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雨の国の王者

探偵小説好事家本人のためのノート

その69<本格>という言葉

2009-01-23 19:55:07 | 思考機械(旧題・探偵小説のこと)
 『本格ミステリ・フラッシュバック』(東京創元社)という探偵小説のガイドブックが出版されたらしい。わたくしは、月に数度しか新刊書店をのぞかないし、わたくしが訪れる田舎の小さな書店に、本書が置いてある可能性も低いかもしれない。この情報はインターネット上で知ったのだけれども、わたくしは、その書籍名が、気になった。最初は、<本格>=<謎とき>の意味合いだろうと感じていたのだが、そこにリストアップしている作品名を眺めてみて、わたくしが<本格>と考える作品に対する感覚と微妙にずれているような気がしたのだ。
 本書を手にとって、云っているわけではないので、具体てきに述べるべきではないかもしれないが、たとえば、石原慎太郎『断崖』や結城昌治『公園には誰もいない』を挙げるのは、わたくしは、苦しいと思う。両作とも、無理に<謎とき>という範疇に収めなくても、その存在を自己主張できうる傑出した作品たちだ。にもかかわらず、所謂<本格>としてとりあげることに、<ハードボイルド>の秀作として評価を得ている作品に、別の装いを与えること自体、無理がありすぎるのではないか。これから、いざ<本格>探偵小説を読もうという読者に対しても、ひいては、作者に対しても、それは、失礼のような気がしないでもないのだが。
 もっとも、その内容・出来栄えにも関わらず、今、誰も、省みなくて、それでは、もっと盛大にスポットライトを当ててあげようではないかという趣向だとすれば、わたくしも大賛成だ。
 
 蛇足ながら、わたくしが、約一年前に、愉しみながら挙げた、<思考機械(その51~55)『百人一書』~戸田和光氏へ>との、本書との重複について、わたくしは、驚きを通りこして、呆れてしまったことを告白する。本書と、わたくしの選定した作品の重複が、30件以上だったのだ。たしかに、日影丈吉『内部の真実』、土屋隆夫『影の告発』、陳舜臣『炎に絵を』といった有名重量級クラスだと、なるほど、納得はできるのだが、それが、おやっと思うのが、

 小沼丹『黒いハンカチ』 
 高森真士『割れた虚像』

 という作品。『黒いハンカチ』は、わたくしが知るのは、新保博久氏ひとりが、以前から、盛んに持ちあげていたぐらいで、それよりもはるか前に、間羊太郎氏が、自らのエッセイにとりあげていたが、ここまで人口に膾炙したのは、文庫版化した東京創元社(および新保博久氏)の力が大きいのか。『割れた虚像』は、<白梅軒>で知った本。評氏は、どこで、本書を、知りえたのだろう。それ(<白梅軒>登場)までは、わたくしは、まったく見知らぬ本だった。世間では評判の本だったのだろうか。
 びっくりしたのは、

 広瀬正『T型フォード殺人事件』
 
 が挙げられていること。いやあ降参。世の中には、判るひとは、居るのだ。小松左京『継ぐのは誰か?』ぐらいであれば、誰でも挙げよう(せめて、草川隆『時の呼ぶ声』ぐらい)が、この作品を理解できるのは、わたくしだけではないのだ。ううむ。あなた(評氏)も、ちょっと変わったひとなのかもしれない。流石は、広瀬正といいたいような、この企みについては、ぜひとも、タイムマシンを駆って、作者に、頭を下げに向いたい傑作。
 そして、いちばんの驚きだったのは、

 高橋泰邦『大暗礁』

 を、とりあげていること。これこそ、わたくしのとっておきの作品なのに。これだと、わたくしが、いかにも、盗み書きしているみたいじゃない。いやだなあ。
 ちなみに、それでも、わたくしが選出した五作品、

 高場詩朗『神戸舞子浜殺人事件』
 星新一『気まぐれ指数』
 富島健夫『容疑者たち』
 福島正実『異次元失踪』
 藤沢周平『秘太刀馬の骨』

 は、『本格ミステリ・フラッシュバック』に挙げられていた所謂<本格>作品以上に、魅力てきな作品だというのは、自負するし、作者も胸をはるべきだと自慢しよう。
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その68裏切りの昨日

