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雨の国の王者

探偵小説好事家本人のためのノート

その108「ハードボイルドだど・その7」

2021-05-07 21:48:06 | 思考機械(旧題・探偵小説のこと)
 さて、最後は、私選『第二期・日本ハードボイルド全集(全 7 巻)』の編集で締めくくろう。

 私の、第一期ラインアップ予想は<北上次郎>に斟酌した作家たちであったので、第二期については、真っ白な状態からスタートする。
 そこで選んだのが、以下の7名と作品だ。

 <私選『第二期・日本ハードボイルド全集(全 7 巻)』>

 1巻:逢坂剛『十字路に立つ女』
 2巻:北方謙三『檻』
 3巻:志水辰夫『背いて故郷』
 4巻:谷克二『狙撃者』
 5巻:原尞『そして夜は甦る』
 6巻:船戸与一『山猫の夏』
 7巻:矢作俊彦『真夜中へもう一歩』

 異論なしのベストのメンバーだろうが、見る人から見ると<ハードボイルド>とはいいかねる作品を選んでいるかもしれない。
 3,4,6巻がそれにあたる。
 苦しい言い訳を、その巻順にしていこう。
 志水辰夫は、所謂ハードボイルド作品と呼ばれている『狼でもなく』でも『行きずりの街』でもよいのだが、それらが『背いて故郷』を超えているとは思えないから。
 谷克二は、私は短篇に魅力を感じているが、この全集は長篇を主としていることから。長篇だと必然てきに『狙撃者』が代表作となろう。
 『山猫の夏』については、船戸与一版『血の収穫』として認めていただけないか。
 
 以上、私の好き嫌いは別にして、大人としての選択をした。

 ちなみに、他候補作者・作品は、

 軒上泊『べっぴんの町』
 小鷹信光『探偵物語赤き馬の使者』
 斎藤純『テニス、そして殺人者のタンゴ』
 楢山芙二夫『冬は罠をしかける』
 橋本忍『悪の紋章』
 樋口有介『彼女はたぶん魔法を使う』

 ということで、お終い。
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その107「ハードボイルドだど・その6」

2021-05-06 21:44:32 | 思考機械(旧題・探偵小説のこと)
 さて、解答が出たようなので、答え合わせをしよう。

 まずは、東京創元社のウェブマガジン<Webミステリーズ!>http://www.webmysteries.jp/archives/26105713.htmlをご覧あれ。

 1巻は、すでに判っているし、7巻はアンソロジーということなので、両者は除いて、いざ解答は、

 ② 大藪春彦『野獣死すべし/無法街の死(仮)』
 ③ 河野典生『他人の城/憎悪のかたち(仮)』
 ④ 仁木悦子『冷えきった街/緋の記憶』
 ⑤ 結城昌治『幻の殺意/夜が暗いように(仮)』
 ⑥ 都筑道夫『酔いどれ探偵/二日酔い広場』収録作品=『酔いどれ探偵』全編/『二日酔い広場』全編

 そして、次が私の予想。ちなみに巻数を表す書名前の〇内数字は、私の誤解で、最初時と変更している。

 ②:◎『野獣死すべし/野獣死すべし復讐篇』☆『蘇る金狼』
 ③:◎『他人の城』☆『殺意という名の家畜』
 ④:◎『冷えきった街』〇『<三影潤>シリーズ短篇集』
 ⑤:◎『暗い落日』〇『<真木>シリーズ全短篇』
 ⑥:▲『なめくじに聞いてみろ』注『酔いどれ探偵』

 ということで、以下、情けない言い訳ながらの、答え合わせ。採点といこう。

 ②<ハードボイルド>という括りで、これで正解で良いでしょう?
 ③ほらね。大当たり。
 ④やっぱり銀行レース。これは堅い。
 ⑤これは参った。勝負は私の完敗だと素直に負けを認める。しかしながら、後出しじゃんけんみたいでお恥ずかしいのだけれども『暗い落日』で、ひとつ心配だったのは、収録する作品を改稿版に拠るのかどうかだったのだが。選ばれた本作で私はもちろん文句ない。注文をつけるとすれば、先にも述べたが、今度の収録作品名『夜が暗いように(仮)』には『<真木>シリーズ全短篇』を期待する。私は『<真木>シリーズ全短篇』を収めるために『暗い落日』を落としたと信じたい。
 ⑥うーむ。これも意外。この選択では、他の巻に比較していくぶん見劣りがするように思える。(ハードボイルド選集に、都筑道夫作品を選ぶのであれば、それ相応の覚悟が必要だという意味。都筑に礼を尽くすべきと思う。都筑はこれが自分のハードボイルドの代表作だと納得するだろうか。)

