goo blog サービス終了のお知らせ 

授業で「こんなこと・あんなこと」をやりました。また授業に関連する資料としてニュース等の転載をしています。

現在、「授業日誌」は、更新していません。
他のサイトは不定期ながら更新しています。
ご覧ください。

「面倒見がよい大学」ベスト100ランキング

2016年03月06日 18時49分17秒 | 生き方(Life)
「面倒見がよい大学」ベスト100ランキング
金沢工業大学が11年連続でトップを守る

安田 賢治 :大学通信 常務取締役
情報調査・編集部ゼネラルマネージャー
2016年02月04日


面倒見のよさが大学の人気を左右する(写真:NORIYUKI/ PIXTA)

大学通信は毎年、全国約2,000進学校の進路指導教諭にアンケート調査を実施している。
昨年は750校から回答を得た。その中で
「面倒見がよい大学」はどこかを聞いた。
5校連記で大学を挙げてもらい、
最初の大学を5ポイント、
次を4ポイント……として集計した。

面倒見がよい大学というと、学生を
手取り足取り指導してくれるイメージがあるが、
そうではない。基本的には
学生が能動的に動こうとした時に、
サポートする制度があることが面倒見のよさになる。

昔とは異なり大学進学率5割を超えるようになってきて、
強い目的意識がなく入学してくる学生も少なくない。
そのため、学びだけでなく、学生を
主体的に行動させるように指導するのも、
大学の重要な役割になってきている。

金沢工業大学は11年連続トップ

この連載の過去記事はこちら
トップの金沢工業大学は、調査開始以来11年連続トップだ。
高校時代に履修していない科目や弱点だった科目を、
教員に自由に質問できる体制を整え、
専門科目基礎でも気軽に質問できるようにし、
学生の学力アップを図っている。

1年次の学生は1年間、自分の毎日の行動を記録する
就学ポートフォリオを作る。これに対して
担任の教員が、各学生のポートフォリオに
毎週コメントを返している。
初年次教育の充実に力を入れている。

さらに、理系学生が苦手とするプレゼンテーション能力や
コミュニケーション能力などを磨く授業を行っている。
一方的に教える授業ではなく、
学生が主役の教育への工夫、
今でいうアクティブラーニングを早くから実践してきた。

ほかにも課外活動が行える「夢考房」を設け、
学生はソーラーカーやロボットなど、
多くのもの作り、さまざまなコンテストに出場し
好成績を収めている。高校の間では、
こうした取り組みが高く評価されている。

進路指導教諭の意見を見ても
「基礎基本からしっかり教育している」(北海道・道立高)、
「入学させた学生を大学の専門教育に耐え得る力をつけている」(群馬・県立校)、
「生活面まで見てくれ、学生が入学後伸びる大学」(京都・府立高)、
「学生から教員への質問のしやすい環境作りや、
自習室の整備が行き届いている」(沖縄・私立高)などだ。

就職に強いのも大きな特徴で、
有名企業への就職者が多いことでも知られる。
進路指導教諭からは「就職まで面倒見がとてもよく、
研究内容も充実している」(愛知・私立高)との声もあがる。
大学のさまざまな取り組みは、
学生が能動的に活動するために
どうすればいいかということから始まっている。

2位の武蔵大学は“ゼミの武蔵”として知られる。
4年間学ぶゼミナール教育に力を入れ、
教育力の評価が高い。1年次の基礎ゼミで学生のやる気を引き出し、
それを学年が上がっても教員が共有し
教育の継続性を重視しながら学生を伸ばしている。
大学の規模が小さいこともあり、
教員と学生の距離が近く、
少人数教育を実践していることも面倒見のよさにつながっている。

入試改革で先行する東北大学
3位は東北大学。東日本では東京大学に次ぐ難関の国立総合大学だ。
早くから入試改革を実施し、難関国立大では珍しく
AOや推薦入試に力を入れている。
同じような入試を東京大や京都大は、
今年の入学者から実施しているのを見ても先見性が見て取れる。

AOや推薦入試は、一般入試に比べてはるかに
手間のかかる選抜方法で、その点からも
面倒見のよさにつながっているようだ。
さらに、こういった入試を実施することで、
高校との連携が進み、大学の取り組みや
方向性を高校の進路指導教諭が、
よく理解している面もある。

4位は04年に秋田に開学した公立の国際教養大学で、
国際教養学部だけの単科大だ。
芸術科目から体育まで授業はすべて英語だ。
1年次は全学生が外国人学生と寮生活を送り、
さらに1年間の留学が必須。
学費の安い公立大ということもあって、
秋田にありながら全国区の人気で難易度も上昇中だ。

留学生も多く、図書館は24時間オープンだ。
大学のグローバル教育の草分けといっていい。
5年かけて卒業する学生も少なくないが、
国際系学部全体で実就職率
[就職者数÷(卒業生数―大学院進学者数)×100]94・1%は全国トップだ。

就職先を見ると、有名大の文系学部に比べて、
世界的に有名な日本のメーカーや商社などへの就職者が多いのが特徴だ。
メガバンクなど銀行が少ない。これは、
留学して海外に滞在すると、
邦銀の存在感があまりにも小さいのに対して、
日本の製造業の技術力が高く評価されていることを
実感するからかもしれない。
授業はすべて英語だ。
一定レベル以上の英語力がないと、
入学後苦労する可能性はある。

女子大トップは昭和女子大学
7位に入ったのが昭和女子大学。女子大トップで、
昨年の14位から躍進した。昭和女子大は
実就職率が卒業生1,000人以上の大学で
5年連続女子大トップの実績だ。

20社、30社と落ちて、就活を夏休み前にやめてしまう学生もいるが、
そういった学生に電話やメールで連絡を取り
後期が始まる頃から、もう一度、就活を始めるように
話をするという。前半に就活を失敗した理由をアドバイスし、
企業を紹介しながら一から出直しの就活を始めさせ、
その積み重ねが就職率の高さにつながっている。

就職もキャリアセンターだけが頑張るのでは限界がある。
教員も協力しないことには、就職率はなかなか上がっていかない。
そういった連携もうまくとれているといえよう。

面倒見がよいというと、
どうしても小規模な大学を思い浮かべがちだが、
大手の大学も5位に明治大学、
6位に立命館大学などが入っている。
さらに、トップの金沢工業大が石川県にあるように、
地方の大学の評価も高く工業系の大学も多いのが特徴だ。

たとえば四国トップは9位の高知工科大学、
九州で見るとトップは14位の九州工業大学で、
次に17位の福岡工業大学が続く。
地方の工業系大学の面倒見のよさが際立つ。

大学全入時代の到来が間近になってきた。
定員割れを起こしている大学も多い。
入りやすい大学が増えれば、
逆に大学選びが難しくなってくる。
面倒見がよい大学を大学選びの一つの基準として
活用してはどうだろうか。


面倒見がよい大学1-46


面倒見がよい大学52-87

http://toyokeizai.net/articles/-/102791?utm_source=goo&utm_medium=http&utm_campaign=link_back&utm_content=related