マイマイのひとりごと

自作小説と、日記的なモノ。

【新作電子書籍】美処女あいりの禁断性愛 秘蜜に濡れた義弟との夜【サンプル】

2017-08-17 14:38:38 | 自作小説


明日から配信開始になる新作電子書籍の紹介&サンプルです。
表紙はいつものように羊毛兎様の素敵なイラストで飾っていただいております。
内容はどちらかといえば男性向け。
ここにははじめの一章分だけ載せておきますので、続きにご興味持っていただけましたらぜひぜひ各電子書籍配信サイト様へどうぞ。

あらすじ:
「おまえの体は俺のことを覚えている」「これは違うの……あ、あん」
深く貫かれるたび、ぐちゅ、ぐちゅ、といやらしい音が鳴る。
あいりの腰は浮き上がり、より激しい快感を求めるように揺れていた。
擦れ合う粘膜が甘く溶かされていく。
裕福な家庭に育ったお嬢様のあいりは身体が弱く自由に外出できない日々の中、
満たされない性欲を募らせ、毎夜オナニーで発散していた。
そして親が決めた婚約者と結婚を控えたあいりの前に、7年前のひと夏セックスに耽った男が現れる。
しかも彼は義理の弟になるという。
誰にも言えない秘密の関係は深まり、あいりは快楽に溺れていく。
結婚し人妻になろうとも義弟との関係はやめられず……。

※以下、本文サンプルです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「いや、いやあっ……」
 透けるように白く柔らかな太ももが、ビクンと跳ね上がった。
 両脚は左右に大きく開かれ、その中心部には男根の形状を模したバイブレーターが押し当てられている。
 はあ、はあ、という荒い息遣いが、性具の無機質な作動音とともに室内に響く。
あれから、もうどのくらい時間が経ったのだろう。
拘束された手には、ほとんど感覚が残っていない。
股間に押し当てられたままのバイブが、敏感なところを飽きもせずに責め立ててくる。
 恥ずかしくておかしくなりそう。
 だけど、気が狂いそうなほど気持ちいい。
『ちょうだい、もっと』
『いやらしいこと、いっぱいしたいの』
 この先にある快楽を想像するだけで、自然と頬が緩む。
 男を誘うように腰がくねる。
 そんな自分を戒めるように、もうひとつの声が頭の中に響く。
『だめ、やめて』
『こんな不潔で不道徳なこと、許されるはずがないでしょう』
 別人格を持つふたりの人間が、脳内に混在しているような気分になる。
 欲望に忠実な自分と、理性を重んじる自分。
膨れ上がる欲望に、理性が勝てた試しはない。
そして、きっと今日も。
 裸の胸を苦しげに上下させながら、水城あいりはバルコニーに通じる大きなガラス戸に映った景色を虚ろな目で眺めていた。

