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☆つる姫の星の燈火☆

つる姫的夏の18切符の旅・まじめバージョン~一周忌~

   静かな法要

山の上のお寺に着くと、祖母の二男つまり私の叔父、と

その息子さんつまり私の従兄弟が先に来て待っていた。

祖母には,長女である私の母の下に3人の息子がいて

長男と三男はすでに他界している。

この叔父には高校の頃、友達と大阪に遊びに行った時

家に泊めてもらった思い出がある。

 

長生きすればするほど、縁や所縁のある人が減っていくようだ。

断捨離は、物だけの事ではないと感じた。

総勢5人の静かな法要のあと、山の中のお墓に向かう。

 

 

    私のせい

 

お墓へ行く途中何十年ぶりに、大きなカタツムリを見た。

幼い頃は捕まえて遊んだものだが、さすがに今は手を出す気にはなれない。

 

この辺には古墳があるらしい。

どんなところなのだろう。

考えただけでこふんする。

その・・・つまり・・・こうふんする。

いつでも暇だが、特に暇な時にググってみる事にしよう。

いかにも毒のありそうなキノコが沢山生えている。

触っただけでも大変な事になるものもあるらしい。

 

さて、この時期このような山に入れば蚊の襲撃は避けられない。

途中には、ボウフラがうようよいそうな小さなため池もあった。

ここにいるのはほとんどやぶ蚊かも知れないが、もし蚊するともし蚊する。

もしも、東京から来た私が「持っていて」

この辺でデング熱感染者が出たとしたら

それは私のせいに間違いない。

噂は広がって家族は村八分。

私はいつも腹八分。

 

慎重派の私は、朝からシート式の虫除けを塗布して備えていたが

お墓に着くと、あっという間にみんなの周りに

わんわんと何十匹もの蚊が集まって来た。

お墓をきれいに掃除する皆に虫除けスプレーをかけ、そこいらじゅうに殺虫剤を振りまいた。

他の皆は一年の汚れを落として、お花を手向ける。

水やお供え物の入った大きなリュックを背負い、

右手に虫除け、左手に殺虫剤を構えた私は

黒ずくめのモスキートバスターである。

こうしてみんながまだバタバタしている中

お坊さんはさっさとお経をあげ、とっとと山を下りて行きなさった。

合掌   

(激怒)

 

来年の3回忌が終われば、このお墓は叔父の家の近くに移すらしい。

関西に住んでいる叔父ももう80に近い。

ここまでお墓の世話をしに来るには遠すぎる。

昨今お墓事情も変わってきたが、私は戒名もお墓も要らないと思っている。

今でさえこんな私が、狭いお墓に収まっているはずがない。

死んだ後くらい自由にさせてほしいと思う。

 

お墓から降りるとき、先日足を挫いたという母の足取りはおぼつかない。

私のように実家から離れて、たまにしか顔を見ない者にとって

親が老いて行くのを見るのはとても辛い事である。

小さな命達が珍客を観察している。

バッタ?

バッタリ出会ってこんにちは。

母も叔父も花の名前をたくさん知っている。

この花の名前も聞いたのだが、右から左へさっぱりと忘れてしまった。

人には得て不得手があるのだ。

   

 

   夏を連れて

 

静かな一周忌も無事に終わり、5人で食事をした。

去年の四十九日の時に何十年ぶりに再会した従兄弟は、「今は」独身のようだが口数が少ない。

サービス精神が旺盛な私は、場を盛り上げようと余計なことまで話す。

小さい頃は人一倍おとなしかった私を、

叔父は、つるちゃんもオバサンになったなあ、と思っただろうか。

おとなしくしていようと思うのだが無理。

幼い時のおとなしさを、取り戻しているのだ!

 

食事の後、弟が写真を撮ってくれた。

彼は写真のプロである。

肖像写真はもちろん、鳥の写真や繊細な感性あふれる花の写真も

類いまれである。

このブログを読んではいないと思うから正直に言うが

高校時代は生徒会長もした、昔から自慢の弟だ。

早くデパートに行きたくて時計の針を進めたような奴である。

素晴らしい。

その弟のカメラに、母と叔父が素敵な笑顔を向けていた。

私はその笑顔を横撮りだ。

こうしてみると、母も叔父も中々行けてる高齢者だ。

母はとても80歳には見えない。

母の胸にある遺影の祖母も、子どもたちに囲まれて幸せそうだ。

2人だけ残った姉と弟が仲よくして

このような法要を営んでくれる事は、きっと嬉しいと思う。

死後の世界はわからないが、今生きている私はそう思う。

 

それにしてもこの日は暑かった。

弟が、暑いけど何だか安心する、と言う。

こちらはこの夏、晴れた日が少なくてずっと雨や曇りだったらしい。

そうでしょうそうでしょう。

間違いなくこの私が真夏の青空を連れて帰省したのです。

 