2009-01-20 18:53:02 | 思考機械(旧題・探偵小説のこと)
 お詫び申しあげねばならないことがある。
 はやみねかおる『神隠島』についてだ。
 わたくしは、以前、大上段にふりかぶって、その『神隠島』を、幻の傑作だ!と持ち上げた(<思考機械>「その9続幻の探偵小説」および「その42真実」)。この『神隠島』は、何度も同じことをいうようだが、過去(十年近く前)においては、はやみねかおる氏のインターネットサイト上にアップされていて、読むことが可能だった。しかしながら、実際は(もう云ってしまってかまわないとわたくしは思うので発言すると)この作品は解決篇が二重となっているのだが、最初の解決篇までしか、サイトでは読めなくて、最終てきな解決篇については、作者から希望者へメールにて配信してくる稿を読むことしか、方法はなかった。わたくしは、読むことの条件として、作者からの「読後は破棄のこと」という注意を素直に受けて、拝読後、メールを廃棄していた。
 ところがだ。当ブログへ、以前から『神隠島』を捜していらっしゃる“椿”氏から驚くべきコメントをいただいた。それは、2009年1月14日午前3時52分7秒に寄せていただいたのだが、なんと、『神隠島』の作者からのメールでしか読むことのかなわなかった幻の解決篇が、いまでも、簡単に読むことができるらしいという情報だったのだ。“椿”氏は、それが、幻の解決篇なのかどうか、すぐにでも、知りたがっていらっしゃるようだったが、手もとには、いわゆる「幻の解決篇」は存在しない(その内容もうろ覚えだ)し、“椿”氏が指摘するチャプターが、それと合致するか、読み比べてもいないので、即答もできない。“椿”氏の文言を拝読すると、どうやら、まちがいなさそうだけれども、あやふやな返答をしてしまっては、“椿”氏にとっては、永らく捜しもとめていた『神隠島』であろうから、下手なことは云えないし、それは氏に対して失礼であろう。
 わたくしは、早速、“椿”氏から、教示いただいた一章を読んでみた。
 確信は、あったが、念のため、今日、倉庫をひっかきまわして、以前、プリントアウトしていた(「幻の解決篇」の前章までの)『神隠島』を読み直した。
 結果は、はっきりした。
 はやみねかおる『神隠島』の「幻の解決篇」は、幻でもなんでもない。
 現在(2008年1月20日)でも、読むことが可能である。
 『雨の国の王者』を、ご覧の皆さま、お騒がせして、まことに申し訳ない。ここに、心からお詫び申しあげる次第である。
 しかしながら、わたくしの気持ちは複雑である。『神隠島』を読みたがっている良い子の皆にも、読むことができる環境は、とても喜ばしいことだと理解できるが、それでは、シビアに読後破棄を命じた十年前のあのメールは、何だったのか。裏サイトでも、不特定多数に眼の触れる可能性のある場所にアップするのは、わたくしは、いかがなものかと思う。それならば、わざわざ「解決篇」を読むことを希望する読者からのメールを募らず、「解決篇」を掲示してある裏サイトのURLを、希望者へ、注意書きを添付して、送信すればよいだけではないか。それとも、この「解決篇」を含む『神隠島』が、現在、はやみねかおる氏のあずかり知らぬところで、アップされているのであれば、喜んで前言を翻す。しかしながら、わたくしは、いま、不信感でいっぱいだ。しばらく払拭できそうもない。そして、間違いなく、わたくしの、教育関係周辺者嫌いは、ますます拍車がかかりそうだ。

 以下、私信である。
 “椿”さま。絶対とは申せませんが、わたくしの、とみに衰えた記憶を総動員して思い出してみた結果からして、ほぼ確実だと思います。
 あわせて、“kira77”さま。“kira77”さまから1月16日21時53分23秒に頂戴しましたコメント「幻の解決篇」につきましては、非公開指示以外の箇所も、わたくしの勝手な判断から保留とさてせください。質問についての回答は、「YES」でございます。
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その67ベスト1(2008年)

2008-12-30 19:57:12 | 思考機械(旧題・探偵小説のこと)
 昨年末に、<思考機械>その50ベスト1(2007年)の末尾で、「(略)今年は、1年に一度は、こういう小説が読めることができて、幸せだというような探偵小説を見つけたいなあ。」と記したのだが、 

 マーガレット・ミラー『まるで天使のような』早川書房(ハヤカワ・ミステリ文庫)

