セグメントゲームズ

元ゲームプランナーという、しがない肩書きだけが取り柄のゲームブログ。生ラジオの告知が中心で、たまにテキスト対談を更新中!

Wii U『ゼルダ無双』 ファーストインプレッション

2014年08月27日 11時42分51秒 | 【旧】購入・レビュー話
”マスターソード”が強すぎるのですが…(苦笑)




ゼルダ無双
対応ゲーム機 ―→ Wii U
配信開始日 ―→ 2014/08/14
配信価格 ―→ パッケージ版 = 7,389円/ダウンロード版 = 6,463円/プレミアムBOX = 10,800円(全て税別)
ジャンル ―→ アクション
プレイ人数 ―→ 1~2人(ローカルで協力プレイ可能)
CERO ―→ B(12才以上対象)
 └→ CEROに影響した内容 ―→ セクシャル・暴力





■====== 簡単なご紹介 ======■

任天堂のアクションゲーム『ゼルダの伝説』シリーズと、コーエーテクモゲームスのアクションゲーム『無双』シリーズの、コラボレーションタイトルです。
ゲームシステムは『無双』シリーズがベースになりますが、ステージやキャラクターなど、ゲームを彩る世界観は『ゼルダの伝説』のものに。『ゼルダの伝説』らしく、道具を使った攻撃ができたりしますよ。


ストーリーモードとアドベンチャーモードをそれなりに進めたので、そろそろ感想を書いてみます。



|== 戦場でのルール ==|
各ステージではそれぞれ「勝利条件」と「敗北条件」があります。それに注意しながら、敵を倒していきます。

ステージの各所に「砦(とりで)」があり、基本はそこを制圧していくことで戦いが有利に進められます。敵の砦を放置しておくと、そこからザコ敵がどんどん生まれてきますので。
敵の砦に侵入し、敵を倒していくと砦のゲージが減少。ゲージが無くなると砦のボスが登場し、ボスを倒すと砦を制圧したことになります。
逆に、敵部隊が味方の砦に攻め入って制圧してくることもあるので、制圧した後も油断しないように。

あと、自分以外の主力メンバーの体力がピンチになった場合、近くに来てあげることで体力を回復してあげることができます。もし、敗北条件に設定されているメンバーがいる場合は、注意しましょう。
テレビ画面を使ってプレイしている場合、ゲームパッド画面に主力メンバーの体力が表示されているので、確認は怠らないように。また、どこにいるかハッキリ分からない場合は、+ボタンでメニュー画面を開いて確認できます。

|== アクション ==|
基本は、「弱攻撃」と「強攻撃」を組み合わせたコンボ攻撃で、敵をなぎはらっていきます。
ただ、強攻撃から始まる攻撃はほとんどなく、基本は弱攻撃から初めて、弱攻撃の合間に強攻撃を挟み込むようなパターンになります。挟み込んだタイミングに応じて、様々な種類の強攻撃がありますよ。
あと、回避行動もできます。攻撃モーション中に回避行動をすることで、攻撃のモーションを途中で終了できるので、うまく利用すれば、素早い連続攻撃が可能になります。

そして、「必殺技」と「魔力覚醒」というものもあります。
必殺技を発動すると、キャラクターに応じた強力な広範囲攻撃を繰り出します。
魔力覚醒を発動すると、一定時間能力が上がります。魔力ゲージが減少していき、ゼロになると魔力覚醒用の必殺技を発動して、能力が元に戻ります。

|== 道具の使用 ==|
物語を進めていくことで、「爆弾」や「弓矢」といった、『ゼルダの伝説』ではおなじみの道具が手に入ります。
十字ボタン左右もしくはタッチ操作で、使用する道具を選択。十字ボタン下もしくはZRボタンで使用します。無限に使用できます。
敵に攻撃できるほか、特殊な仕掛けに対して有効だったりします。普通の攻撃では歯が立たない巨大な敵にも、道具を使った攻略が有効です。

|== 収集要素 ==|
強い敵を倒すと、袋のようなものを落とすことがあります。なかには、新しい武器や、この後紹介するショップで使える素材が入っているので、できれば逃さずゲットしましょう。
また、砦を制圧すると、宝箱が出現することも。ルピーが出てくるほか、強力な新武器。体力の上限を増やしてくれる「ハートの器」「ハートのかけら」が手に入ります。

さらに。特定の条件を満たすことで、バトル中に「黄金のスタルチュラ」が出現。
全体マップに「おおよその場所」が表示されるので、探してみましょう。一定時間たつと、いなくなります。
黄金のスタルチュラを倒すと、イラストパズルの一部が手に入ります。イラストを完成させると、いいことがあるかも…?

