きりうゆかりの難民部屋

ボツ原稿、発表のあてのない原稿、出だししか書いてない小説などをアップしています。

ちゅんちゅかちゅん

2009-06-19 21:25:37 | Weblog
(この日記は5月のmixiに書いたものです)

 ベランダにコメをまいてスズメさんを呼んでいたら、すっかりずうずうしくなりくさってヒッチコック状態である。
 まず、明け方から「ちゅんかちゅんかちゅんかちゅんか」とわめき始める。最初は常連が3羽だけだったのに日に日に人数(?)が増える。
 ねぼけまなこでおコメをひとつかみまくと、窓を閉めるなりなんのためらいもなくどっとやってきて5分で何もなくなる。そしてまた「ちゅんかちゅんかちゅんかちゅんか」が始まる。
 はっと気がつくと、ベランダの先の電線にずらっと止まっている。おまいらは音符か。それも最初は全音符だったのが過密状態で四分音符になり、そろそろ十六分音符に移行しそうであるぞ。何を演奏したいのだ、「剣の舞」か。
 頼みの綱はみみ太による威嚇であるが、このみみ太ちゅうのがまた「新宿区で一番気の優しい猫コンクール」の優勝者(いや勝手に決めてるだけだが)で、スズメに興味をひかれるものの、「きゅきゅきゅきゅきゅ?」と可愛い声で何か話しかけているだけである。たまにカラスが来ようものなら目を合わせないようにして奥にひっこんでしまう。
 食料が潤沢なはずの初夏にしてこの始末である。いずれ秋霜烈日の秋が来れば(←字がかぶってるのでもう少しがんばりましょう。校正より)ナッツ、果物、野菜、肉、ナベ、酒、芸者にカラオケなど要求されるは必至である。噂を聞いてヒヨドリ、オナガ、モズ、ハゲタカ、アメリカハクトウワシ、ロック鳥、ハーピーなんかもやって来ないとも限らない。
 唯一期待できるのは雀のお宿に招待されることだが、あたくしてえものはめんどくさがりなので、「大きいつづらも小さいつづらもいらん」と言ってしまいそうである。
しかしスズメたち、見るからにまるまると太り始めた。
 新宿区のスズメたちが生活習慣病で絶滅するほうが早いかもしれない。