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折登ひろしのGRAFFITI

日本人と英語と国際社会と、ちょっぴり料理について考える

貴方はどっち?➡「カムカムエヴリバディ」VS ➡"Come Come Everybody"

2021年12月06日 | Weblog

         「GoToトラベル」と「GoToイート」            卵かけライス」と「卵かけご飯」

本人にとって外国語は、四季のない地域の人々に、俳句の季語を一生懸命教えているに等しいでしょう。「馬の耳に念仏」「馬耳東風」という喩えがあります。意味は、前者は「全く効き目がない。無駄である」、後者は他人の意見や批評を心に留めず聞き入れない」 という意味があります。前回、現在放映中のNHKの連続テレビ小説の番組名 「カムカムエヴリバディ」 のカタカナ表記に疑問を呈しました。結果は無反応です、と言うより 「馬の耳に念仏」 か 「馬耳東風」 の結果となったようです。

NHKは日本を滅ぼす諸悪の根源

   戦後始まった「ラジオ英語会話放送」の黎明期  (2014年11月3日投稿参照)

NHKはなぜテレビ小説の番組名を、英語の Come Come Everybody にしないのでしょう?Eテレで英語講座を放送しているではないですか?しかも日本では小学生から英語を必修科目として導入していますから   Come Come Everybody くらい読めて理解できるはずです。 「カムカムエヴリバディ」 は日本人でも由来が分からければチンプンカンプンではないか、と前回述べました。

 早速、「カムカム」 「噛む噛む」 と表示する駄洒落を目にしました。視覚的には違っても日本語の発音は同じです。ローマ字表記にすると〔kamu kamu〕です。英語は come comeですから、これを英語の発音にすると〔kʌ́m kʌ́m〕または〔kəm kə〕になります。

 落ちぶれて村と化した日本に巣くう形骸化した巨大組織のNHKは、「NHKは日本を滅ぼす諸悪の根源、やはり…」という表題で2019年11月22日付けで投稿したくらい無用の長物です。日本村の住民には、極論すれば、来る年末の 「紅白歌合戦」 に無くてはならない放送局なのでしょう。この一年に一回の行事のために、毎月高額な受信料を払うのでしょう。更に言えば、民放の真似をして芸能人のたまり場と化しています。

カタカナ英語は本物英語の代替はできません

いが分かりますか?前々から当ブロッグで指摘している事ですが、カタカナ英語はアルファベット/alphabet 英語の代替はできません。これも何度も指摘している事ですが、先ず音声が違います!もともと言語は音声ですから!大方の日本人にはその認識がないようですが、文字は後から出来ました!上記の喩え 「馬の耳に念仏」 も 「馬耳東風」 「耳」 の文字が入っているように、言葉は先ず聞いて理解するのであって、目で見てから理解するのではありません。赤ちゃんは字が読めなくても母親の言葉を理解します。NHKや日本の官僚は人間のコミュニケーションの原点が分かっていないようです。おつむまたは脳みそだけで何事も処理しようとしているからです。 (「『意思疎通』か『コミュニケーション』か?」〈2015年6月23日〉参照)

 「GoTo トラベル」 「GoTo イート」 は、alphabet英語とカタカナ英語の合作ですが、私見では、こんないい加減な官製の言葉がマスコミ/mass communication も巻き込んで、日本村を席巻している様に呆れ果てています。真面な日本語教育を受けた日本人には意味不明であるのは当たり前と思うのですが?トラベルもイートも日本語であると言う人が現代の日本人なのでしょうか?

文字を持たなかった民族が漢字という表意文字を輸入したのが、紀元1~3世紀頃と思われています。そこから平安時代 (西暦794年~1185年頃) 初期に 「ひらがな」 と 「カタカナ」 が作られたと考えられています。「ひらがな」 は漢字を簡略化して作られ、「カタカナ」 は漢字の一部を取って作られたと言われています。

「ひらがな」 は主に女性が使い、漢字と 「カタカナ」 は主に男性が使っていましたが、当時は女性が漢字を使うことは好ましい事ではなかったようです。しかし、学問は必要ないとされていた女性達が、ひらがなの普及で読み書きできるようになり、紫式部による 『源氏物語』 や 清少納言による 『枕草子』 が著されました。男性優位社会が文字の使用にも影響を及ぼしていたとは!