|== ショップ ==|
各モードのステージ選択画面から、いつでも利用できます。
ここでできることは、ざっくり分けて4種類です。

◆バッジ屋
バトル内で手に入る素材とルピー(この世界でのお金)を消費して、様々なバッジを作成できます。バッジは、作成した時点で効果を発揮。枝分かれ式に、どんどん新しいバッジが作れるようになっていきます。
なお、バッジは全キャラクター共有ではなく、各キャラクターごとに作成してあげる必要があります。

◆訓練所
今作では「レベル」という概念があり、敵と戦っていくことでレベルアップ。基本攻撃力と体力の上限が増えていきます。逆にいえば、あまり使っていないキャラクターはレベルが上がらずじまいってことになります。
そこで、訓練所。ルピーを支払って、レベルを上げることができます。最もレベルの高いキャラクターよりも、高いレベルにすることはできません。

◆クスリ屋
素材とルピーを消費して、”次の戦闘にだけ効果を発揮する”クスリを作成できます。
クスリの種類は様々で、黄金のスタルチュラを倒すことで手に入るイラストパズルの一部を一定数獲得するたびに、クスリの種類が増えていきます。

◆ジャンク屋
武器には、特殊効果を付けるための「スロット」が、いくつか付いていることがあります。
すでに特殊効果が付いているスロットもありますし、空きのスロットがあることも。
ジャンク屋では、特殊効果の付いた武器を消費することで、その特殊効果を別の武器の空きスロットに移し替えることができます。



|== モード紹介 ==|
◆レジェンドモード
いわゆるストーリーモードです。
順番にステージを攻略していって、『ゼルダの伝説』の世界観とストーリーをお楽しみください。

◆フリーモード
レジェンドモードで一度でも挑戦したことのあるステージを、自由にプレイすることができます。

◆アドベンチャーモード
初代『ゼルダの伝説』の全体マップをベースにした、やり込み重視のモードです。

全体マップの各エリアごとにステージが用意されており、ステージクリアをすると、上下左右にある新しいエリアが解禁されていきます。
こうしてどんどんエリアを解禁していって、どこかにいる「闇の支配者」の討伐を目指します。

また、各エリアごとには報酬の種類として「バトル勝利」や「Sランク勝利」、「宝」といったものがあります。
「バトル勝利」は、ステージクリアするともらえるアイテム。「Sランク勝利」は、成績が最高ランクの「Sランク」でステージクリアするともらえるアイテムです。「宝」は、バトル中に砦を制圧するなどすることで出てくる報酬です。
報酬アイテムの横にキャラクターの顔が表示されている場合は「そのキャラクターで挑戦しないと獲得できない」ことを示しています。

さらに、一部の報酬は「要探索」と書いてあることも。
初代『ゼルダの伝説』のエリアを調べて、そこに「コンパク」「バクダン」「ロウソク」といったアイテムを使用して、隠し階段を見つけることができれば、「要探索」の報酬が解禁されます。

|== ネットワークリンク ==|
タイトルメニュー画面の「環境設定」で、ネットワーク常時接続をONにすると、アドベンチャーモードで「ネットワークリンク」というのが出現するようになります。これは、他のプレイヤーのリンク(主人公)です。
ネットワークリンクのいるところでステージに挑戦し、クリアをすると、いつもより良い報酬を獲得できます。ただし、ステージの難易度も上がりますよ。

自分のリンクが別のプレイヤーの世界に出現して、同じようにステージクリアした時も、報酬をもらうことができます。



■====== partygameの感想 ======■

=良い  =まあまあ or ちょっと気になる  ×=悪い


◆=== 参考データ ===◆
 購入価格 ―→ 6,782円(新品)
 プレイ時間 ―→ 約13時間
 プレイ内容 ―→ レジェンドモードとアドベンチャーモードを、交互にプレイ
 過去のシリーズ作品
  └→ 『ゼルダの伝説』シリーズは、ほぼ全てプレイ経験あり。
  └→ 『無双』シリーズは、『真・三國無双2』か『3』あたりを少し遊んだことがある程度です。



○ ―→ 無双シリーズ特有の”一騎当千”ぶりは、とにかく気持ちいいです。
1回のコンボで、だいたい数十人のザコを斬り捨て。あっという間に500人、1000人と達成できてしまいます。なるほど。これが『無双』シリーズの感覚なんですね。
私が過去に遊んだことのある『無双』シリーズって、『真・三國無双2』あたりを友達と少し遊んだ程度。当然といえば当然ですが、その頃と比べると敵の表示数は圧倒的に違いますし、処理落ちもしません。ましてや、それが手の平でも遊べるっていうのですから、魅力的です。