食事会が終わると、お店の駐車場で叔父たちと別れ

私たち3人ははるか神石高原に向かった。

運転があってお酒の飲めなかった弟は、

帰宅してすぐ缶ビールをプシュッとしていた。

 

母も叔父も従兄弟もお酒はほとんど飲まない。

そう言えば祖母もあまり飲まなかったと思う。

一方父の兄は、酒の飲み過ぎで亡くなった。

青函連絡船の船長になった人だったが

たまに実家に戻ってくる叔父はいつも酔っぱらっていたものだ。

どうも私たち姉弟は、父方らしい。

早死にしないように節制しよう。

 

ビールが進むと、弟とデング熱や蚊の話が始まる。

山に住んでいる蚊はいつも何を食べているの?と都会に住む私が聞く。

弟は花粉なんかを食べているんじゃないか、と言っていた。

そうなの?てっきり常に肉食かと思っていた。

卵を産む前にタンパク質が必要と言うが、人も獣も通らない所にいる蚊は

何で栄養を撮っているのだろうと思っていた。

 

そう言えば初めてアメリカに行って大学の寮に入った時、ダニの攻撃にあった。

私は真剣に恐怖だった。

もしもエイズの人を噛んだダニが私を噛んだら、と思ったからだ。

ダニはエイズを媒介しないのかな?

いまダニ気になる。

 

さて、飲むほどにますます饒舌な姉弟を後に、酒の飲めない母はお先に退散。

父のお見舞いは明日朝にしよう。

さすがに今日こそバタンキューかと思ったが

色々な事が頭に浮かんで来てこの夜もあまり眠れなかった。

 

 

本日の歩行数    朝の追憶散歩だけで8119歩、お墓の上り下りもあり最低10000歩。

電車移動は18切符を利用しなかったので無視。

 

 

多分明日が最終章

もうちょっとだけお付き合いください。

書いている本人が一番疲れてます。

 

感謝をこめて

つる姫


私の好きなものは笑顔。笑顔は世界を救うと信じるつる姫のブログです。

コメント一覧(10/1 コメント投稿終了予定)

つる姫
天道虫さん
蚊の事、次に帰省したら弟に教えます 笑
次の記事に出てくるクロマドホタルの事も
詳しく教えてください!
そうそう、お花は何かの野菜の名前が入っていたように思っていました。大根かと思ったらニンジンか!

母は姿勢がよいので、余計に若く見えるのでしょうね。
天道虫
バッタはフキバッタです。青い花はツリガネニンジンだと思います。蚊は雄も雌もふだんは植物の茎に口を刺して植物の汁を吸っています。または小さい花の蜜を吸ったりします。オスは一生血は吸いませんから草食系男子ですね。
お母さん見るからに若いですね。80歳とは信じられないです。
つる姫
ブラボーさん
そうなんですよね。
母は耳が少し遠くなっているようです。
老いは自分の意志とは関係なく進行しますから
私だって明日ボケるかもわかりませんよ。

母は美人です。
当時としては女優並みだったと思います。
そう、あのボストンの写真は
まさに今の私と同じくらいの年ですね。
何か人と違うオーラを持った人だと思います。

うちの子どもたちは去年初めてこの叔父と
出逢ったのですが、ママにこんなに素敵なおじ様がいたのかと、喜んでました。
東京関係はせちがらいですから
素朴な笑顔の叔父に好意を持ったのだと思います。

私もよい年を重ねたいと思います。
やはり「笑顔」が素敵な事ですよね。
ブラボー
そうね
人の若さって有る時からガラリと変わりますね。
我が母も82歳の時には私達と一緒に卓球したのよ~♪

今では良い思い出になってます
88の米寿を境に少しづつ高齢者独特の勘違い、記憶違い
始まり出したら止まりませんね。

お母さんホント美人さんね!いつかの貴女と一緒に写っていた
ボストン以来のお出ましだったかな?

おじ様も素敵な歳の取り方してますね。私もこう有りたいわ
つる姫
ブライトあいさん
そうなんですね。
何故か三回忌。
パラグアイ。。どのへんにあるんですかね。
地球儀を回してみよう(汗)
文面から見ると
急なご逝去だったのですね。

母も叔父も若いですよね。
父も今では病気ですが
若い頃私と一緒にいると、夫婦と間違われ
私が老けて見えるのか父が若すぎるのかと
ちょっと複雑だったこともあります。

赤とんぼが田んぼの上を飛ぶのは
ニッポンの秋の代表的な風景の一つですね。
ブライトあい
お疲れさまでした
来年はもう三回忌になるんですね。。
文面から優しい空気が伝わってきます。

私は来年パラグワイの叔母の一周忌に
参加しようと考えています。
本来は、元気な叔母に来年会いに行く予定だったのですが。

ほんと、つる姫さんのお母様も叔父様もお若い!
つる姫さんが若々しいのも自然な流れですね。

赤とんぼの姿に秋を感じます。

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