日本人は音痴なのでしょうか?

時から、 「GoTo トラベル」 「GoTo イート」 は理解できるが Come Come Everybody は理解できない、という不思議な事になったのでしょうか⁈ 英語は今や小・中・高校では必修科目ですから Come Come Everybody くらいは習っているはずですが、音声で Come Come Everybody を習っていないので、発音できないし聞き取れないからでしょうか?表音文字のalphabetを表意文字から表音文字に転換したカタカナとローマ字表記の合作 「kamu kamuエヴリバディ」にしないと駄目なのでしょうか?つまり、日本式または和風仕立ての発音にしないとダメなのです。

  「GoTo トラベル」 「GoTo イート」 も、コロナ禍で落ち込んでいる民間の経済の浮揚を試みる、政府による対策の名称・掛け声・標語です。英語とカタカナ英語の合作で目先を変えているだけです!正確には覚えていないのですが、以前流行った交通標語で 「狭い日本そんなに急いでどこへ行く」 というようなのがありました 

 「GoToトラベル」  「国内観光支援策」「GoTo イート」 「国内飲食店支援策」 ではいけないのでしょうかね?店頭に張り出すポスターまで作ったようですが、そうであったら、「国内観光支援店」 並びに 「国内飲食支援店」 で良いのではないでしょうか?それでは面白みがないというのでは何をか言わんやです。

 たまたま視聴した経済問題を論じているテレビ局で、名前は失念しましたが、高学歴の有名研究所の主任と有名大学の教授が 「GoTo トラベル」 「GoTo トラベル」 と盛んに唱えていました。 コロナ禍の中でのにわか仕立ての官製標語を、高学歴の経済評論家が 「GoTo トラベル」 「GoTo イート」 と、恥ずかしげもなくテレビ放送で斉唱する様には、この村の村人の言語感覚のいい加減さに絶句します。専門は経済かもしれませんが、言語・日本語に対する見識も常識も認識も完全に麻痺しています。つまり教養が無いのです。

教養:学問・芸術などにより人間性・知性を磨き高めること。その基礎となる文化的内容・知識・振る舞い方などは時代や民族の文化理念の変遷に応じて異なる。(広辞苑第六版)

 「マイナンバー」 も同様で、前回述べたように英語に直すと my number で、少なくとも欧米諸国では有り得ない事ですが、カタカナ英語とalphabet英語の区別をしない、または出来ない現代の日本人なので、マイカー、マイホーム、マイナンバー等々は朝飯前なのでしょう。でもマイワイフはあまり見聞しません。

 カタカナ語は主に外来語に使われていますが、和製英語や和製外国語にも使われています (折登洋のGRAFFITI:日本人と英語⇒カタカナ語の使用は博学の証か優越感か?〈2021年10月22日〉参照) 。自然における洪水のように氾濫し、歯止めの掛からないカタカナ語の乱用に、抑止を効かせる答えが無いものかと思い、ネット上でカタカナ語についていろいろ調べていく内に、神永曉氏 (国語辞典編集者) のブロッグ 「日本語、どうでしょう に行き当たりました。明快に解説してあるので、ここに私なりに一部引用させていただきました。

外来語:他の言語から借用し、自国語と同様に使用することになった語。借用語。日本語では、広義には漢語も含まれるが、狭義には、主として欧米諸国から入ってきた語を言う。

和製英語:日本で英語の単語を基に英語らしく作った語 「ゴールイン」 「スキンシップ」 「バックミラー」 などの和製英語は、カタカナ語であっても厳密な意味で外来語とは言えない。

