まどか先生の「親子の関係 いろはにほへと」

子育てとは何と骨の折れるものでしょう。1と1を足しても2になるとは限らないのが子育て。親子関係、ちょっとしたアドバイス。

パパとママの名前を教えてあげましょう!

2012年12月18日 | 提案
 「パパとママの名前を教える?それって何?」と思われたかもしれませんね そんなの知ってるに決まってるじゃない、と思われますか?

 じゃあ、一度確かめてみてください お子様は、本当にパパとママのお名前を知っているでしょうか?
 パパの名前は、○○。
 ママの名前は、○○、と言えるかな・・・ 

 私は毎年、11月に新年中児クラスを開講し、子ども達に最初に教えることは、「正しく自分の名前を言えるようになること」です
  あなたの名前を教えてください。
 「○○○○でーす

 自己満足の大声で応えてくれるのは良いのですが、1回聞いただけでは、決して正しい姓と名は聞き取れません なぜだかわかりますか?
 相手に「伝えよう、自分の名前を知ってもらおう」という意思がそこにはないから、なのですね

 このことについては、また別の機会に話すとして・・・
 子ども達の名前を聞いたあと、その次にたずねるのは「お父さんのお名前」「お母さんのお名前」なのですが・・・
多くの子ども達は私の質問に「???」の表情をし、かなり長い沈黙があります。
 考えあぐね、勇気のある子は、こんな答えを返してくれますよ。

 「○○ おとうさんです
姓の後、「おとうさん」と言うのです。たとえば「佐藤 おとうさん です!」のように。もしくは、「ゆうくんお父さんです」とか「まゆお父さんです」ということもあります。

 お父さん、お母さんの名前が言えることは、大事なことです。迷子になっても、それは役にたって便利ですよ


あとひと声、かけてあげましょう!

2012年12月02日 | 提案
 宅配便を出そうと、実家の母が住んでいるマンションのカウンターで手続きをしていると、ベビーカーを押した若いママが近づいてこられました
 ベビーカーに乗っているお嬢さんは2歳くらいでしょうか。手にお人形さんを持ち、私と目が合うと、にっこり笑ってくれました
 ママが私の後ろに立たれたとたん、そのお嬢さんは「じゅんばん、じゅんばん」と言いました。私は少々驚きました。

 お母様がお嬢さんに向かって「順番ね」と声をかけるのならばわかります。しっかりとわかるように私の後ろにならび、教育的見地から「じゅんばんね、並びましょうね」とお子様に声をかけ、教えようとする・・・こういうことは「あり」ですね。
 
 しかし今回はそうではなく、最初に声を出したのはお嬢様
私の後ろにベビーカーで並んだとたんに、そのお嬢さんが「じゅんばん、じゅんばん」とその状況を判断し、即座に自ら発した言葉でした。
 するとママは、その「じゅんばん、じゅんばん」の声に続き、「そうそう、順番ね、並びましょうね。○○ちゃんは次ね。待ちましょう」と声をかけました。

 そうなんですよねえ・・・いくら良いタイミングでその言葉を使い、教えたとしても、その言葉がどんなことを意味するのか?どうしてその時、その言葉を言ったのか?など、しっかりと教えてあげなけれな、その言葉は「音の羅列」にしか過ぎません

 「じゅんばん」という言葉。
きっと、そのママはいつもタイムリーにその言葉を使い、「音」として我が子に教えるだけではなく、必ずその意味を教え、使えるように・・・という思いで伝えていたのでしょう。

 そうです。たんに「教えて・・・おしまい」ではなく、教えた後は、その子がその言葉を使いこなせるようになるまで、繰り返し伝え、折に触れ、本人のボキャブラリーリードしなくては意味がありませんよ



秋の味覚を食卓に!