○ ―→ ゼルダの伝説らしい要素が、要所要所で良いアクセントに。
シリーズ経験者としては「おっ」と思える要素が色々。
道具を使っての攻略はもちろんですが、例えば道中でも、なんか怪しいと思った壁を爆弾で破壊したら、中から宝箱が見つかったり。あと、黄金のスタルチュラは、ひとクセあるところに隠れていることが多く、ここでも道具が活躍します。

かといって、なんでもかんでも道具を使わないとダメ!ってわけではなく、あくまで”ほどよい”レベル。
『無双』シリーズに慣れ親しんだ人が「このシステム、面倒くさい」と感じることは、無いでしょう。


○ ―→ 『ゼルダの伝説』シリーズのアレンジ曲、私は好きです。
壮大な感じの印象がある『ゼルダの伝説』数々の曲が、ロックなどを取り入れてカッコ良くアレンジされているって感じです。
アレンジ要素はそれなりに強いので、だいたいこういうのは「原曲がいい」とボヤく人が多いんでしょうけど、私は良いと思いますよ。このゲームには、合っています。


○ ―→ アドベンチャーモードは、やり込み甲斐がありそうです。
純粋にエリアの解禁を目指すだけでも良いのですが、奥のほうになっていくほど難しくはなるので、そう簡単ではありません。やはり、ちゃんとSランクを目指したり、探索に必要なアイテムをかき集めて探索で報酬を解禁したりといったことも大事です。もちろん、ショップでの強化もね。
探索用アイテムは、クリア済みのステージに復活するので、いくらでも獲得できます。詰み!ってことは無いので、ご安心を。

それと、「ネットワークリンク」で他のプレイヤーとの緩いつながりを楽しめるのも、良いですね。
レベル99とか見ると「早っ!」とか思っちゃいますが(苦笑)


○ ―→ 途中セーブできるのは、ありがたいです。(ただし一部除く)
『無双』シリーズを遊んできている人からしたら、珍しくないのかもしれませんが…こういったワラワラ系のアクションで、そのままの状態をセーブして再開できるとは思っていなかったので。
攻撃した敵が”やられアクション”をしている最中に中断セーブをして再開したら、その敵がちゃんとやられモーションの途中から始まっているので、ほぼ100%保存できているんでしょうね。ゲームの進化を感じます。

しかし、残念ながらアドベンチャーモードでは中断セーブができないようなのです。…なんででしょう?
いや、確かにアドベンチャーモードのステージって、レジェンドモードよりは短時間で終わりますよ。でも、それでも10分15分かかることはあるので。


△ ―→ 頭をひねらないといけないような要素は、あまり無いです。
『ゼルダの伝説』というと、手に入れた道具や身の回りの存在を利用して、先に進む道を考えるというのが魅力的な要素の1つです。
でも、今作では、道具の使用が探索や攻略に役立つってことはありますけど、時間をかけて考え込まないといけないような場面はないです。むしろ、時間が惜しいので、考えるより足を動かせ!って感じです(苦笑)

それと、ボス敵との戦いも含め、アクション面は確かに単純ですね。
ザコ敵をバッサバッサ斬るのはいつも通りでも良いと思うんですが、ボス戦は、攻撃アクション以外にも個性が欲しかった気がします。巨大なボスほどの”メリハリ”とは言いませんけど、たいていのボスが、手短な攻撃と回避を繰り返していたら戦えるというのも寂しいので。
例えば、ギラヒムは頻繁にワープを繰り返して「ウザッ!」とか。そう思わせるくらいの個性的な行動は、あっても良かったかな。


△ ―→ 場合によっては、移動にけっこう時間を取られるのが少し面倒くさいです。
これが、言うならば『無双』シリーズの弱点って感じがします。

なんか、複数の武将を切り替えて操作できる『戦国無双クロニクル』の評判が良かった理由が、今になって分かった気がします。せっかくなら今作も、そういうスタイルにして良かったんじゃないかと思いました。
それこそゲームパッドに主力メンバーのアイコンが表示されるので、タッチで切り替えられる、みたいな。ゲームパッド単体でのプレイでは、画面をタッチすると一時停止して画面が切り替わるようにすれば良いでしょう。


△ ―→ ”しゃべるボイス”が無い点について思ったこと。
会話メッセージは流れるけど、ボイスは「うん!」「アハハ」などの簡易ボイスのみ。まあ、ここらへんはいかにも『ゼルダの伝説』らしいですよね。
しかし、一部のデモシーンでは、ボイスが無いのにキャラクターが口をパクパクさせるのが見えてしまう場面があり、なんか違和感がありました。口パクは必要なかったかな…。
些細な点ですが、気になる人は気になるでしょう。これがファミコンのドット絵なら全然気にならなかったけど、キレイな3Dグラフィックだったからこそ気になった、と。この、いわゆる”ごまかしが効かない”というのは、ゲームの進化の過程で生まれた弱点って感じがしますね。