 柔らかなキャンドルの光に照らされた寝室。
 猫脚のしゃれたローテーブル、いくつもの香水瓶が並べられたドレッサー、円形の真っ赤な絨毯。
壁際に置かれたキングサイズのベッドには、洗いたての清潔なシーツが掛けられている。
 あいりはその真ん中に寝かされ、恥ずかしいところを隠すこともできないまま半裸の姿を晒していた。
華奢な両手首と足首には銀色の手錠。
 それぞれがベッドの四隅にある支柱に繋がれているため、自由に動くことはできない。
 汗ばんだしなやかな肢体が跳ねるたびに鎖がガチャガチャと鳴り、枕の上で絹糸のように艶のある長い黒髪が乱れていく。
シルクのナイトドレスの胸元は切り裂かれ、そこからのぞくふっくらとした白い乳房は、たぷん、たぷん、と重そうに揺れている。
 捲り上げられたドレスの裾からはすらりとした長い両脚が露出し、びくびくと痙攣を繰り返していた。
 何度となく襲い掛かってくる快楽が、作り物のように美しい顔を淫らに歪めていく。
 長い睫毛には涙の粒が光り、ぽってりとした桃色の唇からはだらしなく唾液が零れている。
性具はぐりぐりと陰唇をこじ開けるように擦り立てながら、強烈な刺激を送り込んでくる。
 こうして一時間以上も敏感なところを責め立てられているのに、絶頂に達しそうになるとそれは唐突に中断される。
 今回も昇り詰めそうになった瞬間、すっとバイブが離された。
「あ……」
 まだ、もっと欲しいのに。
 肉体は燃え上がりそうなほどの熱を発し、せつない疼きを抱え込んでいく。
 中途半端な快感が続くばかりの状況は、終わりのない地獄のようなものだった。
 秘部は絶えずじんじんと痺れ、パンティーを通り越して高価なシーツの上にまで淫らな蜜液を垂れ流し続けている。
 こんな格好、誰にも見られたくない。
 苦しい。
 恥ずかしい。
 体が熱くてたまらない。
 これは妄想の続き?
 いつもの悪い夢?
 それとも。
「もうやめて……樹生っ……!」
 喘ぎ交じりの声で泣きながら、あいりは真横にいる尚原樹生に懇願した。
「やめて? 俺によくそんなことが言えるな、あいり」
 バイブの根元を握ってゆっくりと上下に動かしながら、樹生が笑う。
 人当たりの良い好青年を思わせる笑顔。
 癖のある薄茶色の髪、涼し気な目元。
 百八十センチを超える長身、細く長い手足。
 はだけられたシャツの胸元からのぞく、見事な筋肉に覆われた逞しい肉体。
 七年前のあのときから、彼は何も変わっていない。
『あいりちゃん、どうして』
『だめだよ、こんなこと』
『おばさんに見つかったら叱られる』
 怯えたような樹生の声。
 断片的な記憶の中で、それだけは鮮明に覚えている。
 樹生はまだ二十歳で、あいりも二十一歳になったばかりだった。
 ふたりきりの夕暮れ。
 布張りの赤いソファー。
 床に散らばったトランプ。
 どちらからともなくキスをした。
 その後のことは、思い出したくもない。
 ずっと考えないようにしていた。
 昨日、彼に再会するまでは。
「やっぱりすごいよな、あいりの部屋」
 細かく振動し続ける性具をあいりの秘裂に押し付けたまま、樹生がぐるりと部屋の中を見回す。
「初めて入ったけど、豪勢な寝室だなあ。ベッドも家具も、そこにかかってるガウンまでハイブランドの物ばかりじゃないか」
「ぜ、全部、父の趣味よ」
「あのカーテン留めの石も本物の宝石だろ? さすがお嬢様、俺なんかとは住む世界が違うよな」
「誤解しないで……わたしはそんな、んっ、んんっ……!」
 淫具の丸い先端が、ぐちゅりと淫唇を割ってあいりの中に捻じ込まれてくる。
 硬い異物の侵入に、腰がびくりと浮き上がった。
 粘膜の襞が振動を受けてブルブルと震えるたび、ちりちりと小さな火で内側から炙られるような快感が広がっていく。
