SAH関連のJBMは何個か書いてきました(引用だけもあり)が、なんちゃって救急医様より、結構以前にこんな記事があることの御指摘を受けました。
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診断は肩こりで頭痛 くも膜下出血で 入院の女性死亡 佐久総合病院
2005.01.22 中日新聞 朝刊 18頁 長野版
【長野県】臼田町の佐久総合病院で昨年十月、くも膜下出血を疑い診察に訪れ「肩凝りなどによる頭痛」と診断された約四時間後に自宅で倒れ、その後意識不明の重体で入院していた佐久市内の女性(55)が今月十二日に死亡していたことが分かった。井沢敏診療部長は「救命措置に全力を尽くしたが、残念としか申し上げられない。おわびについては、ご家族と話し合いながら誠心誠意対応させていただきたい」と話している。
同院によると、女性は昨年十月二十三日、後頭部に激しい痛みを感じ、同院を訪れた。診察した研修医は、女性が肩凝りなどを訴えていたことから「筋収縮性頭痛」と診断、鎮痛剤を処方し帰宅させたが、女性は自宅で倒れた。
女性の夫(56)は業務上過失傷害の疑いで、研修医を告訴している
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walking SAHに関しては、
積極的にSAHを疑わなければ診断までたどり着かないだろう。
何しろ頭痛以外なんら理学所見が無いこともある。
所見が無いのだから、それは研修医でも熟練医でも関係ない。
SAHに気付くのは鼻を良くする機会に恵まれた医師ぐらいではないだろうか。
いやな予感という虫の知らせレベルである。
JBM的には
頭痛患者さんは全員
脳外科専門医が常駐→即診察
MRI24時間撮影可→即撮影
を満たす施設でなければダメでしょう。
当然アクセスは悪くなりますが、
クオリティを求めることによるあたりまえの結果です。
又、研修医に対して、積極的に外来診療をさせつつ、
きちんとチェックとフィードバックを行い、
責任は上が持つような体制をとっていない
臨床研修指定病院はこのような悲劇が
いずれ又起きるでしょう。
さてこのようなシステムが稼動可能な地域が
日本にどれくらい無いのか調べて見るのも面白いかもしれません。
拙ブログ関連過去ログ
JBMシリーズーSAH ; 2007-05-25
JBMシリーズーSAH 2 ;2007-06-11
JBMシリーズーSAH 3 ;2007-06-12
最後まで読んでくれてありがとうございます。
研修医にwalking SAHを診断するのは困難だと思った方、
ポチッ↓をお願い致します。
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診断は肩こりで頭痛 くも膜下出血で 入院の女性死亡 佐久総合病院
2005.01.22 中日新聞 朝刊 18頁 長野版
【長野県】臼田町の佐久総合病院で昨年十月、くも膜下出血を疑い診察に訪れ「肩凝りなどによる頭痛」と診断された約四時間後に自宅で倒れ、その後意識不明の重体で入院していた佐久市内の女性(55)が今月十二日に死亡していたことが分かった。井沢敏診療部長は「救命措置に全力を尽くしたが、残念としか申し上げられない。おわびについては、ご家族と話し合いながら誠心誠意対応させていただきたい」と話している。
同院によると、女性は昨年十月二十三日、後頭部に激しい痛みを感じ、同院を訪れた。診察した研修医は、女性が肩凝りなどを訴えていたことから「筋収縮性頭痛」と診断、鎮痛剤を処方し帰宅させたが、女性は自宅で倒れた。
女性の夫(56)は業務上過失傷害の疑いで、研修医を告訴している
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walking SAHに関しては、
積極的にSAHを疑わなければ診断までたどり着かないだろう。
何しろ頭痛以外なんら理学所見が無いこともある。
所見が無いのだから、それは研修医でも熟練医でも関係ない。
SAHに気付くのは鼻を良くする機会に恵まれた医師ぐらいではないだろうか。
いやな予感という虫の知らせレベルである。
JBM的には
頭痛患者さんは全員
脳外科専門医が常駐→即診察
MRI24時間撮影可→即撮影
を満たす施設でなければダメでしょう。
当然アクセスは悪くなりますが、
クオリティを求めることによるあたりまえの結果です。
又、研修医に対して、積極的に外来診療をさせつつ、
きちんとチェックとフィードバックを行い、
責任は上が持つような体制をとっていない
臨床研修指定病院はこのような悲劇が
いずれ又起きるでしょう。
さてこのようなシステムが稼動可能な地域が
日本にどれくらい無いのか調べて見るのも面白いかもしれません。
拙ブログ関連過去ログ
JBMシリーズーSAH ; 2007-05-25
JBMシリーズーSAH 2 ;2007-06-11
JBMシリーズーSAH 3 ;2007-06-12
最後まで読んでくれてありがとうございます。
研修医にwalking SAHを診断するのは困難だと思った方、
ポチッ↓をお願い致します。
あと、頭痛救急拠点センター(仮)には補助金出すと言う方向性で。
どの病院にいつ爆弾が来てもおかしくない、と言うのはとてもリスキーな気がします。
研修医にそこまで要求は厳しいと思います。
>頭痛救急拠点センター(仮)には補助金出すと言う方向性
財源がどこにもありませ~ん
訴訟と財源不足に我々はボコボコにされています。
最終手段は、リスクを恐れた医師により、頭痛患者さんの身近な行き先は無くなるという結果になります。
>Taichan先生
なるほど肩凝り痛はC2領域の痛みですか。
勉強になりました。