 ということで、この勝負、トリガミではなく、プラスマイナスゼロということで、了承願いたい。
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その106「ハードボイルドだど・その5」

2021-04-18 18:02:45 | 思考機械(旧題・探偵小説のこと)
 お詫びと反省の弁

 その105「ハードボイルドだど・その4」で記した以下の件は、まったくもって私の勘違いによる誤りです。

 いちばん驚いたのは、2巻目の作者名を見て。
 まさか、この作者が、わずか7巻の『日本ハードボイルド全集』に選出されるとは。

 第1巻の巻末エッセイ:大沢在昌を、第2巻の作者と私が見誤ったことによるものです。
 関係者の方々に、謹んでお詫びいたします。
 まことに申し訳ございませんでした。
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その105「ハードボイルドだど・その4」

2021-04-18 16:31:43 | 思考機械(旧題・探偵小説のこと)
 いま<東京創元社2021年 新刊ラインナップ>をダウンロードして、そのラインアップにがっかりした次第。以下、勝手に掲出する。

 『日本ハードボイルド全集(全 7 巻)』※仮題 創元推理文庫 北上 次郎(きたがみ・じろう)、日下 三蔵(くさか・さんぞう)、杉江 松恋(すぎえ・まつこい)2021 年 4 月
 第二次世界大戦後、独自の発展を遂げた日本のハードボイルド/私立探偵小説。その歴史に大きな足跡を残した作家の傑作を集成する。各巻には解説のほか、私淑する著名作家によるエッセイを収録予定。1巻:生島治郎『死者だけが血を流す/淋しがりやのキング』巻末エッセイ:大沢在昌 2巻:大藪春彦 3巻:河野典生 4巻:仁木悦子 5巻:結城昌治 6巻:都筑道夫 7巻:アンソロジー。

 ほら、私のがっかり具合が判ったでしょう。

 いちばん驚いたのは、2巻目の作者名を見て。
 まさか、この作者が、わずか7巻の『日本ハードボイルド全集』に選出されるとは。確かに慈善事業で出版するのではないのだから、売れ筋作家をラインアップするのは理解できないでもないが、<中田耕治><石原慎太郎><島内透>等を押しのけてまで選ばれるだけの力量が、この作者にはあると選者たちは考えているのだろうね。私はまったくそう思わないが。

 まあ、私の不満はともかく、ここで気分を変えて、挙げられた作者名から、では次に、選ばれる作品を推理してみようではないか。

 以下、〇中数字は、巻数(【例】②は<大沢在昌>)を表す。
 書名前の記号は、次のとおり。
 ◎:本命 〇:対抗 ▲:単穴 △:連下 ☆:星 注:注意

 ②:◎『氷の森』〇『追跡者の血統』▲『新宿鮫』△『標的はひとり』注『感傷の街角』
 ③:◎『野獣死すべし/野獣死すべし復讐篇』☆『蘇る金狼』
 ④:◎『他人の城』☆『殺意という名の家畜』
 ⑤:◎『冷えきった街』〇『<三影潤>シリーズ短篇集』
 ⑥:◎『暗い落日』〇『<真木>シリーズ全短篇』
 ⑦:▲『なめくじに聞いてみろ』注『酔いどれ探偵』

 問題の②の作者については、たぶん2000年の『心では重すぎる』までしか読んでいないと思うので、それ以前の作品名しか記せない。ここは<ワイド>で勝負しよう。
 ③<ハードボイルド>という括りでは、これで当確ではないか。
 ④ほんとうは一択。単勝オッズ<1.X>。ガチガチの本命。
 ⑤銀行レースとみるが、以前に<出版芸術社>からすでに『探偵三影潤全集』が出版されているのが不安要素。
 ⑥堅めの決着となりそうだ。気になるのは、対抗に挙げた『<真木>シリーズ全短篇』。「真木の登場する短篇は4作ある」と、どこかで眼にした記憶があるのだが、私が読んでいるのは「霧が流れた」「風が過ぎた」「夜が暗いように」の3作だけのはず。残りの1作をぜひ読んでみたい。
 ⑦最も悩んだ。光文社文庫【都筑道夫コレクション<ハードボイルド篇>】が出版されているので<西連寺剛>や<ホテル・ディック>には別れを告げて、これまた<北上次郎>推しで『なめくじに聞いてみろ(飢えた遺産)』でどうだ。なお【注】は<ポケミス>入りした日本人作品に敬意を表して。
 
