、日本の女子高生達がしようとしてる事も、把握する事ができた。
愛する二人は、二人だけの世界に向かうために、外宇宙進出用の大型宇宙船に乗り込んでいたのだ。
宇宙ステーションの二人には悪いが、すでにこの船が外宇宙に向かってることがわからないように隠蔽処理を施しておいた。
「愛してる」
二人はキスを交わした。
なんせ男同士で子孫を作る発明なんて、すでにあるんだから。
女なんて存在価値は無いのさ。
長きにわたる地球の歴史は、こうして幕を閉じた。
終わり
世界初の女子高生宇宙飛行士二人が、ハッチをくぐり居住部へと進む。
ヘルメットを外し、長い髪を結んだゴムを外す、伊谷由奈夢(いたにゆなむ)と朝凪紗葉(あさなぎさえは)は、選ばれた二人だった。
「第一フェイズ完了」
紗葉は、任務の進行を手元の端末で確認した。
「いよいよ第二フェイズだけど… 心の準備はいい?」
由奈夢は壁を蹴る反動で紗葉に近づいた。
そう、この瞬間のために私たちは、ここに来たのだ。
くだらない世界。意味のない世界。
そう、この計画は地球人類の中から選ばれた数百名を外宇宙に逃がすのが目的。
もうすぐ偉い政治家や、その家族、一部の金持ちを乗せたシャトルが、このステーションにやってくる。
このステーションは、今いる制御室兼居住部を中心に、一方は外宇宙航行船に繋がり、そのもう一方は地球の主要都市全てを焼き尽くす事ができる攻撃システムに繋がっている。
本来は、全ての作業はオートで行われるはずだった。
ゴミどもを乗せたシャトルが地球を脱出した後、全世界は炎につつまれる。
すべて世界機構の中央コンピューターをハッキングしてわかった事。
ほかにもいろんな技術が隠蔽されていた。
そういった技術が一部のゴミにより独占されてたんだ。
日本の女子高生なめんな。
ARモニターの中にシャトル接近を知らせる表示が…。
この瞬間のために、計画を書き換えたんだ。
窓の外には、先程強制分離させたロシアの宇宙船が見える。
ここまで連れてきてくれた他の宇宙飛行士には悪いけども、男なんて必要ない。
世界機構が隠蔽した情報の中には、女性同士で子孫を残す方法もあった。
男の存在価値はゼロになったんだ。
男だけじゃない、争いばかりおこすくだらない世界にも…
ただ、ただ紗葉がいてくれたらいいんだ。
可愛い紗葉。
愛おしい紗葉。
私は紗葉にキスをした。
第二フェイズのスタートボタンを押す。
攻撃システムからまばゆい光があふれ、ゴミどもを乗せたシャトルを、ロシアの宇宙船を貫き地球に降り注いだ。
大人も子供も一瞬で蒸発した。
その光は、驚くほど神々しく美しいかった。
紗葉の美しい顔に光が反射する。
「泣いてるの?」
「ううん、うれしいの…」
……………………
デビットは、スティーブの腕に抱かれて離れてゆく地球と宇宙ステーションを見ていた。
世界機構のコンピューターに、偶然アクセスする事ができた二人は、計画の全ても、日本の女子高生達がしようとしてる事も、把握する事ができた。
愛する二人は、二人だけの世界に向かうために、外宇宙進出用の大型宇宙船に乗り込んでいたのだ。
宇宙ステーションの二人には悪いが、すでにこの船が外宇宙に向かってることがわからないように隠蔽処理を施しておいた。
「愛してる」
二人はキスを交わした。
なんせ男同士で子孫を作る発明なんて、すでにあるんだから。
女なんて存在価値は無いのさ。
長きにわたる地球の歴史は、こうして幕を閉じた。
終わり