大村大次郎ブログ

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林家正蔵の課税漏れ

2007-04-19 13:48:17 | お金・税金
林家正蔵が国税当局から課税漏れの指摘を受けている
ことが判明した。

彼の課税漏れの主なものは「襲名披露のときのご祝儀
を申告していなかった」というもの。
彼は「忙しくて忘れていていた」というようなことを弁明
していたが、何千万もの祝儀を忘れていたなどという
ことはあるまい。

というより、「祝儀は申告しない」というのは、落語会、
歌舞伎界などでは、半ば慣例化していたものである。
祝儀というのは、領収書のいらない収入。そういう収
入は申告しないでおく、というのは、よくあることで
ある。

また世間一般的な祝儀であれば、申告はいらない。た
とえば、入学祝、結婚祝など。落語家の襲名のときの
祝儀は、「仕事の上での収入」とされるので、申告の
必要がある。しかし、国税当局も、長い間、この収入
に関しては、あまりうるさく課税をしてこなかったと
いう経緯がある。
だから芸能界では、長い間、祝儀は申告しなくてい
いものと思われてきたのである。

しかし、昨今の情報化社会の中で、祝儀がいくらくらい
入ったか、などという情報までが漏れるようになって
きたので、国税としては課税せざるを得ない。もし
課税しなければ、他の市民に課税をするときに、
「なぜあの人には課税しないのか」といわれてしまう
からである。

林家正蔵氏の課税漏れ事件は、国税当局の見せしめ的な面
もあったのだ。