 は、がつんという音が聴こえるぐらいの衝撃を受けた。これが、今年のベスト1。

 ちなみに、国産では、

 有馬頼義『殺意の構成』新潮社

 が、いちばん愉しめた。
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その66七月は私

2008-11-23 20:42:46 | 思考機械(旧題・探偵小説のこと)
 小鷹信光『私のハードボルド-固茹で玉子の戦後史』(早川書房)に刺激を受けて、ミッキー・スピレイン『裁くのは俺だ』早川書房(ハヤカワ・ミステリ文庫)を再読する。
 わたくしが、十代前半のころ、『裁くのは俺だ』というなんとも勇ましい題名の翻訳探偵小説をどこから聴いてきて、その原題名が、『I,THE JURY』というのを知り、英(米)語を覚えたてのわたくしは、これをあろうことか、『I,THE JULY』と読み違えてしまった。
 もちろん、不思議に感じた。それはそうだろう。「I」=「私、わたし、あたし、ぼく、俺」で、よいにちがいない。しかしながら、「JULY」=「七月」だ。これが、どういうふうに意訳すれば、「裁くのは」に、かわるのだろうか。スラングかなんかで、「七月」=「裁く」という意味があるのだろうか。幼く素直な当時のわたくしは、深く悩んでしまった。
 しばらくして、綴りが、異なることに気がついたのだけれども、わたくしは、「JURY」を、日本語表記すると、〔ジュアリ〕とは読まずに、未だに、〔ジュライ〕と発音している。
 そのようなわたくしを、あなたは、裁くことができるか?
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その65国産ハードボイルド今昔

2008-11-09 13:42:58 | 思考機械(旧題・探偵小説のこと)
 小鷹信光『私のハードボルド-固茹で玉子の戦後史』(早川書房)の、巻末の資料2ハードボルド作家/代表作リスト国内篇(霜月蒼編)を、眺めてみて、これはいけないと感じた。このリストアップはなっちゃいない。もうちょっとちゃんとした編者を選ぶべきだった。霜月蒼氏については、わたくしはまったく存じあげないが、遺憾ながら、ハードボイルド探偵小説を本気で愛している人物だとは思えない。島内透『白いめまい』はどうした。都筑道夫『なめくじに聞いてみろ(飢えた遺産)』は失念か。山下諭一『危険な標的』は読んでいるのか。入手難という回答なら、高城高『微かなる弔鐘』(光文社版)を挙げているのはどういうわけだ。探偵小説に少なからず関わる人間たち自身が、こういう小さいことからも、国産ハードボイルド探偵小説の芽を摘んでいることに気がついていないのだ。このリストに関しては、附けたしの参考資料程度に考えているのかもしれないが、わたくしにとっては、憤懣やるかたない。
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その64江戸川乱歩の世界

2008-10-20 22:34:44 | 思考機械(旧題・探偵小説のこと)
 インターネット動画で『エロチック乱歩 屋根裏の散歩者 完全版』を視聴する。
 興味ぶかく観たが、わたくしは、これを失敗作だと思う。
 いちばんの敗因は、製作者が、江戸川乱歩の『屋根裏の散歩者』を、エロチックだと決めつけてしまったことだ。たしかに、江戸川乱歩の、それも長篇の数数に含まれる官能てきな淫らさは、そんじょそこらのエンタテインメントが太刀打ちできるものではないぐらいの魔力を持つことは充分判っているつもりだ。しかしながら、江戸川乱歩の『屋根裏の散歩者』のみに絞って云えば、この作品のほんとうの魅力は、屋根裏の散歩者の心理のスリルにあるのであって、なにも、女性の裸や残虐味の羅列ではないのだ。道化師や、芋虫や、縛縄の美女などのモチーフは必要ない。
 また、形而下でいうと、女性主人公(嘉門洋子)が、『陰獣』の香川美子同様、江戸川乱歩風美女でないのが致命てきで、それは、安手の三文芝居のようであったTV版江戸川乱歩シリーズに登場していた宇津宮雅代や夏樹陽子の方が、はるかに美しく、妖艶で、いかにも江戸川乱歩の描くところの女性らしかった。

 ところで、そのインターネット動画の、レビュー・口コミに「(略)原作読んでみたいね。」とあったのには微苦笑。
 そうだよね。世間には、江戸川乱歩の『屋根裏の散歩者』を読んでいないひとの方が、読んでいるひとより少ないのだと、あらためて実感したのだった。

 ※上記、(略)は、引用者による。
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その63七つの顔を持つ男

2008-10-10 18:21:16 | 思考機械(旧題・探偵小説のこと)
 
 インターネット古書店で、深見杏子『朱い挑戦者』の書影を見かけて、そういえば、以前、これは、掘り出しものの探偵小説かもしれないと期待して読むも、読後、なんとも表現のしがたい奇妙な味の、記憶にものこらないような小説だったなと感じたことを、いまさらながら回顧する。それにしても、深見杏子は、いったい誰ぞや? わたくしは、聴かぬ名前だ。
 気になって、インターネットを検索してみたら、あったぞ、あった。(「カオスの本棚」http://homepage2.nifty.com/bookbox/)

 なんと、

 深見杏子=胡桃沢耕史

 だったのだ!
 ううむ。胡桃沢耕史と相性のわるいわたくしだから、深見杏子『朱い挑戦者』をつまらなく感じたのか。
 それにしても、胡桃沢耕史は、多羅尾伴内の顔負けの活躍ぶりだなあ。

