ニセコのダチョウ牧場(第2有島だちょう牧場)

ダチョウの孵化から解体まで行い、命を頂く事、牧場を営む事で得た、学びや気づきを記録しています。

今日は食品ロス削減の日

2022年10月30日 | 日記
今日は食品ロス削減の日。
牧場ではだちょうさんに出来るだけのびのび過ごしてもらいながら、その恵みとして卵を頂きます。



濃厚飼料をたくさん与えて、照明を操作したり、飼料を制限したりして産ませるのではなく、草の栄養価が高く、日が長くなる時期に産んでもらいます。

だちょうさんに負荷をかけず、仲間として長く生きてもらいたいと考えています。

夏は完全に放牧し、自然に好きな相手と交配して産まれる卵はほぼ有精卵です。



密になるほど多くは飼わず、環境からのストレスを減らし、本来持つ高い免疫力を保ち、抗生物質や薬剤を生涯使わないで育てます。

実は私が牧場を手伝い始めた頃、卵を捨てる仕事がありました。

卵を販売したり、孵化したりするには余ってしまっていたからです。

使い方さえ間違わなければ美味しく食べられる卵であり、無駄にしない事を考えて、プリン作りやお菓子作りを始めました。

現在も試行錯誤しておりますが、おかげさまでどら焼きやプリン等のお菓子の評判は良く、売り切る事が出来るようになりました。



今年は卵が足りないくらいになり、どら焼きやプリンも売り切れてしまうので、買いたかった方には申し訳ありません。
ですが、安易にだちょうさんを増やしたり、商品の品質を下げたりといった無理をせず、自然にも動物たちにも負荷をかけない飼い方を模索し続けていきたいと考えております。

これは食品ロスを出したくないという想いも関係しています。

日本は食料や飼料を海外から輸送コストを払って、たくさん輸入しているにも関わらず、世界3位の食品廃棄を出してしまっているそうです。
事業者が半分、消費者が半分ほどの割合のようです。

日本には商習慣や構造に問題が有るように感じます。

私が携わり始めてから現在まで、牧場のお店の営業やお菓子作りをしながら99.9%以上商品を売切り、原材料も無駄にならないよう管理し、もったいないことはしないようにしています。

商品をたくさん作り、稼ぐのではなく、価値ある商品を大切に食べて頂き、美味しいと感じていただけるよう努力したいと思いますし、だちょうさんの命を頂いてきた者として、食品が無駄になってしまう事が減って欲しいと心から願っています。



これからも責任を持って、コツコツ続けていきたいと思っていますので、応援宜しくお願い致します。

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