映画は楽しい!

今日見た映画の覚え書き(のみ)

殯の森

2012-08-29 09:52:25 | 日本映画
「殯(もがり)の森」(2007年/日本)

監督*河瀬直美
出演*うだしげき(しげき)、尾野真千子(真千子)、渡辺真起子

2007年第60回カンヌ国際映画祭グランプリ(パルムドールに次ぐ審査員特別大賞)受賞。
殯(もがり)は日本の古代に行なわれていた葬儀儀礼で、死者を本葬するまでの期間、棺に遺体を仮に納めて安置し、別れを惜しむこと、またその棺を安置する場所を指す。「喪(も)上がり」から生まれたことばだともされる(ウィキより)。

この監督の、自然なドキュメンタリーふうに見せたドラマづくりの不自然さが好きではない。

100人の子供たちが列車を待っている

2012-08-20 11:36:51 | 外国映画
「100人の子供たちが列車を待っている』Cien ninos esperando un tren(1988年/チリ)

監督*イグナシオ・アグエロ(Ignacio Aguero)
出演*アリシア・ヴェガ、チリ・サンティアゴ郊外ロ・エルミーダの低所得者層住宅に住む子どもたち

タイトルの「列車」は1985年、パリで初めて作られたリュミエール兄弟の映画『列車の到着』の列車を指す。
貧しい地区のまにあわせの教会で、ほとんどが一度も映画館に行ったことのない子どもたちに、ボランティアの女性教師が映画のなりたちやつくりかたを教えたドキュメンタリー。

たぶん映画製作者の一員であるこの女性教師は、生活苦でろくに学校にも行っていないような子どもたちに、エジソンの発明したキネトスコープやリュミエール兄弟のシネマトグラフのしくみから、フィクションとドキュメンタリーの違い、映画のシーケンスやカメラの位置と移動撮影に至るまで、少しも端折らずに実にうまく教えている。ふざけたり騒いだりして聞いているのかどうかわからないような子どもたちが、教室に来続け、ちゃんとそれを理解しているのがすごい。

ものすごくうるさくて、ありえないほど近い

2012-08-19 10:00:23 | 外国映画
『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』Extremely Loud and Incredibly Close(2011年アメリカ)

監督* スティーブン・ダルドリー
出演* トーマス・ホーン(子役のオスカー)、トム・ハンクス(父)、サンドラ・ブロック(母)

ものすごくウェットなストーリーで、ありえないほど直訳興ざめの邦題。

春香伝

2012-08-18 11:45:03 | 外国映画
『春香伝(チュニャンジョン)』(2000年/韓国)

監督*イム・グォンテク
出演*イ・ヒョジョン(春香 チュニャン)、チョ・スンウ(夢龍 モンニョン)
唱歌*チョ・サンチョン(国唱人間文化財)

「春香伝」というのは18世紀に生まれた韓国古典の最高傑作で、パンソリとして語り継がれ親しまれてきた国民的悲恋物語だそう。伝統的なパンソリの語りはそのままに、その語りにのせて物語を映像化したもの。
パンソリは日本の浪花節みたいな感じだが、人の声がしみじみすばらしい。