2012年11月22日 | 提案
 「お母さんが作ってくれたお料理で、あなたが好きなものはなーに?」とたずねると、子ども達の答えの大半は「カレー!」「ハンバーグ!」です。
 中には、「卵かけご飯!」という慎ましい子どもや、「アサリの酒蒸し!」という通な子もいます。さすがに、考えても考えても「ない・・・」と言われてしまうと、ママはお料理をされますか?とお尋ねしたくはなりますねえ

 さて、子どもと一緒に囲む食卓は、どうしても子ども中心のメニューになりがちですが、せっかくの「実りの秋」です。秋らしい食材を使い、食事をするのはいかがでしょう

 今では一年中、供給される野菜や果物がほとんどになってはきましたが、白菜や大根などの「本来は寒い時期においしい野菜」や、秋だからこそ露地物がおいしい旬のもの、そして、柿などは、やっぱり今の時期にしか食べることができません。

 どんどん季節感がなくなっていく現代。でも、せめて食卓では「季節感」を意識してみてください そして、子ども達にその「秋の味覚」についてひと言声がけをすることで、子ども達の季節への意識が育ち、感性が豊かになっていくものです



ハサミは正しく使えていますか?

2012年11月12日 | 提案
 前回は、「お箸を正しく持たせましょう」というお話をしました。今回は「ハサミ」です

 どうも世の中のお母様方は、「私の知らないうちに、(賢い)うちの子は、勝手にどんどんハサミが使えるようになっていたのですよ。(どうです?すごいでしょう?!)」とおっしゃりたいようです。
 ( )内は、実際には言わないまでも、心の中で自慢げにおっしゃっている声、の部分です

 でもね、本当は、教えもしないのに勝手に持っていた、使っていた、という持ち方や使い方では、子ども達自身が困るのですよ
 やはり、正しい持ち方で、正しい切り方をするからこそ、スムーズな刃さばきになりますし、きれいに線の上か切れたり、細かい曲線でも苦労せずに切れたりするのです
 
 まったく教えられずにハサミを使っているという子どもの大部分は、「ハサミを持つ手のほうを動かして」切っています。
 けれど、大人はどうでしょう?

 大人は、ハサミを持つ手は動かさず、同じ位置で刃先の開いたり閉じたりすることによって、チョキチョキと切っていきます。動かすのは反対の手
 ハサミを持つ手を動かして切っていくのではなく、ハサミを持つ手の反対側の手で、紙の方を動かしているのです。
 「紙のほうを動かす」ことによって、ハサミを動かすほうの手は一定の位置に保たれ、常に肘が脇にくっつくような状態で固定されているから、的確にスムーズに切れている・・・そうですね

 教えてあげることによって、本当の意味で「上手に使える」ようになります。
子どもの我流では、いつまで経っても上手に切ることはできないのですよ。是非、教えてあげてください。そして、どんな曲線で、細かいところまでも、楽に切られるように、しっかりと教え、練習をさせてあげましょう



お箸を正しく持たせましょう

2012年11月01日 | 提案
 お箸、お子様は正しく持って食べていますか?
最近では、大人も子どももフォークやスプーンを使って食べるものが増えましたね 子ども達の大好物、ハンバーグやカレーはその代表と言えるでしょう。スパゲティー、グラタン、ドリア、etc. etc.

 でもね、やはり日本人であれば、基本的には「お箸」を使った食生活をしていくことになります。そのときに、「まともにお箸が使えない」では、あまりに恥ずかしいですね こういうところで、家庭の品格が問われます。

 食育とは、食べ物にこだわる、というだけのことではない、と私は考えています
 どんな食事をするか?
 家庭生活の中で、どんなふうに食事を位置づけているか?
 食事の仕方に気を配っているか?

 すべて、その家庭の姿勢が問われます。

 今では、町には「お箸の専門店」も増えました
一度、そういうお店をのぞいてみてください。そうすれば、驚くほど、たくさんの種類の「子ども用のお箸」が揃っていますよ。色や柄、という意味だけではありません。小さい子どもでもフィットするように、さまざまな「長さ」のお箸が揃っています

 小さい頃に身に付いた「正しいお箸の持ち方、使い方」は、その子の生涯の財産になりますよ