 なお、『朱い挑戦者』未読の方に、老婆心ながら、「(略)・・・摘発の憂き目にあいました。・・・(略)」と、上記サイトの管理人氏の刺激てきなことばがあるけれども、くどいようだが、わたくしは、探偵小説として興味を覚えなかったと、繰りかえしておく。

 ※上記(略)は、引用者による。
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その62名探偵のかげに名事件あり

2008-08-31 08:56:44 | 思考機械(旧題・探偵小説のこと)
 名事件という言葉はきいたことがないが、ほかに言いあらわす語彙が思い浮かばないので許されよ。
 横溝正史『悪魔の設計図』角川書店(角川文庫)を読みながら、標記について、考えていた。
 横溝正史が創造した二大名探偵のうち、わたくしは、<金田一耕助>よりも<由利麟太郎(と三津木俊介)>の方に名探偵としての魅力を感じるのだが、世間一般では、そうでもないらしい。
 戦前の名探偵の代表が、<明智小五郎>ならば、戦後のそれは、<金田一耕助>という評判をよく聴く。わたくしの想いとのギャップをひしひしと感じるのだが、それは、つまり、名探偵としての魅力だけではなく、<金田一耕助>の活躍する探偵譚は、その事件そのものが複雑怪奇で謎に満ち溢れているからではないかと、いまさらながら、ようやく気づいたのだ。
 だから、<金田一耕助>の登場するような魅力ある事件を背景に、<由利麟太郎(と三津木俊介)>を置けば、<由利麟太郎(と三津木俊介)>は、大スタアになったのではないか。まあ、事件に翻弄される<金田一耕助>と、活劇むきの<由利麟太郎(と三津木俊介)>では、自ずと作品世界は変わってこようが・・・・・・。
 つくづく、<金田一耕助>と<由利麟太郎(と三津木俊介)>の共演が成立しなかったが惜しまれてならない。
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その61書鬼その3

2008-07-19 09:46:20 | 思考機械(旧題・探偵小説のこと)
 このたび、ひもといた宮田亜佐『火の樹液』(幻影城)の頁のなかほどに、栞がわりであろうか、チラシの切り取りが入っていた。

「ヤマザキ クック・サーティスリークイズ粗品進呈

 住所 藤原町大原×××
 氏名 ×××× 年令 ×× 職業 ×××××」
 (×は引用者が伏字にした)

 県名は記入していないが、「栃木県塩谷郡」であろうか。だとしたら、よくもはるばる何百キロメートルも離れたわが手もとに来たことよ。
 古書店で購入した書籍には、こういう付録が、ときどき紛れこんでいる。
 多いのは虫。とくに蚊の死骸。下品なものでいえば、髪の毛、鼻毛。もとの所有者らしき名前入りの栞もよくみる。なかには、会社の用件らしき重要なメモの類もあった。
 嬉しいところでは、いまはなき自宅から徒歩三分の古本屋で十年前ぐらいに手に入れた谷譲次『新岩窟王』(社会思想社)には、未使用の切手が相当枚数差しまれていたこともあった。
 こういうのが、新刊書にはない愉しみだ。もっとも、鼻毛などは御免被るが。
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その60好き嫌い

2008-06-29 21:10:26 | 思考機械(旧題・探偵小説のこと)
 自分でも嫌になるくらい繰りかえし発言していると思うのだが、わたくしが、今よりも若かりし(三十数年前)ころ、一読気に入った田中光二『わが赴くは蒼き大地』を、親しくしていた友人に薦めて、その友人からの返事が、「つまらなかった」との返事に愕然とした覚えがある。これは、わたくしにとって、軽いカルチャーショックで、自分の面白いと感じる本=誰もが愉しめる本という公式は充てはまることは必ずしもないのだと、はじめて気づいたのだ。
 だから、いまから、これも十数年前、泡坂妻夫の探偵小説を、これまた、つまらぬと、批判しているインターネット評をみて、探偵小説好きなら、泡坂妻夫作品のどこを否定するのだ、けれども、わたくしがここで、憤慨してもはじまらないか、と冷静になってみたものの、しばらくぶりに、

 『(略)・・・つまらなくはないんだけど、突抜けたものがないんだなあ。・・・(略)』

 と、泡坂妻夫の探偵小説(『亜愛一郎の転倒』)について、記述してある探偵小説趣味を掲げるブログを拝読(上記引用は、著作者の承諾なしの、引用者の勝手な判断により転載。)してみて、このひとは、ほんとうに探偵小説が大好きなのだろうかと、他人事ながら、心配してしまう。
 ひとそれぞれ好みはあろうが、自戒をこめて・・・綴る次第。
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