セグメントゲームズ

元ゲームプランナーという、しがない肩書きだけが取り柄のゲームブログ。生ラジオの告知が中心で、たまにテキスト対談を更新中!

シリーズ作を改めて評価してみる vol.4「幻想水滸伝」

2007年08月22日 23時27分02秒 | 【旧】コンテンツ集
今回は、コナミから発売の「幻想水滸伝」シリーズを取り上げたいと思います。


・「幻想水滸伝
個人的評価:85点

クリアした日が自分の20歳の誕生日だったという…まあ、それはどうでもいいとしてw
記念すべき第一作目。紋章を宿すシステムと、108人の仲間というシリーズ代々のウリはもちろんこの頃からすでに存在しました。戦闘も、私が見てきたあらゆるこのテのRPGの中でも一番といってもいいかもしれないスムーズ快適さは個人的には非常に魅力に映りました。
とある紋章を宿さないとダッシュが出来なかったという蛇足が一番の突っ込みどころでしょうか?後はそこまで気になるほどのことはなく、おそらく今プレイしても楽しめる出来だと思いますよ。


・「幻想水滸伝II
個人的評価:90点

Iで改善すべき点を改善した、まさに完成系といえる作品です。Iと特に大きく変わった点は少ないですが、配慮の行き届きだったりバランスだったりで、プレイする人を引き込んでいきます。私もシリーズでは今のところ一番好きですね。


・「幻想水滸伝 カードストーリーズ
個人的評価:35点

ストーリーはIIそのままで、カードバトルでストーリーを進めていくという形になっています。カードゲーム自体はわりと面白かったんですが…敵が意味分からないくらい強すぎ。いや、強いのではなくバランスが悪いのです。一般兵士が相手であってもキツいです。あと、BGMの音割れがひどいです。
ほぼ序盤で放り投げてしまいましたが、ストーリーはホントにIIそのままっぽかったので、特にIIをプレイされている人はやり意味がないです。


・「幻想水滸伝III
個人的評価:65点

初のPS2、初の3Dという今作ですが、たぶん1つのRPGとしては及第点だと思うんですが、幻想水滸伝としてどうか?といわれると、あまりに逆路線をいきすぎている感がありました。ちょっとの変化なら良かったかもしれないのに…。
それを一番感じるのは戦闘システム。これまでそのスピーディーさがウリだったものから完全に一変し、演出重視の時間が非常にかかるシステムになっていました。
攻撃も敵のところに歩み寄って攻撃という形になっており、移動距離が足りないと攻撃できずじまいに終わったりします。せめて攻撃の時にどういうルートを通るかという矢印くらい出して欲しかったです。
あと、もっといただけないのが紋章。レベルの低い紋章ならいいんですが、レベルの高い紋章は1~2ターン待たなくてはいけないことも。その間攻撃を受けるとキャンセルしてしまう可能性もあるので、非常にリスクが高いものになっていました。ついでで、戦闘バランス自体もあまりいいものとは言いがたかったですし。
そして賛否が多いのがトリニティサイトシステム。3人の主人公それぞれの視点でそれぞれ進めていく必要があるという形式になり、面倒くさいという人が続出。私は悪くなかったとは思いますが。
いずれにしても、新規ユーザーを取り込みたかったのは分かりますが、さすがに変化させすぎ感はありました。

ちなみに、オープニングムービーは今までで5本の指に入るかもしれないくらい好きなクオリティです。これを何回も見て満足してましたw


・「幻想水滸伝IV
個人的評価:75点

時代はIの過去に移り、大航海がテーマとなっている…と思います。IIIよりは本来の幻想水滸伝っぽい出来でしたが、船の移動の長ったるさが最大の難点でした。
この作品は面白いことに、主人公やその親友だったスノウなどのキャラに人気が集まるような感じになっていますね。主人公なんか、当時有名だった「ペ・ヨンジュン」に引っ掛けて「4様」と呼ばれてますしw
なんか違う意味で有名になった作品でしたね。まあ私は言うほど嫌いじゃないですが。


・「ラプソディア
個人的評価:55点

IVの外伝的なストーリーで、初のシミュレーションRPGです。…が、とにかく戦闘のバランスが悪いの一言です。
戦闘での特徴としては、各マスに属性がはってあるところがあり、その属性に適したキャラが止まると能力がアップ。反属性だとダウンします。そしてこの属性は紋章技を使ったりして変化させることができたので、戦略性としては非常に面白いとは思いました。
しかし…その能力のアップダウンの差が尋常じゃないくらい激しいです。もう思い出したくもありません。クリアできないわけではないんです(実際、クリアしてるひとはたくさんいますし)が、やる気が失せます。難しいのではなく、バランスが悪いです。
シミュレーションRPGがお得意な人は挑んでみても良いかも?


・「幻想水滸伝V
個人的評価:85点
「すべてを奪還する」がちょっと有名になった、現時点で最新作です。「原点回帰」の名にふさわしく、スピーディな戦闘やその世界観など、あらゆる面がIやIIを基盤としています。その甲斐あってか評価はわりと良かったですが、逆にIII、IVが好きなユーザーには不評でした。まさに幻水が二極端なユーザーを作ってしまったことの証明ですね。
あと、今まで以上にバットエンディングが酷かったという不評もありましたねw


そしてこれは幻水シリーズ全般に言えることなんですが、108人という膨大な仲間がいるということ自体は他に類を見ない大きな特徴としてこれからも是非あり続けて欲しいウリなんですが…どうしても思ってしまうのが、なぜ108人集めないとグッドエンディングが見られないの?ということです。
これは初代からずっとそうなんですが…初代でバットエンディングだと主人公が行方知れずになり、IIにデータをコンバートしてもIの主人公は仲間になりません。グッドエンディングだとIIで仲間になってくれます。とんでもなく強いということを聞きますが…w
5にいたっては、バットエンディングだとヒロインが突然死にます。不理屈極まりない。

言いたいのは、幻水シリーズにおいて108人仲間を集めるということが「おまけ要素」ではなく「必然的要素」になっている感じがするのが気に食わないということです。「108人集めないとバットエンディング」と聞くと、どうしても「108人集めてクリアして、初めてのクリア」だと感じちゃいますよね。そうなると、グッドエンディングを見るために頑張って108人集めるぞ!と良い意味で捕らえられるユーザーも多いと思いますけど、私からしてみればやらせてる感を強く感じてなりません。たったそれだけの違いですけどね。
まあこうは言っても、おそらく以後もこのシステムが崩れることはないでしょうけど…。
コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« スマブラX更新履歴 vol.18... | トップ | PS3の「Eye Toy」 »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

【旧】コンテンツ集」カテゴリの最新記事