 ちなみに、もし私が編者だったら、

 ①『男たちのブルース』
 ②『追跡者の血統』
 ③『復讐の弾道』
 ④『群青』
 ⑤『幻の殺意(幻影の絆)』
 ⑥『冷えきった街』
 ⑦『なめくじに聞いてみろ(飢えた遺産)』

 かなあ。
 相も変わらず、代わり映えしない選択で、なんだか面目ない。
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その104「ハードボイルドだど・その3」

2021-04-10 17:29:06 | 思考機械(旧題・探偵小説のこと)
 だからというわけではないが、じゃあお前の『日本ハードボイルド全集』を示せよと問われれば、下記のとおり返答しようではないか。しかしながらたった7作品では<全集>はどだい無理なので<選集>とさせてもらう。

 <私選『日本ハードボイルド選集』(全7巻)>

 中田耕治『危険な女』(1巻)
 石原慎太郎『汚れた夜』(2巻)
 島内透『白いめまい』(3巻)
 結城昌治「死者におくる花束はない」(4巻)
 高城高『墓標なき墓場』(5巻)
 山下諭一『危険とのデート』(6巻)
 北村鱒夫『背徳の夜』(7巻)
 片岡義男『ミス・リグビーの幸福』(別巻)

 ほぼ、発表年代順だと思う(以前の私だったら、詳細に調べて記述するのだが、齢をとると億劫になるのだ)。
 どれも、今まで繰り返し、手放しで称賛してきた作品ばかりだから、多言は不要か。すんなりと決めることができた。
 いちばんの問題は、手に入れやすい書籍ばかりではないというところかもしれないね。
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その103「ハードボイルドだど・その2」

2021-04-09 18:32:20 | 思考機械(旧題・探偵小説のこと)
 東京創元社から『日本ハードボイルド全集』なるものが上梓されるとのこと。「日本ハードボイルドの歴史を凝縮した全集」との謳い文句で、いやあ、どの作家を選出するのかと、今から、わくわくしているぞ。

 さあて、ここで、この全集のラインアップを予想してみる。
 与えられているヒントは、この時点で<北上次郎>。なぜかというと、編者の一人が<北上次郎>で、なおかつ、第一回目の配本が、生島治郎『死者だけが血を流す』だから。

 「(略)最後に表中のベスト1を選びます。(略)そして選んだのが『死者だけが血を流す』。これは意外に見逃がされているハードボイルドの傑作であります。」(タフでセンチメンタルな男たち-生島治郎の10冊/別冊本の雑誌②読み物作家100人集)

 これは、北上次郎が上記ブックカタログで<生島治郎>の代表作を取り上げたもの。残りの9作品名は省くが、北上次郎は『死者だけが血を流す』の価値をなるほど認めているようだ。 
 これを頼りに、次は、以下の作品群をご覧いただきたい。

 ①河野典生『他人の城』
 ②結城昌治『炎の終り』
 ③三浦浩『薔薇の眠り』
 ④中田耕治『暁のデッドライン』
 ⑤石原慎太郎『汚れた夜』
 ⑥島内透『悪との契約』
 ⑦船山馨『その影を砕け』
 ⑧三好徹『遥かなる男』
 ⑨五木寛之『狼のブルース』
 ⑩島久平『密室の妻』
 ⑪仁木悦子『夏の終る日』
 ⑫生島治郎『あの墓を掘れ』
 ⑬大藪春彦『探偵事務所23』
 ⑭山下諭一『危険な標的』
 ⑮藤原審爾『拳銃の詩』
 ⑯桜田忍『恐喝の街』
 ⑰都筑道夫『飢えた遺産』
 ⑱船知慧『破れても突っ込め』
 ⑲鏡明『不確定世界の探偵物語』
 ⑳片岡義男『ハロー・グッドバイ』

 <日本ハードボイルド叢書・全20巻>(ハードボイルドの時代が来たぞ!-日本ハードボイルド叢書よ、出てこい!/本の雑誌1991年2月・92号)

 上記も北上次郎の選んだハードボイルド作品群だ。
 東京創元社およびもう二人の編者は、北上次郎に忖度して、これらの作家のなかから『日本ハードボイルド全集』を組むと、私は睨む。
 そこで、東京創元社からの『日本ハードボイルド全集』に収録されるであろう作家を推理すると、だ。
 消去法で、絞っていくぞ。

 ⑩島久平・⑪仁木悦子は落とす。
 いずれも謎とき探偵小説のイメージが強いから。
 以前も述べたが<仁木悦子>は、誰よりもハードボイルド作家だと、私は勝手に信じているのだが。世間一般ではそうではなかろう。

