新聞広告の新潮社の最新刊案内に<志水辰夫>の名前を見つけて・・・。
<第1回 志水辰夫S(GI) 長距離>
◎『背いて故郷』柏木斉騎手 講談社文庫厩舎 (志水辰夫調教師)
○『裂けて海峡』長尾知巳騎手 講談社文庫厩舎 (志水辰夫調教師)
▲『行きずりの街』波多野和郎騎手 新潮文庫厩舎 (志水辰夫調教師)
△『尋ねて雪か』佐古田史朗騎手 徳間文庫厩舎 (志水辰夫調教師)
×『狼でもなく』尾関譲騎手 徳間文庫厩舎 (志水辰夫調教師)
志水辰夫=ディック・フランシスと看破したのは、茶木則雄氏(隔月刊誌『EQ』でのこと)だったとおぼろげながら記憶する。
その発言に、わたくしは「ああ」と思わず声をあげたにちがいない。
志水辰夫を、読みながら、どこか懐かしいような感慨を持ちつづけていた。
それが何か、茶木氏のことばを訊くまで、判らなかった。
そうだ、志水=フランシスなのだ。
裏返して云えば、わたくしがフランシス贔屓だったことを、改めて、茶木氏が教えてくれたのだ。
◎『背いて故郷』は、歯ごたえじゅうぶん。現代国産ハードボイドの頂点の席を要求できる作品。
しかしながら、角がありすぎて、志水辰夫初心者には、向かないと思う。
○『裂けて海峡』は、志水辰夫のロマンティックな一面が、濃厚に漂う逸品。
叙情てきすぎるところが好悪の分かれめになるだろう。
▲『行きずりの街』は、上記2作を、ハードボイルドと認めないひとには、格好の作品。角がとれ、大人のハードボイルドに仕上がっている。
△『尋ねて雪か』は、人気は低いようだが、わたくしはとても贔屓にしている。
×『狼でもなく』も、通俗すぎる面が、低い評価の原因らしいが、そこが良いのだ。
志水辰夫への悪口は、たいてい「男のハーレクインロマンス」という表現に要約されているように感じる。
情感の溢れる、菊村到とは、ちがった意味の、日本てきな、それも骨太の作家だと思っているのだが。
個人てきには、初期の作品群が、濃密で好きだけど。
(じつは、志水辰夫批判を書きこもうと考えていたのだが、好きな作家なので、意が萎えてしまった。)
<第1回 志水辰夫S(GI) 長距離>
◎『背いて故郷』柏木斉騎手 講談社文庫厩舎 (志水辰夫調教師)
○『裂けて海峡』長尾知巳騎手 講談社文庫厩舎 (志水辰夫調教師)
▲『行きずりの街』波多野和郎騎手 新潮文庫厩舎 (志水辰夫調教師)
△『尋ねて雪か』佐古田史朗騎手 徳間文庫厩舎 (志水辰夫調教師)
×『狼でもなく』尾関譲騎手 徳間文庫厩舎 (志水辰夫調教師)
志水辰夫=ディック・フランシスと看破したのは、茶木則雄氏(隔月刊誌『EQ』でのこと)だったとおぼろげながら記憶する。
その発言に、わたくしは「ああ」と思わず声をあげたにちがいない。
志水辰夫を、読みながら、どこか懐かしいような感慨を持ちつづけていた。
それが何か、茶木氏のことばを訊くまで、判らなかった。
そうだ、志水=フランシスなのだ。
裏返して云えば、わたくしがフランシス贔屓だったことを、改めて、茶木氏が教えてくれたのだ。
◎『背いて故郷』は、歯ごたえじゅうぶん。現代国産ハードボイドの頂点の席を要求できる作品。
しかしながら、角がありすぎて、志水辰夫初心者には、向かないと思う。
○『裂けて海峡』は、志水辰夫のロマンティックな一面が、濃厚に漂う逸品。
叙情てきすぎるところが好悪の分かれめになるだろう。
▲『行きずりの街』は、上記2作を、ハードボイルドと認めないひとには、格好の作品。角がとれ、大人のハードボイルドに仕上がっている。
△『尋ねて雪か』は、人気は低いようだが、わたくしはとても贔屓にしている。
×『狼でもなく』も、通俗すぎる面が、低い評価の原因らしいが、そこが良いのだ。
志水辰夫への悪口は、たいてい「男のハーレクインロマンス」という表現に要約されているように感じる。
情感の溢れる、菊村到とは、ちがった意味の、日本てきな、それも骨太の作家だと思っているのだが。
個人てきには、初期の作品群が、濃密で好きだけど。
(じつは、志水辰夫批判を書きこもうと考えていたのだが、好きな作家なので、意が萎えてしまった。)