「上品ぶったお嬢様が、そんな格好で感じまくってもいいのか? あいり」
「や、やめ……ううっ……」
 思わず大声を出してしまいそうになり、唇を噛んで堪えた。
 下半身全体が燃えるように熱い。
 すごく感じる。
 だけどじれったい。
 もっと奥まで突いて欲しい。
 無意識のうちにこみ上げてくる欲望。
 腰が挿入をねだるように、いやらしく揺れる。
 もう何時間も焦らされている。
 我慢できない。
 それなのにシリコン製の男根は、ほんの一センチほど亀頭の部分をめり込ませた位置で留まったまま動いてくれない。
 欲しいのはそこじゃないのに。
 はやくちょうだい。
 ずっと深いところまで。
 あいりの意志を無視して、体だけがどうしようもなく昂ぶっていく。
「樹生……も、もう……」
「わかってるよ、欲しいんだろ? おじさんが知ったら驚くだろうなあ、おまえがこんなモノで毎晩オナニーしてるなんてさ」
「や、やめて」
「本当のことじゃないか。そこにあるオモチャ、どれもお気に入りなんだよな?」
 樹生は嘲るような目で、あいりの足元をちらりと見た。
 様々な種類のピンクローターと、長さや太さの異なる数本のディルドが乱雑に散らばっている。
 カッ、と頬が火照った。
 夜毎に愉しんでいた秘密の遊び。
 誰にも知られたくなかったのに。
 もしも他の人たちに見つかったら。
 どうしよう、どうしたらいいの。
 羞恥と動揺で頭がうまく働かない。
 紅潮した頬を、また新たな涙が伝い落ちていく。
「言わないで……ねえ、お願い」
「それはおまえの態度次第かな。俺はただ、昔みたいにあいりと仲良くしたいだけなんだ」
「む、昔みたいにって」
「まさか、覚えてないのか。嘘だろう?」
 厳しい眼、責めるような口調。
 きゅっと心が縮こまっていく。
 それでも肉体の昂ぶりはおさまらない。
 趣味の悪い玩具はあいりの入り口で蠢き続けている。
 じくじくと疼く肉襞への絶え間ない刺激。
それは陰核にまで伝わり、小さな突起が真っ赤になってぷっくりと膨れ上がっていく。
 両手が自由にならないことがうらめしかった。
 触ってもらえないなら、せめて自分の指で慰めたい。
 想像する。
 ひとりきりの部屋。
 いつものように、こっそりと両手をあの恥ずかしい場所に忍ばせて。
 淫らな妄想に浸りたい。
 気の済むまで、クリ×リスだけをいっぱい虐めたい。
 固くなったところをつまんで、爪で引っ掻いて。
 それから、ぐちょぐちょになったオマ×コを弄るの。
 奥のほうにある、一番気持ちいいところ。
 指とオモチャで。
 そうしたら体中がすごく熱くなって。
 エッチなおつゆがいっぱい溢れてきて。
すぐに何回もイッちゃう。
 ああ、だめ。
 いま触りたい。
 我慢できない……。
「きゃあっ!」
 いきなり与えられた激痛に、逃避していた意識が現実に引き戻された。
 バイブレーターを少しずつ押し込まれながら、勃起した肉豆を思い切り捻りあげられた。
 痛い、苦しい。
 額に脂汗が滲む。
「うっ……乱暴にしないで、許して……」
「こういうのが好きだったじゃないか、それともベッドの上じゃ昂奮しないのか?」
「お願い、もう変なこと言うのはやめ……あ、あぁっ……」
 二本の指の狭間で、小さな突起がくりくりと揉みほぐされていく
 息もできないほどの激痛が、鋭く突き抜けるような快感へと変わる。
 両脚の間から足の爪先まで、びりびりするような電流が駆け抜けていく。
 偽物の男根は一度深くまで潜り込んできた後、出たり入ったりを何度も繰り返している。
 抉られていく膣肉が、蕩けるような悦びを感じている。
 媚肉の奥から熱い湯のような液体が湧き出し、たらたらとだらしなく垂れ落ちていく。
 ぐちゅり、ぐちゅり、と蜜音が鳴る。
 だめなのに、こんなの。
 でも欲しい。
 いい、すごい。
