今回は主人公の一人、金栗四三の幼少から少年期を軸にした展開。
これに古今亭志ん生の少年期も並走させ、常に群像的に見せている。
さらにこの金栗四三の幼少期に加納治五郎との僅かながらの接点もある。四三の幼少期のエピソードの一つだが、ここで加納治五郎を出したのは大きい。
こうした中で、
四三が幼い頃は病弱で他の子供たちにも遅れをとっていたが、
たまたま見たお産の時の「すーすー、はぁ、はぁ」の呼吸法を自然と学び、自分のものにし、田舎道を常に走る環境にも耐えうる身体を作った。つまり、ここが金栗四三の原点なんだね。
そして少年期の志ん生が追われて走って偶然見つけた落語との出会いも興味深い。
いわば、この第2話こそ本来のドラマの第1話に当たるドラマでありながら第2話に持って来ている。
田口トモロヲ、中村獅童、綾瀬はるか、大竹しのぶの豪華なキャストはいまさら言うに及ばずかもしれないが、明治のレディーを演じた綾瀬はるかに関してはドンピシャリなキャスティング。明治・大正の古風な日本女学生は少し後の時代ならまさしく「はいからさんがとおる」そのものである。
次回の四三少年の立身出世編的な第3話も非常に楽しみだ。