△ ―→ 一部で、曲が上手く流れないことがあります。
ゲームパッドのほうは問題ないんですが、テレビ側のほうでたまに起こります。

まず、タイトル画面で曲が鳴らないことがあります。この時は、-ボタンでプレイスタイルを切り替えると、曲が流れ始めます。
それと、プレイ中にも一瞬、曲が途切れたり途中から流れなくなったりします。この時もだいたいは、-ボタンで改善されます。
-ボタンの切り替えで改善されるということは、おそらく私のテレビのせいでは無いと思います。

ま、ちょっとしたバグかな?と思って、無かったことにしておきます(苦笑)
これがフリーズとかだったら、無かったことにはできませんけど。



■====== まとめ ======■
●●●●●●●●○○ … 8点(10点満点)


『無双』シリーズが培ってきたノウハウに、『ゼルダの伝説』の要素が”ほどよく絡んでいる”作品となっています。
私は『無双』シリーズをあまり知らなくて「敵をバッサバッサと斬っていく」くらいしか分からなかったですが、そのバッサバッサ感による爽快感は思ったよりも強く、個人的には久々に、アクションをガッツリ楽しめているな~って気分になれています。そこに『ゼルダの伝説』のエッセンスがほどよく絡み、ニヤリとできちゃうというのもまた、楽しいです。

まあ、『無双』シリーズは何十作品と発売されているので、それをずっと遊んできた人は飽きるだろうな~というのは、分かる気がします。
しかし、だからこそこういったコラボレーションで、『無双』シリーズを遊んだことの無い人にどんどん広めていこうとしているのでしょうね。少なくとも、基本的な完成度は高いのですから。

そして、あくまで今作は「ゼルダの伝説の世界を舞台にした、無双シリーズ」であることを、理解しないといけません。「無双シリーズっぽいゼルダの伝説」ではありませんからね。
私は「たまにはこういう、アクション重視のゼルダの伝説もいいよね~」と思えましたが、『ゼルダの伝説』に思い入れが強い人なんかは、根本的なシステムの違いに「やっぱりダメだ!」ってなるかもしれません。人によっては、声優の違いにすらブーブー言っている始末なので。
あなたが、『ゼルダの伝説』の何が好きで、どこに「ゼルダの伝説らしさ」を感じるのか?それと照らし合わせて、今作の購入を検討すると良いでしょう。少なくとも、頭を使ってひらめいて謎を解いていく的な要素は、一切期待しないように。


さらに進めてみて、何か新たに気づいたことがあれば、セカンドインプレッションを書く予定です。

万人向け ← ○○○●○○○○○○ → 熟練者向け
手軽に ← ○○○○●○○○○○ → じっくり
思考タイプ ← ○○○○○○○○○● → 感覚タイプ
 爽快感重視 ← ○●○○○○○○○○ → 達成感重視 


その他のタイトルのインプレッション記事は、こちらからどうぞ

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 今日のゲーム情報 & マイプ... | トップ | 今日のゲーム情報 & マイプ... »

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (リー)
2014-08-28 09:18:19
記事お疲れ様です。

軽く聞いた通り、あくまで無双ではあるもののゼルダでもあるようですね。いずれ買えるなら買いたいですw

まあ、無双ですからね~。謎解きまで用意したら、なんだかゼルダすぎてゼルダじゃない、みたいにも思いますしシステム的にもそうした謎解きはかなり厳しいかと思いますから、これで良いかなと思いました。
むしろ、下手に入れると慣れない謎解きでムダな時間が多くかかって爽快感が薄れそうでもありますしねw
それなら――と排除したのも悪い判断ではないと感じます。

ボス戦については本家でさえも長年解決できていない問題ですから、仕方ないでしょう(笑)
やはり一騎当千の表現と1vs1のボス戦って対局に位置する関係だと思いますし、このあたりはどうしようもないのかもしれませんね…。
返信する
Unknown (partygame(管理人))
2014-08-28 23:28:48
>リーさん
私なんか、発売前は謎解き要素のバランスを心配していましたが、これくらいがちょうど良いと思いました。
あくまで『無双』シリーズは「一騎当千アクション」なんでね。

>>ボス戦
まあ、ストーリー終盤になってきたりすれば、意外とスキを見せづらくなってくるんですけど、それでも一番有効なのは、ちょこっと攻撃&回避の繰り返しですからね。
本家のほうは史実があるゆえに、やりづらいところがあるでしょうけど、こっちだったら多少はぶっ飛んだことをしても許せそうなので。だからこそ、メリハリを付ける挑戦をしてみて欲しかったです。
それこそ、フックショットで月を落としたりできるんですから(笑)
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

【旧】購入・レビュー話」カテゴリの最新記事