 このまま、もっと。
 尻を浮かせて、恥じらいもなく腰を振った。
 樹生の囁きは終わらない。
「思い出せよ、あいり。あのとき、おまえが俺に何をしたのか」
 本当は覚えているんだよな?
 忘れたふりをしているだけだ。
 そうだろう?
 樹生があいりの耳元に唇をつけて囁きかけてくる。
 温かな息が耳朶に吹きかけられた。
 ぞくりと肌が粟立つ。
 脳が揺さぶられる。
 リアルな記憶が蘇ってくる。
 いや、いや。
 思い出したくなんかない。
「わたし……あのとき……」
「俺の前で服を脱いだよな」
「ちがう、何もしてない! 本当になにも」
 嘘。
 よく覚えている。
 自分から服を脱ぎ捨てた。
 樹生に見せつけるように。
「すごく綺麗だったよ」
「いや、聞きたくない」
「少しでも触ったら壊れてしまいそうで……だから、俺は怖くなって動けなかった。それなのにおまえは」
「やめて、あっ、あぁんっ!」
 バイブを突き立てられる速度が上がっていく。
 ずちゅっ、ずちゅっ、と深く挿入されて引き抜かれるたびに、淫蜜が飛び散る。
 性具の根元にある短い棒状の突起が、ときおり屹立した肉豆をかすめていく。
 そこ、そこがいいの。
 お腹の中、すごく熱い。
 気持ちいい、変になりそう。
 このまま、お願い。 
 もっと、めちゃくちゃに突いて。
『誰にも言わないで』
 現実と記憶が混ざり合う。
 あの夜。
 戸惑う樹生の手をとって、胸のふくらみに触れさせた。
 それから彼の膝の上に乗って。
 飽きるまで腰を振った。
 めくるめくオーガズム。
 最高で最低な思い出。
 一度だけではない。
 あいりの方から何度も誘った。
 それなのに、自分から連絡を絶った。
 樹生の気持ちも考えずに。
 だけど……。
 言い訳のような理由はいくらでも思いつく。
 でも彼を傷つけたことには変わりない。
「はぁ……あぁ……ごめんなさい、わたしが悪いの……」
「そんな言葉が聞きたいわけじゃない」
 パチン、とバイブレーターのスイッチが切られた。
 打ちつけられていた疑似男根が、静かに抜かれていく。
 まだなのに。
 あと少しで最高に気持ちよくなれたのに。
 体はこれ以上ないほど疼いている。
 やめないで、もっとして。
 樹生はわかっているくせに、それを無視して語りかけてくる。
「言っただろう? 俺はあの頃と同じように、あいりと一緒にいられればそれでいいんだ」
 優しく頬を撫でられた。
 視界が涙で霞んでいる。
 彼の表情がわからない。
「で、できない……んっ……!」
「できるさ、素直になれよ。おまえが欲しいものは何だ? これからどうしたい?」
「わからない……本当にわからないの……」
 泣いてごまかすことしかできない自分が悔しい。
 いきなり現れて勝手なこと言わないで。
 いますぐに消えて。
 そう怒鳴り散らして追い返したい。
 でも。
 心が体に引き摺られていく。
 樹生の言葉に従えば、すべてを失うことになる。
 家族も、友人も、婚約者との未来も。
 ガチャガチャと手錠の鍵が外されていく。
 素直になれ。
 その言葉だけがぐるぐると頭を巡っている。
「ほら、こっちに来い」
「あ……」
 自由になったばかりの腕をつかんで、強引に引き寄せられた。
 樹生がベッドの上で膝立ちになり、腰のベルトを外してズボンとトランクスを押し下げていく。
 はち切れんばかりに勃起したペニスが、あいりの鼻先でぶるりと勢いよく跳ね上がった。
 見てはいけない。
 そう思いながらも、視線が吸い寄せられた。
 やや黒ずんだ肉胴は真上を向いてそそり立ち、赤みがかった亀頭の小さな割れ目には透明の粘液が滲んでいる。
 四つん這いになったあいりは、ごくん、と唾を飲み込んだ。
 男の汗と肉の匂いを強く感じる。
 強い目眩。
 あのソファーの上で。