 ⑮藤原審爾・⑯桜田忍・⑰都筑道夫・⑳片岡義男
 も、まとめて葬り去る。
 他出版社(順に、双葉社・春陽堂・光文社・早川書房)から個人選集等出版されていて、あえてこのたび取り上げなくてもということから。
 
 ⑱船知慧・⑲鏡明
 も苦しいか。ハードボイルド調ではあるが、ハードボイルドを真正面から扱った作風ともいいかねるしね。

 ⑦船山馨・⑨五木寛之・⑬大藪春彦
 人気作家三人も、斬って捨てる。
 特に<大藪春彦>は残すべきではないかと大いに迷ったが、やはりハードボイルドという狭い枠にとどまる存在ではないと思う。

 ③三浦浩⑭山下諭一
 最後に、お別れするのは、このお二方。
 前者は私がレイモンド・チャンドラー好きでないからという個人てき理由から。後者は、上記20人のなかで私が最も好きな作家で冷静な判断がつかないと、これも個人てきな理由から、さようなら。

 さて、残った6人が、私が最終てきに、東京創元社版『日本ハードボイルド全集』に収録されると見た作家だが、それだけでは面白くないので、収録作品も併せて考えてみた。
 それが以下のとおりだ。
 
 石原慎太郎『汚れた夜』(2巻)
 河野典生『他人の城』(3巻)
 島内透『白いめまい』(4巻)
 中田耕治『危険な女』(5巻)→『暁のデッドライン』2021.4.10修正
 三好徹『汚れた海』(6巻)
 結城昌治『暗い落日』(7巻)

 巻順は、作者名の五十音順。
 ええい、これでどうだ!
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その102地域情報誌(フリーペーパー)の片隅から

2020-10-08 21:49:47 | 思考機械(旧題・探偵小説のこと)
 ネット徘徊で、興味深いものを発見。
 
 https://www.sunday-yamaguchi.co.jp/cms/wp-content/uploads/2020/10/20201007.pdf

 上記「あなたの好きなミステリー作家(国内編)」アンケートだが、
 回答は、見ると、まあ今風なのだろう。
 それでも、ここは、やっぱり少数派意見が参考になるので、
 どれどれと、しばし眺めていると、
 ほらほら、

 高木彬光=「検事霧島三郎」「捜査検事」「人蟻」

 ね。
 こういうのが、あるじゃないの。
 だから、こういうのが見逃せないのだって。
 馬鹿でも推す「刺青殺人事件」や、誰でも挙げる「人形はなぜ殺される」や、皆が知っている「白昼の死角」じゃあないんだよ。
 謎とき役をそれぞれ別に、上記三作を選ぶとは、心憎いと感嘆。
 私であれば、その三作を選ぶぐらいであれば、探偵役<次()内は探偵役名>はそのままに、順に「密告者」(霧島三郎)「黒白の囮」(近松茂道)「誘拐」(百谷泉一郎)かなあ。
 選者の(よい意味での)クレイジーさ加減に感服だ。
 
 他にも、嬉しくも、河野典生「探偵はいま鉄板の上」や、山下諭一「危険とのデート」を選んでいる方がいらっしゃるのは、同意を得たりと喜ぶよりも、こちらの地方にも相当の変わり者がいらっしゃるのだと、驚いた次第。
 確かに、他の誰もが選ぶような平均てきな所謂サラリーマン作品とは異なる、それでも、胸を張って自慢できる作品を選出していただいたとエールを送りたい。
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その101続続続書庫の片隅から

2020-06-14 13:53:28 | 思考機械(旧題・探偵小説のこと)
 概ね、今まで紹介した出版社3社で、西村京太郎の代表作は、ひととおり読めるかとは思う。
 落穂拾いをすると、残りでめぼしいのは、新潮社から出版している「黙示録殺人事件」と「ミステリー列車が消えた」ぐらいだろうか。
 それでは、最後になるが、角川書店ほか篇を記す。

 <西村京太郎>文庫・角川書店ほか篇

 「一千万人誘拐計画」「恐怖の金曜日」「21世紀のブルース」「殺意の設計」「急行奥只見殺人事件」「急行もがみ殺人事件」「特急「白山」六時間〇二分」「完全殺人」「危険な殺人者」「謀殺の四国ルート」「十津川警部「裏切り」」「金沢加賀殺意の旅」(以上、角川文庫)「黙示録殺人事件」「ミステリー列車が消えた」「展望車殺人事件」「豪華特急トワイライト殺人事件」「丹後殺人迷路」「京都 恋と裏切りの嵯峨野」(以上、新潮文庫)「木曾街道殺意の旅」「由布院心中事件」「十津川警部「ある女への挽歌」」「特急ひだ3号殺人事件」(以上、中公文庫)「萩・津和野に消えた女」「殺人者は北へ向かう」「特急「有明」殺人事件」「桜の下殺人事件」(以上、祥伝社文庫)「血ぞめの試走車」「現金強奪計画-ダービーを狙え-」「イヴが死んだ夜」(以上、集英社文庫)