カタカナ語:「ガイドライン」 「コンソーシアム」 「インバウンド」 といったカタカナ語は ー中略ー それぞれ 「指針」 「共同事業体」 「訪日外国人旅行者」 と日本語で言われた方が理解しやすいのではないだろうか。ー中略ー これらの語は外来語ではなく、カタカナ語と考えられる。(「リニューアルオープン」か「新装開店」か?」〈2008年12月13日〉参照) 

 今や音楽の世界で、世界中特に欧米で日本人が活躍しているのはご承知でしょう。従って、日本人は音痴であるはずは無いのですが、 事、外国語に関しては音痴であると私は思います。漢字を輸入した時点からそれは始まったとも言えます。英語も同様で、英語検定試験の偏重はそれの最たる現われです。

 「卵かけライス」と「卵かけご飯」に見る日本村の住人のご都合主義

タカナ英語やカタカナ語は日本中に拡散・氾濫し、溺れるほどどっぷり浸かっていますから、私がいくら声を大にしても無視され、また無駄なことは分かり切っています。でも、もし、もし直接お話できたとすれば、将棋棋士藤井聡太氏 (「藤井聡太六段、最速七段昇段おめでとう!」〈2018年5月19日〉参照) だけには、カタカナ語並びにカタカナ英語の問題点を理解していただけるのではないか、と淡い期待を抱くのですが.........適わないでしょう。藤井聡太氏並みの才能と頭脳の所有者でないと、先祖代々受け継がれてきた日本語を使えない、という恐怖の現実が日本村を席巻しています。

 「卵かけご飯」 を 「卵かけライス」 と言わないのは、日本村の住民のご都合主義の用法に合致していないからなのでしょうか。それとも語呂が悪いからなのでしょうか。私がカタカナ語やカタカナ英語を忌み嫌うのは、音声だけではなく自前でないからです。ただ、欧米の文化にかぶれているだけです。明治時代以降の軍国主義、戦後の民主主義など、日本の政治・経済・衣・食・住の殆ど全てが欧米仕様の舶来または借り物または真似です。

 私をも含む欧米文化の影響と享受は甚大ですから、それはそれで理解できますが、少なくとも日常使う言葉くらいは自前でお願いしたいですね!発声・発音の仕方から出る音声は全く異なるのですから。「卵かけライス」 より 「卵かけご飯」 の方が自前であるという屁理屈も成り立ちますが、では 「ライス」 はどうなのでしょう。「カタカナ」 「ひらがな」 は自前ではないか、と言われれば確かに両方とも漢字由来である事は上述しました。「カタカナ」 は男性用、 「ひらがな」 は主に女性が使っていたのです。

 先日、BSフジの報道番組 「プライムニュース」を視聴したら、山際大志郎経済再生担当大臣がイノベーション/ innovation (革新、刷新) を連呼していました。ニュースキャスターの反町理氏が、そのイノベーションの中身はどの様なものなのか、と数回問い質したのですが、山際大臣はその真意を理解できていなかったようで、その度にイノベーションを繰り返し、反町氏が苦笑しているように見えました。

 「イノベーション」 をオウム返しに唱える、馴染みのない山際大志郎経済再生担当大臣とは何人ぞと思い、早速ネット上で調べてみたところ意外な経歴の持ち主でした。大雑把な略歴は以下です。

東京都出身、山口大学農学部獣医学部卒業。東京大学大学院農学生命科学研究科博士課程進学、1999年獣医学博士号取得。2003年自民党候補として衆議員選挙比例南関東ブロックで初当選。

 博士号を取得した獣医師が政治の世界に入ると経済再生の専門家になるのですね?日本村の政治の世界では当たり前の事なのでしょう。「適材適所」 という言葉が有りますが、非近代的な日本村では 「行き当たりばったり」 がその代替語になるようです。

I say, Japan's politics is very confusing or rather wishy-washy.

 


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