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国歌と国旗の知識

2012-01-30 18:23:32 | うんちく・小ネタ

 国歌と国旗の知識

 国歌と国旗は、国家の独立と尊厳をあらわす象徴です。したがって、世界中どの国でも自分の暮らす国の国歌と国旗を大切にすると共に、他国の国歌や国旗に敬意を示すのが当然の礼儀です。
 そのため、国内の祝祭日や公的行事はもちろん、外国からのお客さまを歓迎するときや国際的な儀式・スポーツ競技などの機会には、必ず国族をあげ、国歌を演奏し参会者は起立して敬意を表します。

国歌 「君が代」
 君が代は 千代に八千代に さざれ石の巌となりて苔のむすまで

 この歌は、小さな石がたくさん集まり固まって大きな岩となり、さらにその岩に苔がむすはどまで、長い長い年月、まさしく千年も万年も永久に、大君のみよが栄えますようにとの意味を込めたお祝いの歌です。
 その原歌(もとうた)は、延喜の頃(十世紀始め)に『古今和歌集』巻七に「読人しらず」の賀歌として

わがきみは ちよにやちよに さざれ石の いはほとなりて こけのむすまで

とみえます。これが平安後期頃から「わがきみは」より「きみがよは」の形で広まり、人々に親しまれてきました。
 そこで、明治の初め、外交儀礼の必要からも国歌を制定するにあたり、維新政府は、薩摩琵琶歌「蓬莱山」の中で歌われていた「君が代」を歌詞に選びました。そして軍楽隊教官のイギリス人フェントンに作曲を依頼し、明治三年九月八日、わが国最初の陸軍観兵式に際して、明治天皇の御前で演奏しました。
 しかし、そのメロディーが日本語になじまないため十年後、宮内省伶人長林広守作曲(原作奥好義、編曲海軍省傭教師エッケルト)の「君が代」が完成し、同十三年十一月三日の天長節(天皇誕生日)に宮中で初演奏されました。
 その歌詞と楽譜が次第に広まり、特に同二十一年、『大日本礼式』に納めた楽譜が外国に送られ、また同二十六年、祝祭日奉唱歌として文部省より告示されました。
 それ以来すでに百年にわたり日本の国歌として奉唱されてさた「君が代」は、荘重なメロディーが外国の人々からも高く評価されています。また、平安朝の古い歌に由来する雅やかな歌詞は、日本国およぴ国民統合の象徴と仰がれ敬われる天皇の御代の弥栄を寿ぐことにより、国家の永続と国民の和合を念ずることになる最も日本にふさわしい国歌として、広く親しまれています。

 国旗 「日の丸」
 世界の国旗には、それぞれの建国の由来や理想があらわされています。たとえば、アメリカ合衆国の星条旗には、独立した当時の十三州を示す条線と、現在の合衆国を構成する五十州を示す星が描かれています。また、フランスの三色旗には、市民革命の旗印とされた自由・平等・博愛が青、白、赤の三色で示されていまず。
この点、日本の国旗となった「日の丸」は、さらに古い歴史をもっています。赤い丸は万物に恵をもたらす太陽をかたどったものであり、皇祖神を天照大神と仰ぐ日本人が考えだした最もシンプルなデザインです。
 その早い例は、王朝時代の元日朝賀や即位の儀場に掲げられた「日章」の幡にみえます。やがて、源平以来の武士たちは扇面に好んで日の丸を描きました。また建武中興を敢行された後醍醐天皇は、日の丸を旗印として掲げられたと伝えられます。さらに秀吉、家康の時代に活躍した御朱印船には、朱の丸が旗章に使われています。
 やがて、幕末にいたり、外国船がしきりに来航し、また、諸大名も巨大な船を造るようになったので、幕府は安政元年(一八五四)七月、日本の船が外国船とまぎれないように「白地に日の丸の幟」を「日本の惣印船」と定め布告しました。
 ついで、維新政府は明治三年(一八七〇)一月二十七日、太政宮布告により郵船商船規則を公布しその中で正式に「御国旗之事」を定めました。それによれば国旗のサイスは縦七十、横百の比率の白地に、赤い日章の直径は縦の五分の三となっています。この一月二十七日が「国旗制定記念日」です。
 平成十一年には「国旗および国歌に関する法律」として定め、日本の国旗は「日章旗」国歌は「君が代」と明文規定しています。

(国旗の掲げ方)
 国民の祝日や国家的なお祝いの行事には、家々でぜひ国旗を掲げましょう。
 家庭で門前に掲げる時は、門内からみて右(外からみて左)側、また二本掲げる時は併立が望ましいですが交差でもかまいません。
 祝意を表す時は、球と旗の問を離してはいけません。(弔意を表す時は、球を黒布で覆い、球と離した旗の上に黒布をつけます。)
 国旗を掲げる時間は日の出から日没までで、雨の日は掲げません。
 外国の国旗にも敬意を表し、丁寧に取り扱う心がまえが大切です。

  参考文献 平成十一年 靖国暦

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