ウルトラマンがしでかした事。

映画「ウルトラマン怪獣大決戦」

（1979年円谷プロ）を観る。

テレビシリーズの総集編映画であるが、

家庭用ビデオソフトも充分ではなく、

レンタルビデオも

ネット配信もない時代

ウルトラマンを観るには

テレビの再放送か劇場映画しか

なかった。

私の家はあまり

裕福な家庭ではなかったので

後日、テレビでこの映画を観た。

再放送は全て

初代ウルトラマンで

第8話「怪獣無法地帯」

第3話「科特隊出撃せよ」

第2話「侵略者を撃て」

第16話「科特隊宇宙へ」

第25話「怪彗星ツイフォン」

怪獣てんこ盛りである。

映画はウルトラマンの再放送部分に

加えて、一部新撮を行っている。

当時アニメで放送中の

「ザ・ウルトラマン」に登場する

「ウルトラマンジョーニアス」が

実写で登場する。

（映画での呼称はウルトラマンジョー）

彼は顔出し程度だが、

この映画の主人公、

初代ウルトラマンにはなんと

新撮バトルシーンが用意されていた。

相手は、宿命のバルタン星人。

新撮バトルシーンは

第2話の途中にインサートされている。

これは第2話が空中戦のみのため、

格闘部分を追加撮影したのだ。

ただ、

初代ウルトラマンや

初代バルタン星人と比べると

今回戦うキャラクターの着ぐるみは

今見ると

違和感がありありとわかる。

まあ

当時観ていた時は

意識しなかったけど。

ウルトラマンの目も子どものころは

ずっと黄色いものだと思ってたし。

（本来は白）

以下バルタン星人との戦闘シーン

第2話のシーン。ウルトラマン登場。

バルタン星人を追いかけ、

その体を捕らえる。

絡みあったまま二人は急降下。

ここからが新撮シーン。

すると一瞬、虹のような横線が...

落下したウルトラマンとバルタン星人。

テレビでは観られなかった

地上戦がここに始まる。

バルタン星人は卑怯にも二人に分身。

エフェクトではなく、

本当に着ぐるみが2体出てくる。

テレポーテーションでも使ったのか

バルタン星人は立ち位置を変えて

ウルトラマンをあざ笑うのだが、

ここで

とんでもない場所で

ウルトラマン達が戦っていることが

判明する。

「聖徳記念絵画館」

（東京都新宿区明治神宮外苑）

明治天皇の生涯の事績を残すため、

貴重な絵画等が納められている

場所である。

彼らは絵画館を中心として

明治神宮外苑周辺で

戦っていたのである。

何かイヤな予感がする。

ウルトラマンがやっと

一人を倒したと思ったら

後ろから足蹴にするバルタン星人。

本当に卑怯なヤツ。

おもむろに腕を組むバルタン星人。

それに対して意味不明な

リアクションをするウルトラマン。

でも個人的にこのポーズは好きだ。

ハサミから光線を発射する

バルタン星人。

ウルトラマンはヒラリとかわすが

光線は絵画館を直撃。

大爆発する絵画館！

イヤな予感的中。

江戸開城談判（結城素明）や

大政奉還（邨田丹陵）といった

歴史的絵画はすべて消失！！

コイツらのせいで。

飛びさるバルタン星人。

追いかけるウルトラマン。

再びバルタン星人を捕らえた

ウルトラマン。空中戦の末...

着地してスペシウム光線で

バルタン星人を撃破。

聖徳記念絵画館周辺は、

撮影に使われることもあり、

絵画館自体も入館見学可能な

オープンな場所である。

だからといって

ここはやっぱり

壊してほしくはない。

しかも今回は、ウルトラマンが

よけたために絵画館は被弾したのだ。

そこはウルトラマン、

体を張ってでも止めてくれよ。

つか、バリヤーあるだろ、お前。