作者が24歳の女性、というニュースに驚きました。
そしてこれまで一度も候補に挙がったことのない
彗星のごとく現れた新人、と言う事にも
2度吃驚させられました。
選考委員の石原慎太郎氏、村上龍氏らが絶賛するので
ああ、又数年前の若い女性が文学賞ダブル受賞の
ブーム狙いかと思いつつ、じゃあどれくらい
素晴らしいのか、そうでないのか自分で試してみよう
と読み始めました。
初めの部分は、20歳のフリーターの女の子の
心の動きが中心なので当然のごとく、全く
感情移入も出来ず、『なんか、陰気な文体ね』
と思っていました。
だんだん読み進めてゆくうちに登場人物の個性が
独特の視線で描かれており、「あれあれ。ふむふ。」
と思いページを繰り続けていました。
ボーイフレンドとの馴れ初め、別れの描写は特に秀逸で、
私なんか、これまでウン十年の人生で幾度か似たような経験を
しているのに、相手・自分の心と行動の描写を
とてもこんな風に書き表せないな、と思い始めていました。
そのたびに、『この作者は24歳なんだ!』と思い出し、
「こりゃすごいわ」とも。
中でも助演女優賞とも言うべき70歳を超える「吟子さん」
の表現。(実は、彼女が主演女優かも知れない)
トンでもなく魅力的なのですが、中でも
若い主人公が人生に迷ったり悩んだりしている
時に返ってくる言葉・コメントの数々。
これらが、24歳の女性のイマジネーションから生まれてくる
と言うのは・・・だから芥川賞を受賞したのね、と
やっと理解できました。
青山七重さんの才能は、凄いです!
読み終わってこれからは
自分の周りの20歳前後の女の子・男の子の心の
動きにもっとセンシティブにならなくては・・・
と思いました。
そんな気付きを与えてくれる作品でした。
(うねめ)
そしてこれまで一度も候補に挙がったことのない
彗星のごとく現れた新人、と言う事にも
2度吃驚させられました。
選考委員の石原慎太郎氏、村上龍氏らが絶賛するので
ああ、又数年前の若い女性が文学賞ダブル受賞の
ブーム狙いかと思いつつ、じゃあどれくらい
素晴らしいのか、そうでないのか自分で試してみよう
と読み始めました。
初めの部分は、20歳のフリーターの女の子の
心の動きが中心なので当然のごとく、全く
感情移入も出来ず、『なんか、陰気な文体ね』
と思っていました。
だんだん読み進めてゆくうちに登場人物の個性が
独特の視線で描かれており、「あれあれ。ふむふ。」
と思いページを繰り続けていました。
ボーイフレンドとの馴れ初め、別れの描写は特に秀逸で、
私なんか、これまでウン十年の人生で幾度か似たような経験を
しているのに、相手・自分の心と行動の描写を
とてもこんな風に書き表せないな、と思い始めていました。
そのたびに、『この作者は24歳なんだ!』と思い出し、
「こりゃすごいわ」とも。
中でも助演女優賞とも言うべき70歳を超える「吟子さん」
の表現。(実は、彼女が主演女優かも知れない)
トンでもなく魅力的なのですが、中でも
若い主人公が人生に迷ったり悩んだりしている
時に返ってくる言葉・コメントの数々。
これらが、24歳の女性のイマジネーションから生まれてくる
と言うのは・・・だから芥川賞を受賞したのね、と
やっと理解できました。
青山七重さんの才能は、凄いです!
読み終わってこれからは
自分の周りの20歳前後の女の子・男の子の心の
動きにもっとセンシティブにならなくては・・・
と思いました。
そんな気付きを与えてくれる作品でした。
(うねめ)