太平洋に面した東の再果ての衰退が続く、袋小路に入り込んだジパングからの報告です
「なんで英語やるの」を表題に、このブロッグを手探りで始め、回顧すれば、13年半の月日が流れ生き長らえてきましたが、同様に生き長らえているのは「英語産業」と「カタカナ語」です。しかし、今日現在において、「コロナウイルス感染」の影響で、英語産業の旗頭=英会話学校の休校が相次いでいる様子ですが、ネット上の英会話授業が盛んになるので、やぶ蛇になる可能性から (「独学のすすめ」〈2007年10月15日〉参照) 、ここでは禁句です。
前回 "US's Democratic presidential bid"(アメリカの民主党次期大統領候補選出)について投稿すると予告しましたが、コロナウイルス感染が世界規模で拡散する報道を受け、しかも日本に限らず世界中の経済活動に影響を及ぼす状況になりつつあり、民主党候補者もバイデン元副大統領が抜け出したように見られることから、またの機会に譲ることにしました。
コロナウイルス感染予防用に、安倍総理が官僚発案(?)による無償配布の布製マスクが不評です。小さいとか、ごみとか、髪の毛が付着しているとかで、回収されることになりました。つまり不良品(日本の英語教育〕です 。
「カタカナ語」氾濫の元凶は英語必修教育
残念ながら全くもって、勝利しての乾杯ならぬカタカナ語に完敗です。今は「敗軍の将は兵を語らず」の心境です。このコロナウイルス騒動の影響で、河野太郎防衛大臣を始め、現タレントのデヴィ夫人までが疑問を提したカタカナ語の濫用は、「水を得た魚」のように元気いっぱい日本中を泳ぎ回っています。多勢に無勢で「リニューアル」に対する異論など吹っ飛んでしまいました。ただ、どうしても私には受け入れがたい、かねてから日本語として通用していた語を、カタカナ化したごく一部を下に列記しました。胸に手を当てて参考にしてください。
- エリア = area ( [名詞] 地域、面積、領域)
- グッズ = goods( [名詞] 品物、製品)
- ケージ= cage( [名詞] かご、檻)
- サポート= support( [名詞] 支え、支持、援助、扶養)
- スキル = skill( [名詞] 技量、技能、技術)
- ダメージ = damage([名詞] 損害、損傷、被害)
- トラブル = trouble( [名詞] 困難、面倒、紛争)
- ニーズ = need(s)( [名詞] 必要性、必需品)
- リアルタイム = real-time( [形容詞] コンピューター用語=実時間の、即時の)、real time( [名詞] コンピューター用語=実時間、即時の応答)
- リプライ = reply( [名詞] 返答、回答)
そもそも上記英語の名詞 damage を、日本語訳では「損害・損傷」のように解釈されていますが、加えられた被害が damage で、失った被害は loss です。以下は名詞の用例:
- flood/fire damage = 洪水・火災による被害
- brain damage = 脳の損傷
- environmental damage = 環境破壊
形容詞の用例:great/serious/severe/grave damage = 大きな損害
人に対しては to damage ではなく「損害・損傷を与える」 (動詞):to injure/to hurt/to harm=「傷つける」を使いますが、用法はそれぞれ多種多様なのでここでは省略させていただきます。(Advanced Favorite English-Japanese Dictionary 〈初版、東京書籍株式会社、2007年〉参照)
先日、常時視聴しているBSテレビ東京の夜の番組「プラス10」と「WBS」で、WBSのキャスター大江麻理子氏が、4月の番組再編についてでしょう「番組の ~ がリニューアルされました」と冒頭に言ったのには驚きました。「番組が一新された」とか「~が刷新された」とか言ってほしかったのですが…。ましてや、彼女は中国語・英語に堪能のようですから…。
「ケージ」と「リプライ」は、あっという間に(私にとって)日本語に入り込みました。「フェーズ」同様その素早さは驚嘆に値します。日本人は何事にも決断することが「遅い」「のろい」という、世界に周知されている評価を覆す速さです。
カタカナ語がここまで繁盛するのは、日本の必修科目なる英語教育に帰するのは間違いない事実でしょう。英語のコミュニケーション能力(耳と口)ではなく、教科書(目)による学習が主体となっているからです。第一、小学生のコミュニケーション能力は日本語でも、まだ不十分なのですから(「意思疎通」か「コミュニケーション」か?」〈2015年06月23日〉参照) 。
言語の原点は音声=聴覚、文字=視覚ではない
日本語ならびに日本文化の特性・特質から来る、「耳=聴覚」ではなく「目=視覚」による英語学習の知識が、カタカナ語の乱発につながっていると思われます。その一部をここに挙げますから、確認してください。
- ライス = rice [名](米)、lice [名](シラミ)
- フリー =free [名](自由)、 flea [名] (ノミ)、(to) flee [動](逃げる)
- シット = (to) sit [動](座る)、shit [名](くそ、糞)
前回指摘した yell [jél] についてですが、カタカナではエールと表記され同じですが ale [éil] (イギリス産のビールの一種。苦いことから、通常 bitter と称されている ) があります。英語の発音は明らかに異なりますが、聴覚による発音を苦手とする日本人は、両者とも(視覚の読み)エールで済ませてしまい、これがカタカナ語の乱発を助長しています。
[L ] [R] の発音の違いや名詞、動詞のへったくりもありません。しかも文節ではなく、単語だけポンポン飛び出す、スパゲッティナポリタン並みのごちゃごちゃです。知性が疑われても致し方ありませんよね。何を言われているのか分かります?
日本の英語学習は、何度も繰り返しますが、必修科目ではなく絶対に選択科目にすべきです。アベノマスク同様、利権と忖度まみれの官製(文部科学省)では、日本は後進国並みに足をそろえるのです。お分かりかな~~。分からないだろうな~~。和製英語ならぬカタカナ語に乾杯・完敗!欠陥英語教育もアベノマスク同様、回収すべきです。
Do you understand what I have been saying for thirteen and a half years!?
Café the Gallery の開業は、今回のコロナウイル感染騒動で見直しです。もし開業していれば、とんでもないことになっているでしょう。ぞっとします。災いを転じて福となるように気持ちを新たに再挑戦できるよう再考しています。