 以上が、わたくしの書庫で見つけた、西村京太郎の文庫本だ。
 ほかにも、文春文庫版があるはずなのだが見つからないし、記した以外にも十数冊は積み重ねた書籍に隠れているとは思うが、もう飽きたので、本件については、これでお終い。
 お疲れさま。
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その100続続書庫の片隅から

2020-06-14 13:12:03 | 思考機械(旧題・探偵小説のこと)
 苦節何十年か。西村京太郎はついに鉱脈(それも黄金)を掘り当てる。
 それが「寝台特急殺人事件」(光文社刊)だ。
 ここから、西村京太郎の怒涛の快進撃がはじまる。
 それでは、ブレイクさせた、光文社篇をどうぞ。

 <西村京太郎>文庫・光文社篇

 「京都感情旅行殺人事件」「終着駅殺人事件」「消えたタンカー」「北帰行殺人事件」「第二の標的」「日本一周「旅号」殺人事件」「東北新幹線殺人事件」「下り特急「富士」殺人事件」「ナイター殺人事件」「高原鉄道殺人事件」×2冊「東京駅殺人事件」「殺人はサヨナラ列車で」「上野駅殺人事件」「最果てのブルートレイン」「日本海からの殺意の風」「特急「おおぞら」殺人事件」「山手線五・八キロの証言」「札幌駅殺人事件」「十津川警部の怒り」「特急「あさま」が運ぶ殺意」「奥能登に吹く殺意の風」「九州特急「ソニックにちりん」殺人事件」「仙台駅殺人事件」「伊豆誘拐行」「寝台特急「ゆうづる」の女」

 さて、徳間文庫版でも「神話列車殺人事件」を2冊所持していたし、上記でも「高原鉄道殺人事件」を2冊持っている。
 これは、どちらも大好きな作品なので、ひとつを読書用、もうひとつを保存用としているわけではない。そんなことをしたのは、たぶん泡坂妻夫の本ぐらいだ。
 ではなぜそれほど興味もない本が二冊もあるのかというと、それはわたくしの記憶力の問題のみ。
 書店で、やあ、面白そうだと、既に所持している本にもかかわらず、手を伸ばしたに違いない。
 でも、このようなエピソードについて、中学生時分に、石川喬司「極楽の鬼」で、読んだ記憶がある。そのときは、そんな馬鹿な話なんてあるものかと笑って読み飛ばしていたものだが。
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その99続書庫の片隅から

2020-06-14 12:17:19 | 思考機械(旧題・探偵小説のこと)
 世間一般の、西村京太郎に対するイメージは、江戸川乱歩賞受賞作家としての華々しいデビューなのだろうか。だとしたら、講談社版から列挙すべきだったかな。まあ、いいや。
 続きましては、その講談社篇をどうぞ。

 <西村京太郎>文庫・講談社篇

 「天使の傷痕」「悪への招待」「名探偵に乾杯」「七人の証人」「太陽と砂」「南紀殺人ルート」「青函特急殺人ルート」「十津川警部C11を追う」「尾道・倉敷殺人ルート」「諏訪・安曇野殺人ルート」「十津川警部千曲川に犯人を追う」「山陰路殺人事件」「十津川警部愛と死の伝説(上)」「十津川警部 帰郷・会津若松」「新版 名探偵なんか怖くない」「十津川警部 箱根バイパスの罠」「ある朝 海に」「おれたちはブルースしか歌わない」

 上記のうち「名探偵に乾杯」および「新版 名探偵なんか怖くない」の2冊にだけは、触れておこう。西村京太郎の<名探偵>シリーズのもう二冊「名探偵が多すぎる」も「名探偵も楽じゃない」も捜したのだけれども見つからなかったのだけれども、読んではいるから、お許しあれ。
 結論から先に云うと、わたくしは、この作品群には否定てきな立場だ。
 先人の創りだした、誰もが知る名探偵たちを、オブラートに包まず、よくもまあ、登場させたな、と作者(西村京太郎)と出版社の判断に今でも疑問を持つ。
 西村京太郎は、十津川省三や左文字進を、後人から弄ばれて、果たして嬉しいと感じるのだろうか。 
 
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