 わたしが彼を犯した。
 怯える樹生をなだめ、最後には脅した。
 だって、どうしても欲しかったから。
 鮮明な記憶が脳内から溢れ出す。
 なにも悪いことなんてしてない。
 欲しいから手に入れた。
 それだけのこと。
 上品で慎ましい女性の仮面が剥がれ落ち、淫らで貪欲な本性が呼び覚まされていく。
 大丈夫。
 誰にも言わなければいい。
今度も、きっとすべてがうまくいく。
前もそうだったじゃない。
 重苦しい理性の鎖に縛りつけられていた心が、ふわりと軽くなったような気がした。
 脳内でスイッチが切り替わる。
 樹生の体以外、すべてのものが視界から消えていく。
 そうよ。
 わたしも、あの頃から何も変わっていない。
 これが欲しかったの。
 ずっと。
「樹生……」
 唇を開いて舌先を添えながら、怒張したものを口に含んだ。
 迷うことも、ためらうこともなく。
 まるで、そうすることが当たり前であるかのように。
 男根の先を丁寧に舌でなぞりながら、じわじわと染み出してくる粘液をちゅっと軽く吸った。
 懐かしい特有の苦みと酸味が口腔内に広がっていく。
 こうするのは初めてじゃない。
 よく覚えている。
 飽きるほど何度も舐めてあげたこと。
 そうすれば、彼が自分に夢中になることがわかっていたから。
「うわっ……!」
 一瞬だけ腰を引き、樹生が小さく呻いた。
 この声をもっと聴きたい。
 じゅるり、じゅるり、と大きな音を鳴らしながら、ゆっくりとしゃぶった。
 上から下へと、熱い肉塊にねっとりと舌を絡みつかせながら。
「美味しい、すごく」
「あいり……うっ……」
 樹生の表情から余裕が消えている。
 肉棒は敏感に反応し、あいりの口の中でますます大きく膨張していく。
「いきなりそんなにされたら……俺……」
 何かを堪えているようなせつない声。
 あいりの中に入りたがっている証拠。
 もっと我慢できなくなるまで焦らしてやりたい。
 その方がずっと気持ちよくなれるから。
「いいの、もっと感じて」
 唇で陰茎を包み込み、そのまま根元まで頬張った。
 彼のモノを咥えている顔を見せつけながら。
 軽く歯を立てて表面を擦り、潤滑油代わりの唾液を舌全体でたっぷりと塗りつけた。
 びくびくと震える肉根が愛おしく思えてくる。
 遠慮しないで。
 もっと大きくなってもいいのよ。
 わたしのここに入りきらないくらいに……。
 あいりは樹生の視線を意識しながら、右手を自身の股間へと伸ばした。
 ざらついた陰毛をかきわけ、愛蜜に濡れそぼった秘裂を探る。
 少しずつ圧力をかけながら、温かな裂け目に中指と薬指を忍び込ませていく。
 指先をくねらせて、粘膜の壁面を強く擦り立てる。
 びくりと両脚が震え、背中が大きく反った。
 手っ取り早く快感を得るには、自分の手を遣うのが一番いい。
 両目を閉じる。
 見知らぬ男のモノを無理やり咥えさせられ、乱暴に犯されていく女の姿を想像する。
 何人もの男に囲まれ、肉体を弄ばれている自分を。
 男たちは顔を持たない黒い影。
 どこでもない場所で、いつでもない時間に。
 蔑まれ嘲笑され、蹂躙されている状況。
 それがあいりを最も昂ぶらせていく妄想だった。
 病的なレイプ願望。
 自慰を覚えたばかりの少女の頃から変わらない、心の病巣。
 樹生は優しすぎる。
 部屋へ来るなりあいりをベッドに縛りつけたまではよかったが、そのまま責め続けることができない。
 思い出話なんて必要なかった。
 泣き叫んで気絶するまで、犯し続けてくれればよかったのに。
 強がっていても、樹生は悪人にはなれない。
 本当にあの頃のまま。
 だから。
 満たされないものは、自分で補充するしかない。
 指をいっそう奥へと差し入れ、手のひらで陰核を摩擦する。
 痛みを感じるほど、強く激しく。
 くちゅ、くちゅ。
