人間的な心地よさ追求
写真・久保憲司
英国の2人組、ビッグ・ピンクが新作「フューチャー・ディス」(ホステス)を出した。昨年12月には東京都内でライブ=写真=を行い、新曲も披露した。
新作は自信に満ちたポップなサウンドが楽しめる。「広大な闇が 光の中へ消えてく」と歌う「ステイ・ゴールド」や「未来は僕の物」と断言する「ルーズ・ユア・マインド」など、前向きな曲が際立つ。
ボーカル、ギターのロビー・ファーズは「エネルギーにあふれる作品になった。ライブでやると、それを実感できる」。キーボードのマイロ・コーデルも「自分たちも聴き手も、楽しめるものにしたかった」。
ほかの音源をサンプリング(引用)するなど電子音楽の要素も色濃いが、楽曲はぐっと親しみやすく、機械的な感じは薄い。ロビーは「音の揺らぎを生かしたサウンドを心がけた。人間的な心地よさを感じられると思う」とする。
プロデューサーは売れっ子アデルなどを手掛けるポール・エプワースが務めた。ロビーは「まだ自分たちでプロデュースできる立場じゃない。何がいいか、悪いかという第三者の意見は大事」と話す。
英国の先鋭的なレーベル、4ADから2009年にデビューアルバムを出すや、すぐに注目を集めた。バンドと並行し、マイロは自身でもレーベルを運営する。「音楽が好きだからやっているんだ。自分が聴きたい楽曲を出している。あくまで個人的なもの」と語る。
(2012年1月12日
読売新聞)
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