 秘部から聞こえてくる粘ついた音が、樹生の肉塊をしゃぶる唾液の音と重なり合う。
 いやらしくて素敵な音。
 思わず口元がほころぶ。
 樹生の呼吸が浅く速くなっていく。
「自分で触ってるのか……?」
 そうよ。
 エッチなことしてるの。
 もっとじろじろ見て……。
 垂れ落ちてくる淫液が、手から零れてポタポタとシーツに落ちていく。
『そんな格好をして恥ずかしくないのか』
『おまえみたいな淫乱は他にいないだろうな』
 男たちの罵り声が聞こえる。
 見えない手があちこちから伸びてきて、乳房をまさぐり、体中をくまなく舐めまわしてくる。
 いい。
 たまらない。
 今度こそイッちゃう……。
 自慰にふけりながらのフェラチオ。
 自分の姿を想像するだけで、一気に絶頂に達してしまいそうなほど感じてしまう。
 それなのに樹生の声が邪魔をする。
「も、もういい。俺、おまえの中に」
 男根を引き抜こうとする樹生に、あいりはゆるゆると首を振って見せた。
 わかってる。
 口じゃ嫌なんでしょう?
 でもね。
 まだ今はだめ。
 ほら、気持ちいい。
熱いのいっぱい出して。
 喉の奥まで突いて。
 オモチャのように扱って。
 樹生に心の声は伝わらない。
 わかっている。
 それでいい。
 指で膣内をグチャグチャにかき混ぜながら、肉芯を激しく擦り立てた。
 泣きたくなるような快感が、体内を猛スピードで駆け巡っていく。
 樹生が何か言っている。
 でも、あいりの耳には入ってこない。
 どぷっ、と口の中に熱湯が溢れた。
 苦く生臭い味。
 そのまますべて吸い込み、喉の奥まで流し込んだ。
 びくびくと樹生の下半身が波打っている。
 その直後、強烈な絶頂感があいりを飲み込んでいく。
 抗うことのできない濁流。
 目の前に無数の火花が散り、手足から力が抜けていく。
 ぐらりと傾いた体を、樹生の手に支えられた。
「もう二度と離したくない。ずっと一緒に……」
 青臭い言葉の羅列。
 少しも心に響かない。
 それでも、あいりはうなずく。
 大きな瞳を潤ませ、頼りない声で「わたしも」と返す。
 あいりにとって樹生は、七年ぶりに手に入れた大切な玩具だった。
『何を考えているの』
『いますぐ追い帰さなくちゃ』
『みんなを傷つけてしまう、それでもいいの?』
 心の檻に閉じ込めた理性が喚いている。
 そんなもの、知ったことではなかった。
 後悔するのは明日の朝でいい。
 樹生の体が真上からのしかかってきた。
 太ももを押さえつけられ、早くも元気を取り戻した男根が性急な動作で突き立てられていく。
「いやあっ、だめ、だめえっ!」
 抵抗するふりをした。
 樹生を昂ぶらせるためだけに。
「あんなもの見せられて我慢できるはずないだろ、全部おまえのせいだ……おまえが悪いんだからな……!」
 凄まじい速さで腰が打ちつけられていく。
 肉を燃やし、骨を砕こうとするように。
 上手よ、樹生。
 もっと激しくして。
 このまま壊されてもいいから。
 あいりは樹生の胸にしがみつきながら、心の中で歓喜の声を放ち続けた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

サンプルはここまでです。
ご覧いただきましてありがとうございました!
続きはamazon他、各電子書籍配信サイトにてお求めくださいませ。

また来月には女性向けのも配信になりますので、そちらもまた配信開始になりましたらお知らせしたいと思います。

あー、それにしても暑い。
エアコンがなかったら何もできないレベル。
もうお盆休みも終わっちゃったし、いろいろ頑張らないと。

ではでは、またね!

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